緑のお医者の徒然植物記

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月曜日, 9月 27, 2021

樹を枯死させる病気④=かわらたけ病 No,554

 かわらたけ病

枝幹に発生し、傷口や枯れ損傷部から病原菌が侵入し、樹幹を枯死、腐敗させる。

腐朽部は白化してもろくなり乾燥すると粉状となる。

腐朽部の表面にはキノコ(子実体)が重層状に形成される。

病原菌は担子菌類に属する糸状菌の一種で、栗のほかナラ類、樹木ではクヌギ、コナラなどに寄生する。

また、ポプラ類、ヤナギ類、ハンノキ類、ブナ類、カシ類、シイノキ類、サクラ類、ナナカマド、キリ、スギ、スモモなど多くの樹木や果樹に寄生することが知られている。

病原菌は樹上で越冬し、カワラタケから噴出、飛散する担子胞子が第一次伝染源となって風媒伝播を行なう。

担子胞子は幹や枝に生じた傷口から侵入感染するが、他の胴枯性病害などによる衰弱、枯死枝、幹に生じた病患部の古い樹皮から感染発病に至る。


防除法

被害樹の根の周囲の土を掘り上げ、病患部及び病根をすべて切除する。


切り口にはチオファネートメチル塗布剤を塗り、掘り上げた土壌にバーク堆肥と土壌殺菌剤を加えて、よく混ぜ込んで埋め戻す方法がある。


処置は樹勢が回復し根が発達し終えるまで支柱を添えておく。

枯死樹の跡地には、クロルピクリン剤、ダゾメット剤などのガスくん蒸剤による土壌消毒を行う。


✬同様の病気として知られる「ナラタケ病」については、ブログNo,549『庭木の突然枯死の原因』の項目の中で記載していますので参照ください。