緑のお医者の徒然植物記

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水曜日, 6月 30, 2021

ハナモモ、せん定、縮葉病 No,512

 ハナモモのせん定

ハナモモは樹勢が強く、放任すると枝が張り出して暴れてしまうので、毎年花後すぐにせん定して、大きさを抑えることが大切です。

花芽は今年伸びた新梢の葉腋に7月頃作られます。

せん定は落葉期の2月から3月、花後の6月から7月、晩秋の11月から12月が適期です。

木の内部まで日が当たるように、ふところ枝を間引き、長枝は短く切り戻します。

夏にひこばえや、幹から直接出る胴吹きが出ていたら、付け根から切り取ります。

太枝を切って樹高を切り詰めたい場合は、雨水の染み込みを防ぎ、腐朽菌の侵入から守るために必ず45度程度の斜め切りを行います。

こうする事で傷口を塞ごうとするカルスの形成を早めます。

切り口には殺菌保護剤の「トップジンMペースト」や「カルスメイト」などを塗布します。

古枝には、やがて花も咲かなくなるので、数年に一度、つぼみの出る時期の2月から3月頃に枝元の花芽を残して切り詰め、新しい枝を出されるようにします。





縮葉病の対策

縮葉病(しゅくようびょう)は、杏、梅、桃につきものの病気で、年一回新葉の展開する3月から4月に雨が多く、低温が続くと発生しやすくなります。

被害葉の表面を覆う白いカビが飛散して枝につくと、その表面で更に増殖して越冬します。

越冬中は、枝の組織内に侵入しているわけではないので、「石灰硫黄合剤」や「ビズダイセン水和剤」などを念入りに散布することで予防できます。

薬剤は休眠期の間はいつでも行なえますが、新芽が発生する直前に散布すると感染防止効果が高くなります。

また、散布時期が遅れ、花芽が見え始める頃に散布を行った場合や、開花後の散布は手遅れになり薬害が発生するの注意が必要です。


                            「ハナモモの縮葉病」


病葉は異常に膨れたり縮んだりして奇形を呈する。

病原菌は子のう菌類に属する糸状菌の一種である。


連年発生する樹では、果実や葉が白カビで覆われる前に、それぞれを摘除処分し、いつまでも放置しないことが発生源を減らすために重要です。