緑のお医者の徒然植物記

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日曜日, 12月 20, 2020

気象条件と植栽 No,341

 気象条件と植栽

植物が健全に生育するためには気温、雨量その年間分布、土壌が
その植物にとって好ましい状態にあることが必要であり、植栽地の
環境がどのような状態にあるのかによって、そこに使用できる職種
が限定されてきます。

植栽を行う上では事前によく把握し、その地に合った植物を選定する必要があります。


✿気温と植栽

植物は種類ごとに生育できる気温の範囲がほぼ決まっています。

一般的にいえば、熱帯性の植物は例外もありますが概ね気温が低い場所では生育生存できず、一方寒帯性の植物は高温には耐えられないものが少なくない。

寒帯性の植物では、種類によりこれ以上南では夏期の高温に耐えられないと言う南限があり、熱帯性の植物ではこれ以上北ではその寒さに耐えられないと言う北限があると言うことです。

南限や北限は人工的に植栽した場所と、自然に生育しているものとではかなり異なります。

南限や北限があるものを植栽分布自然に生育しているものを天然分布といい、植栽分布は天然分布より広いのが普通である。

日本は、アジアのモンスーン地帯に位置し、夏期には高温多湿になりますが南北に細長い島国であるので、冬期は太平洋側は低温で乾燥した気候になり、日本海側は降雪量が多く湿気のある寒冷気候になります。

冬期の気温は、北日本と西日本でかなりの違いがあるので樹木の植栽限界は日本の場合、気温特に最低気温によって左右される度合いが最も強いと言えます。

気温は地方、都市という大まかな地域だけでなく山の南側とか、暖かい海の風がよく吹く範囲とか大木の陰になっている場所とか、建物と建物との間のような所とか、塀の南側と言ったような細かい条件によっても変化し、樹種が育つか育たないかが決まる事もあります。

また、実際に安全であると思われる所に植栽されて育っている場合でも熱帯性の植物は、10数年に1回と言うような寒さにあった場合
枯れてしまうこともあります。

そのことから、その地域に自生している野生化している樹種以外の植物を植栽する場合は、事前に植栽地を調査するなど十分に注意する必要があります。