キブシ キブシ科
別名=マメブシ、マメヤナギ
「木附子、木五倍子」
果実を五倍子(ふし)の代用として使うのでこの名がある。
実はタンニンが多く含まれ、黒色染料にする。
雌雄異株の落葉低木で、山地に生えて3㍍程の高さになる。
地域ごとに変異の多い種類で、海岸付近に生える花が大きい「エノシマキブシ」と呼ばれる種がある。
花の内部を見ないと雌雄の違いがわからないが、一般的に雄花は黄色みが強く、雌花は緑色を帯びる傾向にある。
五倍子とは、「ヌルデ」の若芽や若茎などにアブラムシが寄生してできる虫こぶのこと。
江戸時代では「ふしかね」と言われ、お歯黒に用いられたほか、薬品や染料として利用されてきた。
藍で下染めして塩化クロムで発色すると、青灰色を得ることができる。
✻ヌルデ
ウルシ科の落葉高木でウルシほどではないが、まれにかぶれる人もいる。
ヌルデの名はかつて幹を傷つけて白い汁を採り、塗料として使った事に由来するとされる。
別名フシノキは生薬の「ふし」が採れる木の意味である。
キブシは耐寒性があり、早春と10月〜11月が植え付けの適期です。
湿気が多少ある日当たりのよい所が適しています。
自然樹形が理想で、痩せた土地を嫌います。
肥料
寒肥として油かす、鶏ふんなどを与えると花つきが良くなります。
開花
3月から4月に葉が出るより先に淡黄色の花穂を下垂させる。
✻変種にマルバキブシ、ヒメキブシ、ケキブシなどがある。