早川のバクチノキ
バラ科サクラ属
別名=ビランジュ「 博打の木」
「早川のビランジュ」となっているが、ビランジュとはバクチノキの別名である。
バクチノキは、関東地方以西の暖帯で海辺に近い所に自生がある常緑高木です。
早川のバクチノキの巨樹は急な斜面に生育していて、通常、生長する幹の径は30〜50cmと言われていますが、早川のバクチノキは1㍍を超え、また樹高は約20㍍に達している。
バクチノキは生長につれて灰褐色の外皮が剥がれ、赤橙色になることが大きな特徴である。
博打打ちが賭けに負けて身ぐるみを剥がされ、丸裸になった様子に例えて名付けられたと言われている。
花は9月頃に、新しく伸びた枝の葉腋から長さ3cm程の総状花序を出し、白い小さな花を多数つけます。
果実は長さ2cm程の長楕円形で翌年の初夏(5月頃)に黒く熟します。
周辺にも大木になる可能性のあるバクチノキが自生している。
やや窪みのある地形で生育している事から、台風の影響も少ないと考えられ、長寿を保っているようである。
類似種には、樹皮が剥がれても赤橙色にならない小高木の「セイヨウバクチノキ」がある。
セイヨウバクチノキは花が4月頃に咲き、葉の色が淡色である。
バクチノキは庭木としては余り利用されていない樹種ですが、樹皮の様子を眺められる配植をすれば利用できます。
赤橙色の樹皮を見せるようになるには、概ね10年以上の年月が必要です。
枝が横に広がるので、植栽間隔にゆとりを持たせることが大切です。
自然樹形を基本にし、絡み枝や徒長枝、逆さ枝などの不要枝のせん定が基本になります。
セイヨウバクチノキは、枝葉が多く刈り込んで樹形を整えることもできます。
早川のバクチノキ(ビランジュ)
国指定天然記念物(大正13年12月9日)
所在地=神奈川県小田原市早川
飛乱地(びらんち)
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