ハリギリ ウコギ科 落葉高木
別名=センノキ「 針桐、刺楸樹」
原産地=日本各地、中国、朝鮮、サハリン
枝にトゲがあって、桐のような大きな葉を持つことからこの名がある。
キリと名はついているが、キリの仲間ではなくタラノキと同じウコギ科で、ハリギリの葉も天ぷらや和え物にして食べることができる。
東アジアに広く分布する落葉樹で、山地に生え大きなものは高さ25㍍にも達する。
若木では幹にトゲがあるが、老木になると深い裂け目となる。
葉は見た目がヤツデに似て5〜9裂して、長径20cm程に大きくなる。
葉柄も同じくらい長さがある。
6月から8月頃、球形の散形花序をつけ、多数の黄緑色の小花を咲かせる。
庭木としても植えられるが有用材としての価値が高い。
材は木目が美しく、建築、合板、器具材などに広く利用される。
生育環境
日当たりがよくやや湿気のある肥沃な土壌を好む。
せん定は好まない。
大木の移植は根回しをして株元に細根を出してから行なう。
植え付け、移植時期は11月から12月、2月から3月
肥料
寒肥として油かす、化成肥料などを与える。
殖やし方は実生で3月、10月に行なう。
種類
九州以南沖縄には葉に毛のないミヤコダラ(リュウキュウハリギリ)がある。
ハリギリの効能、薬効
樹皮と根皮にはカロトキシン、カロサポニンと言う成分を含有し、加水分解でヘデラゲニンになる。
乾燥した樹皮、根皮は煎じて飲用したり、打撲やくじき、リウマチなどの患部に温布する。
動脈硬化、神経痛、筋肉痛など神経を落ち着かせる効果があるとされ、体の基礎代謝がよくなることや、持続的に摂取すると植物酵素が含まれていることによって、体の基礎代謝がより良くなります。
✿新芽は春の山菜として人気があります。
新芽を採る時はトゲがあるので注意が必要です。
新芽は根本から折るようにして採ります。
天ぷらなどにする時はそのまま調理してもよいですが、お浸しなどの料理ではアク抜きをしましょう。
鍋にお湯を沸かし、2分から3分程塩茹でして、湯切り後に水に晒します。
水が緑色にならなくなるまで水を交換しながらアク抜きを行います。