緑のお医者の徒然植物記

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2018/11/05

シクラメンの花をもう一度咲かせたい No,22


〇水のやり過ぎに注意して、涼しい日陰で管理する。

シクラメンは、夏越しして再び咲かせることが可能です。
花の終わったシクラメンの管理は★春が過ぎた頃から徐々に水やりを減らして、完全に休眠させる方法。(葉もなくなり、球根も乾いた状態になる)

★涼しい日陰で鉢土が乾く度に、少しずつ水やりを続ける方法。(夏場に小さな新芽=葉が出る)
この二通りがあります。

◉9月中旬までは、水のやり過ぎに注意しながら、これまでと同じように涼しい日陰で管理する。
秋になって朝夕の気温が下がって、球根の頂部から新しい葉が続々と出てきたら、植え替えます。


     (植え替えたばかりのシクラメン) 

◆用土は、赤玉土8、腐葉土2の混合土を用います。古い鉢土は全て落として、球根の上部が二分の一ほど顔を出す程度の浅植えにします。

★植え付け時に、一度たっぷり灌水し、その後は鉢土の表面が乾いたらその都度、球根に水がかからないように注意しながら、鉢底から水が抜けるまで灌水します。透き通った水になる状態が理想です。鉢は5号鉢。

鉢皿にたまった水はすぐに捨てます。

◉半月に一回を目安に、水やりの代わりに、1000倍液程度の薄い液体肥料を与える。
葉が育ってきたら、よく日光に当てるようにし、霜が降りる時期になる前に、室内に取り込み、日光の当たる明るい窓際などに置きます。

〇そのまま同様の水やりと液肥の施肥を続けていれば、翌年の2月~3月頃に再び開花します。

★土のブレンド例
赤玉土小粒6、堆肥2、腐葉土2






2018/11/01

シクラメンの病原菌 No,17

シクラメンの病原菌


サクラソウ科シクラメン属   
原産地:地中海沿岸東部

★日光によく当て、暖房の効いた部屋に置かない。

極端な乾燥は避け、花柄をこまめに摘む。


◉軟腐(なんぷ)病の病原体、病徴、伝染経路


土中に生息する細菌が病原菌で、地際茎葉や根が軟化腐敗し、激しい悪臭を放つのが特徴。

主に、エルウィニア属のアロイデアェ種に犯される。

高温多湿で多発し、はじめ地際葉柄や花梗に凍傷を受けたように水浸状斑点を生じ、茶褐色に変色腐敗する。

上下に拡大して葉や球根に及び、発病が激しいと葉柄は次々と犯されて球根もベトベトに腐ります。


★この病原菌は手や刃物でも感染し、土壌中で長く生存して他種植物にも蔓延します。

発病土壌の消毒が必要です。

防除

予防には、鉢土の過湿を防ぐために支えるもので、鉢底と置き場に空間を設けて透水を計り、灌水過多を避けることが大切です。

この病原菌に有効な薬剤は、アグリマイシンやアグレプトなどストレプトマイシンが成分のもの1000倍液を時々灌注するだけで、他の殺菌剤は無効です。


シクラメンの灰色カビ病


軟腐病菌以外に多犯性の菌(カビ)で、胞子は通常その辺に浮遊しているので、植物が弱ったり傷があると、多汁な柔らかい組織に侵入して腐ります。

20℃ぐらいのやや低い温度で多湿の時に発病します。

湿っていると幹部に灰色のフワフワしたカビが生えて分生胞子を煙のように飛散します。

◉花柄を放置すると花弁から侵入して花梗(かこう)を経て球根を腐らせますから、花柄摘みが大切です。屋内の通気をよくします。

トップジンMやマンネブダイセンMなどがよく効く薬剤です、予防的に定期散布をします。


シクラメンの萎凋(いちょう)病


多犯性の土壌生息のカビが病原菌で、根の先端や傷口から侵入、花柄や球根の導管に繁殖して水分上昇を妨げます。

はじめ外側の葉が黄化してしおれ、やがて株全体が黄化萎凋して枯死します。

球根は軟化しませんが導管に沿って変色枯死します。

菌は25℃前後が最適繁殖温度です。

★予防のためにタチガレンやトップジンMを鉢土へ灌注します。

◉肥料

開花中の株には、水やり代わりに液体肥料を10日に一回程度。

規定量の緩効性化成肥料を月一回。

秋に月一回液体肥料(夏越しした株)チッ素は❌


◉水やりをはじめ、こまめに手入れする人は、乾きやすいテラコッタ鉢での栽培が向いています。

開花株を入手した時は、別の鉢に植え替えしないで、鉢カバーで雰囲気を変えて楽しむことをおすすめします。