緑のお医者の徒然植物記

Translate

緑のお医者の徒然植物記

検索結果

ラベル #早川のバクチノキ、#早川のビランジュ、#巨樹、#巨木 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル #早川のバクチノキ、#早川のビランジュ、#巨樹、#巨木 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

土曜日, 7月 03, 2021

早川のバクチノキ(ビランジュ) No,515

 早川のバクチノキ 

バラ科サクラ属

別名=ビランジュ「 博打の木」

「早川のビランジュ」となっているが、ビランジュとはバクチノキの別名である。

バクチノキは、関東地方以西の暖帯で海辺に近い所に自生がある常緑高木です。

早川のバクチノキの巨樹は急な斜面に生育していて、通常、生長する幹の径は30〜50cmと言われていますが、早川のバクチノキは1㍍を超え、また樹高は約20㍍に達している。


バクチノキは生長につれて灰褐色の外皮が剥がれ、赤橙色になることが大きな特徴である。

博打打ちが賭けに負けて身ぐるみを剥がされ、丸裸になった様子に例えて名付けられたと言われている。

花は9月頃に、新しく伸びた枝の葉腋から長さ3cm程の総状花序を出し、白い小さな花を多数つけます。

果実は長さ2cm程の長楕円形で翌年の初夏(5月頃)に黒く熟します。




周辺にも大木になる可能性のあるバクチノキが自生している。

やや窪みのある地形で生育している事から、台風の影響も少ないと考えられ、長寿を保っているようである。

類似種には、樹皮が剥がれても赤橙色にならない小高木の「セイヨウバクチノキ」がある。

セイヨウバクチノキは花が4月頃に咲き、葉の色が淡色である。


バクチノキは庭木としては余り利用されていない樹種ですが、樹皮の様子を眺められる配植をすれば利用できます。

赤橙色の樹皮を見せるようになるには、概ね10年以上の年月が必要です。


枝が横に広がるので、植栽間隔にゆとりを持たせることが大切です。

自然樹形を基本にし、絡み枝や徒長枝、逆さ枝などの不要枝のせん定が基本になります。

セイヨウバクチノキは、枝葉が多く刈り込んで樹形を整えることもできます。


早川のバクチノキ(ビランジュ)



国指定天然記念物(大正13年12月9日)

所在地=神奈川県小田原市早川
飛乱地(びらんち)