葉の部分に関する用語について
「葉」は植物学的には、根、茎とともに植物の栄養器官を構成し、通常茎のまわりに規則的につき、葉緑体を持ち光合成を行い呼吸、蒸散を行うものを「葉」と言います。
ほとんどの樹種の葉は、偏平な形である。
✿気孔❨きこう❩
気孔は葉の表面にあり、空気が出入りするための孔で開閉できる。
✿鋸齒❨きょし❩
葉の縁[葉縁=ようえん]につくノコギリ状のギザギザのこと。
✿全縁❨ぜんえん、ぜんふち❩
葉縁に鋸歯や切れ込みがないもの。
✿托葉❨たくよう❩
葉の付け根に生じる葉状、突起状
刺状などの構造物。
ドクダミなどに見られる。
✿葉腋❨ようえき❩
葉が茎にくっついている根元の部分のこと。
✿葉茎❨ようけい❩
葉と一体になった茎のこと。
草木類にみられる。
✿葉身❨ようしん❩
葉の本体とも言える部分で、普通は偏平で葉脈がある。
厚さ、光沢、質感、毛の有無や性質が樹種によって異なる。
✿葉枕❨ようちん❩
葉の付け根のやや膨らんだ部分。
内部の圧力を調節して葉を動かすことを可能にする。
✿葉柄❨ようへい❩
葉身と茎を繋ぐ柄のような部分。
葉身を適当な位置に差支える。
葉柄がない場合は無柄ある場合は有柄と言う。
✭図5葉の付き方参照
✿葉脈❨ようみゃく❩
葉身内を走る維管束。
中央の主脈、主脈から出て葉縁へ向かう側脈、網目状に走る網脈などがある。
✪図1=葉の部分
「葉」の形に関する用語について
樹種によって形は多様です。
◉複葉❨ふくよう❩
2枚以上の小葉が集まってできている葉の
事で、全体で一枚の葉と考えられるもの。
複葉がさらに集まっているものを
2回複葉と言う。
✭図2を参照
◉羽状複葉❨うじょうふくよう❩
小葉が軸(葉の中心の軸)の両側に羽のようにつき、全体として1枚の葉を形成しているもの。
◉小葉(しょうよう)
複葉を形成する1枚の葉のこと。
◉鱗片葉❨りんぺんよう❩
魚の鱗(ウロコ)のような形の葉が重なっている形態のもの。
針葉樹に多く見られる。
✪図4=葉の切れ方参照
◉裂❨れつ❩
葉の切れ込んだもの。
切れ込みの形状により浅裂〜深裂などに分かれる。
✪図4参照
✭図=2主な複葉の種類
✭図3=主な葉の形
✪図4葉の切れ方
葉のつき方に関する用語について
❆互生❨ごせい❩
葉が一枚ずつ交互についている状態。
❆対生❨たいせい❩
葉が1つの節から2枚相対して
出るようなつき方。
❆輪生❨りんせい❩
葉が茎の1箇所から3枚以上出ること。
✭図5葉のつき方