雌雄同株(しゆうどうしゅ)
単性花をつける植物で、雌花と雄花とを同一の個体につけることで、雄の生殖器官と雌の生殖器官が別々に存在し、機能する。
一つの株に雌花だけ、雄花だけと別々に咲かせる性質の事で、雌雄同株はウリ科などの植物の特徴の1つですが、珍しいことではありません。
マツやスギ、クリなど多くの植物がこの性質を持っています。
シダ類の多くは、造卵器と造精器を同じ全葉体につけるため、その場合も雌雄同株という。
一般に植物の花の中には雄しべと雌しべの両方があります。
ところが、多くの植物はその方法でタネを作ることを望んでいません。
それは自分と同じ性質の子孫ができるだけだからです。
これは、ある種の病気に弱いと言う性質を持っていたら、子孫のすべてがその病気に弱くなってしまうからです。
その事から、雌雄同株の植物たちは、自分の花粉が自分の雌しべに付かないように、雄花と雌花を別々に咲かせているのです。
雌雄同株の植物は「有性生殖」の意義をよくわきまえた植物であると言えるでしょう。
✭有性生殖とは
2つの個体間、細胞間でDNAの交換を行うことにより、両親と異なる遺伝子型個体を生産することをいう。
雌雄の配偶子によって新個体が形成される生殖法を指す言葉である。
なぜ有性生殖が生まれ存続しているのか、様々な説があるが明確な答えは見つかっていない。
植物によっては一部の個体で両性花をつけるものもある。
両性花は一つの花の中に機能する、雄しべと雌しべがある花、被子植物の多くが両性花をつける。
❆両性花
サクラ、アブラナ、キク、タンポポ
ラン、スミレ、ナノハナ、フヨウ
ユリ、アサガオ、モクレン、ハス
アカマツ、ヒノキ、ブナなど他多数
全ての個体が雌花と雄花をつける。
裸子植物の殆んどと被子植物の5%ていどがこの性型を示す。