ヤマトリカブト 猛毒草
世界的にも類を見ない猛毒草、ヒト経口致死量の推定値は1~2mg
(LD=50値、50%が死亡すると推定される値)
mgは1gの千分の1で摂食すると、猛毒の成分は速やかに血へと浸透し、体内を駆け巡るため、解毒は困難である。
花の姿は有名であるが、若芽を実際に見たことがある人は、なかなかいない。
長年山地の集落に住んでいる人でも、間違えるほど形態の違いは微妙である。
(ヤマトリカブトの花)
花期は9月から11月
1992年、岩手県でトリカブトを訪花したと思われる、ハチの蜜で中毒事故が起きた事例がある。
トリカブトは深山に育つとは限らず、地域によっては低山や丘陵周辺に生育します。
園芸店で販売されている改良品種も、依然高い毒性があるので注意が必要である。
識別法のひとつに「毛」があります。
主なトリカブト類は、茎に毛がなく、ツルっとして触るとヌメリのような感触があり、葉にも微細な毛以外は殆ど見られません。
他の類似した山菜は、柔らかなうぶ毛や長毛が目立ちますが、どれくらいに毛が生えているのかなど、実際に見てみないと分からないものです。
日本産のトリカブトは約30種と22変種が知られていて、地域や生育環境で微妙な違いが出るため、肉眼での判定はほぼ無理です。
研究者の中には、一般図鑑やハンドブックに書かれた識別法について、警鐘を鳴らしています。
特に「ニリンソウ」や「モミジガサ」などはよく似ているので、見分けが難しいため、誤って食べてしまう事故が絶えません。
✭花の似た有毒植物のイチリンシウ、サンリンソウもあるので要注。
花が見分けるポイントでもあるので、花のない時期に絶対採ってはいけないと、識別法に書くべきです。
写真で見るとまるで違うが、同じ場所に混生すると厄介です。
その様な場所での山菜採りは避けることです。