ゴヨウマツ 別名キタゴヨウマツ マツ科
ゴヨウマツの産地は、関東、東北、関西、中国、四国が知られています。
五葉松と表記することからも分かるように、5本の短い針状の葉を持っているのが特徴です。
クロマツやアカマツは2葉でしかも長いことから、これらの松とはまったく異なった風合いがある。
クロマツやアカマツと比べて葉が短く、節間もつまっているため、盆栽として仕立てやすいので、松柏盆栽の中でも幅広く親しまれている樹種と言えるでしょう。
懸崖は、山採りで崖などに自生するものを入手して育てるのが一般的で、自生地は日本各地に分布していますが、四国産の四国ゴヨウマツが特に有名です。
その他として、山形の蔵王ゴヨウ、福島の吾妻ゴヨウ、長野の浅間ゴヨウなどが知られています。
蔵王ゴヨウが盆栽に使えるゴヨウマツとしては最も北の産地です。
その他として、山形の蔵王ゴヨウ、福島の吾妻ゴヨウ、長野の浅間ゴヨウなどが知られています。
蔵王ゴヨウが盆栽に使えるゴヨウマツとしては最も北の産地です。
これより北に自生する種は、葉が長く盆栽に使われることは余りないようです。
(懸崖)
他の松よりも葉が短く、生長が遅いことから、枝の段の間隔をつめて整形します。
(模様木)
◉管理場所、水やり
年間を通して日当たり、風通しのよい所に置きます。
水やりは、鉢の表面の土が乾いたら、十分に与えるようにします。
比較的乾燥には強いので、土が乾かないうちの水やりは控えた方がよいでしょう。
夏の暑い時期は、葉にも水を与えると効果的です。
また、葉に水を与えることで、ホコリなどの葉の汚れを取る効果もあります。
ゴヨウマツは生長が遅いので、みどり摘みは5月から6月頃の年一回が原則です。
◉剪定、整姿
生長が遅いので、芽摘み(みどり摘み)は基本的に年1回、5月~6月に行います。
強い芽を元から摘み、2~3本残します。
枝の剪定は春(3月~4月)と秋(9月~11月)に可能ですが、樹勢の強いものを除き、太枝の剪定は避けるようにする。
木の頂部は生長するにつれて枝数が増えますが、下枝はあまり数が増えません。
この事を念頭において、下枝から樹芯まで、枝ぶりがバランスよく配置されるようにする。
作業は下枝から上に向かって行います。
樹形を乱す平行枝や正面に向かって伸びた枝、幹の同じ位置から伸びた車枝、葉数の少ない徒長枝、幹を突き抜けたようなかんぬき枝、枯れ枝などを切り、樹形を整えます。
新梢を切り込むと、新芽が出なくなるおそれがあるので、原則として秋口には新梢は切りません。
針金かけは9月下旬から3月頃までの間に行います。
矯正が決まり、針金を外すまでにはおよそ2年かかります。
◆施肥
肥料は、原則として油粕などの有機肥料
梅雨時期と真夏を除き、春から秋にかけて、油粕などの有機肥料を毎月1回与えるようにします。
特に厳しい夏を終えた秋の肥料は樹勢回復に欠かせません。
特に厳しい夏を終えた秋の肥料は樹勢回復に欠かせません。
植え替え直後(春植え)のものは、根付いてから梅雨に入るまでに2回、秋に2回(9~10月)の年4回を原則として与える。
◉植え替え
若木は2年から3年、成木は3年から4年に一回を目安に植え替えます。
時期は、3月下旬から5月にかけての春植えが理想的です。
秋植えの場合は、冬に向かうので根を極端に切り詰めないように注意しましょう。
用土は赤玉土と桐生砂を7:3~8:2位の割合で混ぜた混合土を使います。
◆病害虫対策
カイガラムシ、アブラムシ、スス病などの予防は、冬期(12~2月)に石灰硫黄合剤(冬期使用厳守薬剤)の20~30倍液を2回ほど散布します。
薬剤が鉢にかかると変色することがあるので、散布の際には、新聞紙などで包んで保護する。