緑のお医者の徒然植物記

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2021/09/08

9月のバラ手入れ  No,548

 バラの手入れ


お彼岸までは残暑が続き、台風も頻繁に訪れる季節です。

バラは剪定後の枝から新梢が下旬には伸びてきます。

①夏の剪定

早咲きのブッシュは早めに剪定を終えるようにします。

シュラブや四季咲きのつるバラも、咲き柄摘みをこの時期にしておくと、ブッシュに合わせて花が咲きます。

②病害虫の防除

秋のお湿りとともに病害虫も復活してきます。

黒点病、うどん粉病には予防用の薬剤の定期散布のほか、発生を確認したら治療薬で対応します。

ハダニはお彼岸過ぎまで発生します。

中旬頃からは「オオタバコガ」の幼虫が発生し、つぼみに次々ともぐり込み中を食い荒らします。


   「オオタバコガによる食入口」

殺虫剤をスピノエース、アファームなどの特効薬に切り替えます。


    「オオタバコガによる食害」

★オオタバコガ

オオタバコガは蛾(が)の一種で、バラ栽培でのオオタバコガの被害は致命的です。

6月から8月頃に成虫が夜間に飛来して、葉や茎、つぼみなどに卵を産み付ける。

幼虫はつぼみの中に食入する。


③台風対策

9月はまだ新梢が少ししか伸びていないので、風で多少傷んでも回復は可能ですが、10月の台風で、それも遅くに来ると花枝は出来上がっているので、被害は大きくなり回復も不可能となります。


④水やり

庭植えのものには基本的に不要ですが、鉢植えは剪定を済ませているので回数は少なくなります。


⑤除草と清掃

この時期は土が湿っていることが多いので、雑草を丁寧に取って処分します。






2021/02/20

3月バラ🌹の手入れ No,382

 3月のバラの手入れ

まだまだ寒い日がありますが、気温は日増しに高くなり、バラはせん定した所から芽を伸ばして、月末には数cmになります。




⑴大苗の定植

上旬まではまだ適期と言えますが、なるべく早く行った方が無難です。

鉢植えの株を庭に下ろすのは、いつでも構わないのですが、冬に土替えした株はまだ根が十分に張ってないにで、土が落ちてしまいます。

新梢がかなり伸びてくるまで待ってから、行った方がよいでしょう。

⑵鉢植えの土替え、鉢替え

大苗の定植同様、上旬までが適期です。

⑶施肥

庭植えの株にはこの頃に「芽出し肥」と言って化成肥料などを株元に撒く人もいますが、冬に施した元肥が徐々に効いてくる頃ですので、やらなくて構いません。

鉢植えには置き肥と液肥をやり始めますが、遅くなってから土替え、鉢替えした株は、その後10日後位から
新しい根が伸び始めるので、それから与え始めましょう。


⑷せん定と誘引

上旬までにブッシュ系(HT.Fなど)やシュラブ系のせん定を終えるようにします。

❆HT=ハイブリッドティー
F=フロリバンダ

つるバラのせん定と誘引もまだ終えてない場合は、上旬には済ませるようにしましょう。

⑸病害虫の防除

せん定を終えたものには、石灰硫黄合剤を散布しますが、一回だけ丁寧に行うのが重要で、すでに2月中に済ませてる場合は不要です。

芽が動き出していても、上旬までなら薬害の心配はありません。

通常の薬剤定期散布は4月に入ってから始めましょう。


(6)🚰水やり

庭植えの株には雨が定期的に降り、土中の水分が不足することはないので、水やりは基本的に不要です。

鉢植えの株には、表土が乾いたらたっぷり与えます。


(7)繁殖

スタンダード仕立ての芽接ぎは、霜が殆ど降りなくなったお彼岸の頃に、冷蔵庫に保存してあった穂木から芽をとって用意した台木に接ぎます。

1芽だけだと失敗するおそれがあるので、2〜3芽を接ぎ、その後の生育を見て1つに絞ります。





2020/12/05

12月バラ🌹の手入れ No,338

 


12月バラの手入れ

1’せん定と誘引
つるバラ、シュラブにせん定と誘引を早く済ませておくとお正月の庭がスッキリします。


❆ブッシュ系
ハイブリッドティー(HT)、フロリバンダ(F)、ミニチュア(Min)は急ぐ事はありませんが、古い幹を取り除いておくだけでかなりさっぱ
りして、仕上げが楽になります。

ブッシュローズは真っ直ぐ伸びる
性質が強いため自然樹形となりますが、観賞する場合に不都合とならないように、樹高をできるだけ
低く抑えます。




2’病害虫の防除
薬剤の定期散布は行いません。

この時期はやるとすればマシン油乳剤によるカイガラムシの退治です。

被害が少ない場合や被害がない時には散布する必要はありません。




3’大苗の定植、移植
鉢植えにしてあったものを庭に植えたりします。

4’鉢植えの土替え、鉢替え
まだ、土が凍っていないので早めに行う事に越したことはありません。


5’水やり
庭植えは基本的に不要です。

鉢植えもこの時期は葉からの蒸散量が落ちているので、雨が2週間も降らないようなことがない限り必要ありません。