緑のお医者の徒然植物記

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火曜日, 5月 26, 2020

植物の種類と果実  No.225

植物の花からできる果実

植物の種類と果実

a)果実

雌しべの基部にある子房(しぼう)が、受精後発達したもので、中に種子を入れているもの

子房を持たない裸子植物は、厳密に言えば果実は出来ない。

b)種子植物

植物の分類上の門の1つで、花をつけ種子を作るものの総称

顕花植物(けんかしょくぶつ)という

裸子植物亜門と被子植物亜門に大別される

c)被子植物(ひししょくぶつ)

花に子房があり、大半のものはおしべや雌しべ、花弁や蕚(がく)がある

子房や子房を含むその他のものが、発達した果実をつけその中に種子ができる


          (被子植物)


d)裸子植物(らししょくぶつ)

花には花弁やがく、子房がない

被子植物では、子房の中にある胚珠(はいしゅ)が露出しており、種子ができる



        (裸子植物)


e)子房(しぼう)

雌しべの下方の膨らんだ部分のことで、中に将来種子になる胚珠がある

子房の部分は将来果実になる

発生学的には、雌しべは1~数枚の葉のヘリがくっついて下方に室(膨らみ=子房)を作ったもので、室は1室のこともあれば、数室に分かれることもある

各室の中には1個~多数の胚珠を持っている

また、がくや花冠、雄しべなどと比べて子房がどのような位置関係に当たるかにより、上位子房、中位子房、下位子房という

子房の位置や部屋の数、胚珠の数によって果実の形態が異なる。




f)胚珠(はいしゅ)

被子植物の雌しべの子房内にある小さな粒

卵細胞を包む胚のうを持ち、受精後は種子になる

裸子植物の雌しべは、子房を作らないので胚珠はむき出しになっている


果実のつくり

①真果(しんか)
子房と胚珠(種子)だけでできる果実

偽果に対する用語でカキ、ツバキ、ミカン、モモなど種子植物の大半は真果

②偽果(ぎか)
子房以外の部分が、子房と一緒に発達してできた果実のこと。真果に対する用語

花托(かたく)が子房と密着して膨らんでできるナシ、リンゴ、オランダイチゴ(イチゴの正式和名)

花托が肥大してツボ状に窪み、その中に多数の花を入れるイチジクなどが代表的



③果皮(かひ)
果実のうち、種子を包む部分のことで、子房の壁が変化したもの

カキ、ウメ、モモなどの真果では外果皮(がいかひ)中果皮(ちゅうかひ)内果皮(ないかひ)の3つに分かれており通常、中果皮の部分を食べる

子房以外の部分が一緒に発達する偽果では、果実は真果のように発達しないので、外見上明確に3つには分かれない

例えば、リンゴの場合は、花托が食べられる部分となりいわゆる芯の部分が果皮となる

④球果(きゅうか)
種子を覆った鱗片(りんぺん)が集まって球形の果実のような形になっているもの

球果につく1つの鱗片を果鱗(かりん)という

裸子植物のマツカサ(松ぼっくり)など