緑のお医者の徒然植物記

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2018/12/06

ユリ(ユリ科、宿根草) NO.74



〇初夏の花でもありますが、日本の代表的な花でもあります。

北半球に広く分布し、世界中に約100種類があります。

★①テッポウユリ②ヤマユリ③スカシユリ④カノコユリ=4つのグループに分類されます。

ヤマユリやオニユリの球根は、ユリネと呼ばれ食用になります。

〈適性〉

日なたから半日陰くらいまでの場所が適しています。

土壌は排水がよく、腐植質の多い壌土で、土層が深い所が向いています。

〈定植〉

10月から12月に球根を植え付けます。

埋める深さは、球根の高さの2倍から3倍(15㎝くらい)です。

〈肥料〉

元肥は特に必要ありません。

追肥は、発芽直後に、緩効制化成肥料(粒状の化成肥料など)です。

〈堀り上げ〉

掘り上げは、毎年する必要はなく、3年おきくらいに行います。

花後1~2ヶ月たち、葉が黄変した頃に掘り上げをします。

時期は、だいたい10月から12月頃になります。

普通、数年経つと球根が2、3球に分かれるので、掘り上げした時に分球して増やすことができます。



病気、診断、治療

生育が悪いと病気など問題が発生する。

モザイク病、立ち枯れ病、白絹病

★害虫

コウモリガの幼虫が茎に穿孔(せんこう)し、株が倒れたり、枯死したりします。

樹木の害虫としても重要な害虫ですが、雑草やユリ、ダリアなどの草花に加害します。

被害部に虫糞がついているのが特徴です。

球根めでまで加害される事が多く、薬剤散布の効果も低いので捕殺以外に対処法がありません。

被害を受けた株は残念ですが処分します。

予防法として、付近の雑草を整理します。

◆生育が悪い理由として

球根の深さが浅すぎることが考えられます。

ユリの根には、球根の下から生える下根(したね)と、茎の地下の部分に生える上根(うえね)とがあります。

球根が浅すぎると、茎の地下部分が短くなり、上根が少なくなるので、生育が悪くなります。

植え付けの深さは、球根の2~3倍が適当ですが、球根の大きさにより、調整しましょう。

3年に一度の割合で植え替えてあげましょう。