緑のお医者の徒然植物記

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2018/10/18

クチナシ(アカネ科) No,6

クチナシ 落葉広葉樹

本来は山地の林縁などに自生する。

自生地は関東以西になります。

もともとクチナシは熱帯性の樹種です。

しかし、露地植え(庭になどじかに地面へ植えること)なら東北南部、鉢で育てる場合は、冬季に室内で管理すれば北海道でも育てられます。


代表品種★八重クチナシ、大八重クチナシ、コクチクチナシ、フイリクチナシ。




熱帯アジアや南アフリカで自生していたものが18世紀にヨーロッパへ広がり、その後日本に広まったものと言われている。



独特の香りを漂わせることから、ヨーロッパでは恋人へ贈るはなとして絶大な人気があり、中国でも桃に次いで好まれている花です。

花は盛りを過ぎるとクリーム色に変化する。

熟しても口を開かない果実がクチナシの語源で、8月頃から熟す果実は、黄色の染料や吐血、利尿の生薬としても利用される。

甘い香がする「三大香木」のひとつである。

半日陰で肥沃な土壌を好みます。

浅根性なので水持ちのよい土壌の方がよく育ちます。


肥料を多く必要とする樹木ですから、毎年2月に堆肥を株元に埋め込みます。

また、その後新芽の伸びが悪いようであれば、有機肥料を2握りまいておくとよいでしょう。

肥料の与え過ぎには注意しましょう。


◉剪定
クチナシは横に枝を伸ばす性質があるので、自然樹形は楕円形に近い形になります。

この特性を生かし、玉仕立てにするとよいでしょう。

造形のものは刈り込んで形を整えていきますが、翌年の開化を楽しむためには、7月一杯に作業を終らせます。

生け垣の場合も刈り込む時期は同じです。




クチナシの殖やし方


開花時の6月から7月が敵期で、今年伸びた枝を頂部から12~15㎝の位置で切り、鹿沼土か赤玉土を敷いた鉢に挿します。

半日陰で風通しのよい場所に置き、春まで生育させて、3月に植え替えると2~3年で花が楽しめます。




◉挿し木したものを苔玉盆栽にしたものでこの状態まで約一年。

苔は最初、根元の部分だけ這わせて、徐々に自然に這わせたものです。

定期的に2000倍液肥を与えています。

夏場乾燥が激しい時は、バケツに水をはりその中に入れてブクブクとあわがなくなるまで数分間浸けておく。

苔は、乾きを見ながら、霧吹きして管理すれば良いでしょう。

受け皿に水を注いでもいいですが、根腐れに注意しなければいけません。

葉の色が、黄変したりする場合は、水やりが多い場合と日光不足が原因と考えられます。

水持ちが悪くても黄変する場合もあるので判断が難しいかも知れません。

置場所も十分理解して、育てることが大切でしょう。