シチョウゲ アカネ科 シチョウゲ属
別名=イワハギ、ムラサキチョウジ 紫丁花 落葉小低木
紀伊半島や四国四万十川流域など、暖かい地方の川岸の岩の上などの湿った場所に自生し、夏から秋にかけて紫色の小さな花が咲く。
典型的な渓流沿い植物で、増水時に水を被る範囲だけに生育する。
紫色の花が✫丁字に似ていることから「紫丁花」の名がある。
✫丁字(チョウジ)チョウジノキ
丁字の名前は花の中心部の筒状花(つつじょうか)が発達し、大きくなってはっきりと花びらに見えるようになったもので、フトモモ科のチョウジノキ(英名=スローブ)の実がなる木の花によく似ていることから由来する。
丁字咲きと呼ばれるが、欧米ではアネモネ咲きとも呼ばれる。
チョウジノキ(クローブ)は世界四大スパイスの一つとされている。
✫世界四大スパイス
コショウ、ナツメグ、クローブ、シナモン
シチョウゲは全株に独特の臭いがある。
花は枝先や上部の葉の腋に数個ずつ咲き、最盛期は7月から8月だが、6月頃から10月頃までポツポツと咲き続ける。
楕円形の果実は中から小さな種子を出す。
✿生育環境
半日陰地でも育つが、日当たりの方が花つきが良い。
露地で冬を越せるのは関東南部より西で、越冬温度は4.4℃ぐらいなので必要なら防寒をする。
砂質土壌を最も好み、植え付け、移植は12月から3月。
✫肥料
油かす、鶏ふん、化成肥料などを施す。
殖やし方
挿し木は4月に緑枝を挿し木する。
実生と株分けは3月が適している。
✻種類
同属のものにヒマラヤ、中国原産のものが100種ぐらいあるが、園芸品種はない。