コウヤマキ コウヤマキ科
別名=ホンマキ 高野槇 常緑針葉高木
原産地=日本(本州、四国、九州)
コウヤマキは以前はスギ科に含まれていた。
1997年頃の書物ではスギ科と記載されている。
葉の形態の違いから独立したコウヤマキ科として変更されている。
真言宗の総本山として知られる和歌山県高野山に、多く見られることからこの名がある。
高野山では霊木とされている。
寺院に植えることが多く、日本の東照宮では神木とされている。
古代からの重要な樹種で「日本書紀」に棺に用いたとする記述があり、古墳から出土した木棺でそれが確かめられている。
美しい樹形を作り広い庭の景観木に適する。
生育環境
適度に湿気を含んだ肥沃な土壌を好む。
日当たりは生長にあまり影響しない。
耐寒性は強いが、午後の日が当たらない程度の場所が適します。
生長は遅く萌芽力もやや弱い傾向があり、栽培は容易であるが移植は難しい。
肥料
油かす、鶏ふん、化成肥料などの寒肥を施す。
病害虫は少ない。
せん定は不適です。
植え付け、移植は3月から4月頃
殖やし方
実生によって3月、10月に採り播きする。
種類
変種に枝が垂れ下がるシダレコウヤマキ、葉の所々に黄色の斑があるフイリコウヤマキがある。
✿主なコウヤマキ 天然記念物、巨樹
石雲寺のコウヤマキ
県指定天然記念物
所在地=宮城県大崎市(旧松山町)
祇劫寺(ぎこうじ)のコウヤマキ
史跡名勝天然記念物
所在地=宮城県大崎市田尻大貫
如法寺のコウヤマキ
県指定天然記念物
所在地=西会津町野沢字如法寺
シダレコウヤマキ
県指定天然記念物
所在地=栃木県宇都宮市下岡本町
栃原の高野槇
市指定天然記念物
所在地=島根県益田市匹見町石谷(栃原)
甘泉寺(かんせんじ)のコウヤマキ
国指定天然記念物
所在地=愛知県新城市作手鴨ケ谷
(甘泉寺境内)
コウヤマキとしては日本国内で一番の巨樹とされ、推定樹齢400〜600年以上。
平成21年(2009年)10月に台風の被害を受け、木の上部を大きく欠損した。
コウヤマキ
市指定天然記念物
所在地=大田原市小滝1103-3