ホオノキ モクレン科 落葉高木
別名=ホ(オ)ガシワ、フーノキ、ホウバ
北海道から九州の山地や丘陵に自生がある。
南千島、朝鮮、中国にも分布する。
湿り気がある沢沿いや斜面地に生え、高さは30㍍に達する。
木材は狂いが少なく木目もきれいなことから、家具や版木など様々なものに利用されている。
日本の樹木の中で花や葉が最も大きく、葉は長さ40cm、幅20cm程あり、古くから食物を盛るのに使われたほか、「ホオバ」と呼ばれ、若葉はカシワのように食べ物を包むのに使われたことから、包(ホウ)と名付けられたとする説が有力である。
また、樹皮が健胃剤、利尿剤になるなど、薬用に利用される。
現在でも朴葉味噌(飛騨高山)朴葉寿司(恵那)朴葉餅、朴葉巻、朴葉にぎりなど、各地の名物としてその名が残る。
開花期
開花期は5月から6月頃で枝先に咲き、直径15〜20cm程の花は9〜12枚の花弁があり、中心部に大型の雌しべ、周りに基部の赤い雄しべがたくさん並びます。
開花時は強く甘い香りが漂います。
花の寿命は数日程度で、すぐに赤い雄しべがバラバラと散り始め、花弁が黄色から茶色に変色します。
果実 (9月から11月に熟す)
秋に長さ10〜15cm程の集合花が赤く熟して下垂し、中に長さ1cm程の黒い種子が2個入っている。
やがて種子は白い糸で垂れるようになります。
食糧にはならないがキツツキの仲間は種子を好んで食べる。
生育環境
日当たりが良く保水性があり、水はけが良い土質が最も適します。
自然樹形を基本に、樹高を3〜5㍍程度に抑えます。
樹高より枝幅を小さくするような樹形に整えます。
ホオノキにはアレロパシー活性が認められる。
植物のアレロパシーについては、No,501を参照。