緑のお医者の徒然植物記

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火曜日, 5月 11, 2021

ウイルスに対する野生植物の重要性 No,462

 ウイルスに対する植物の効能

世界中で様々な影響が報告されている、新型コロナウイルス感染症ですが、こうした感染症拡大の原因として、土地利用の転換や森林破壊による、人と野生動物が接触する機会が増えています。


その様な状況下で新型コロナウイルス感染症の拡がりが、野生植物を脅かしているという報告があります。


コロナウイルスの治療を目的とした、植物の利用が増加していると言うのである。

これまでに野生植物は薬用の利用目的として世界中で広く利用されています。

現在、知られている世界の野生植物は約39万種とされ、そのうち6万種が医療目的として利用されていると推定されています。

約3000種は国際的にも取引され、その60〜90%が野生由来であるとの試算もあります。

この野生植物の採集に携わるのは、他の方法で収入手段を持っていない農村地域の人々で、主に子どもや高齢者と言った人たちで、その多くは女性です。

また、どの植物のどの部分をいつどれくらい採集するべきであるかのすべは、伝統的な知識に基づいたものです。

例えば、関節炎やリウマチの治療に使用されるゴマ科の「デビルズクロー」の、約90%を供給すナミビアでは、約3000〜5000人がこの収穫による収入に頼っているのです。


✿デビルズクロー

デビルズクローは南アフリカ及び東アフリカ原産で、砂漠に自生するゴマ科の多年草植物。

悪魔の鉤爪と言われる。

固いトゲのある実がなり、このトゲが野生動物たちを苦しめるが、特にライオンを餓死されてしまう事から「ライオン殺し」として知られている。

その事から「ライオンゴロシ」という名が付けられたと言われる。
学名はハルパゴフィツム




1958年にこの植物が、強い抗炎症の働きを持つことが証明されて以来、デビルズクローの薬用利用が広まった。


野生植物の利用を持続可能なものにするためには、野生の薬用植物を過剰に採集して良い訳がありません。


また、薬用植物を栽培することで、野生動物による農作物への被害が多発している地域では、重要な収入源となっています。


野生植物の持続可能な利用は、環境や貧困の問題を考える上でも大切な課題である。



野生植物の需要が中国、タイ、インド、ボリビア、マダガスカルなどで増加し、その中には政府が推奨している例もあるようです。


野生の植物を持続可能な形で利用するための仕組みがフェアワイルドです。

採集や取引、利用の際に守るべき基準とその基準を満たした原料製品の為の「認証制度」を提供している。

フェアワイルド·ファウンデーションは、2008年に設立された、「生態学的植物の保全」「社会的フェアトレードと労働条件」「経済的持続可能なビジネス」を融合した基礎となる考え方に基づいて運営されています。


原産地と消費地を結ばフェアワイルドの仕組






✿精油とウイルスの関係

香水の原料であるハーブや精油には「抗ウイルス作用」の成分が含まれている事が多い。

精油とは、植物の花や茎など様々な部分に含まれている天然成分100%のオイルです。

精油=エッセンシャルオイルのこと。


新型コロナウイルスのような深刻な感染症の可能性がある場合、精油が持つ効果を最大限に活用する必要がある。

それは、精油は一般的にも幅広い人気がありますが、香りを楽しんだり、リフレッシュしたりできるという点に加え、健康面でのメリットもたくさんあるからです。

精油の香りを嗅ぐだけで、生理的に身体に良い影響をもたらします。

例えば、心拍数や血圧、目の機能を改善する効果があります。

多くの研究で精油の香りは、精神生理学的に良い効果があると示されています。


つまり、ストレスや情緒不安定な状態を素早く解消できる、と言うことが証明されているのです。

✿抗菌剤、抗ウイルス剤としての精油の働き

免疫機能は、健康な身体の維持と有害な病原菌からの保護の両方に働く、とても複雑な機能ですが、心身の状態によってはその機能が十分に働かないことがあります。

そこで、精油のような自然療法が身体の免疫応答を改善し、体のバランスをよくするのです。

精油には数多くの種類があり、全てが同じように働くわけではありません。


新型コロナウイルスのような深刻な感染症の場合は、精油を少しずつ利用することが重要です。

精油がウイルスを弱体化されるメカニズムについてはまだ明確に示されていませんが、間接的に免疫機能を高める事に繋がる事は否定できません。

効果的な精油の1例として、ペパーミント、ユーカリ、松葉、ジュニパーベリーがあります。

これは、呼吸器系に効き、呼吸経路を開いて呼吸機能を改善します。

抗ウイルス剤、抗菌剤、去痰薬としても有効です。

更に、密閉空間での周囲の空気を浄化する効果もあることから、他の病気からの回復を促進します。

また、精油を使用する理由は精油に含まれる✣「芳香分子」が病原菌に機能しやすく、病原菌の働きを抑制しやすいためである。

精油には、体内に侵入する細菌やウイルスを弱める芳香分子が多く含まれています。

また、病原菌は一度に一つの芳香分子のみにしか対抗できないという特徴があります。

精油が新型コロナウイルスの治療法として、確立しているわけではありません。

しかし、ウイルスの感染経路や増殖に繋がる可能性のある、病原菌を抑制できる精油はあります。

植物は様々な侵入者から防護するために、精油を生み出すのである。


✣芳香分子

芳香分子は原子と呼ばれる小さな粒からできています。

原子が共有結合により集まっものが分子です。

精油を構成する原子は主に炭素(C)水素(H)酸素(O)の3つから出来ています。

原子は他の原子と結合して、様々な芳香分子を作り出しています。

香りの成分の正体はこの分子なのである。

分子と分子の間には自然に引き合う分子間力があり、その力により分子が集まった状態のものが液体や固体です。