フサザクラ フサザクラ科 落葉高木
別名=タニグワ、コウヤマンサク、サワグワ
総桜、房桜
ヒマラヤ、中国、日本に3種が分布する。
分布=本州、四国、九州、日本固有 1科1属
パイオニア植物のひとつで、谷筋や崩壊地、やせ地、山地の沢沿いなどの湿り気の多い場所に多く生える。
生長が早く、萌芽によって個体を維持し続ける。
葉が桑の葉に似ている事から、タニグワなどのクワのつく地方名が多い。
ヤマグルマやカツラ科などと類縁関係があり、花の様子が似ている。
花、果実
3月に山歩きをすると沢沿いに暗紅色の裸花が目を引く。
花の後の編円形の大きな葉も清々しい。
両性花で雌しべも多いが雄しべが特に目立つ花である。
葉が出る前に開花し、花には花弁がなく赤い雄しべが房のように垂れ下がる。
短枝の先に5〜12個の花が集まって咲く。
花が散ってから忘れた頃に葉が伸び出してくる。
果実は翼果で10月頃、黄褐色に熟すと風によって飛ばされる。
翼果の中には種子が1個入っている。
肥料
寒肥として油かす、鶏ふん、化成肥料などを与える。
せん定
萌芽力もあるが、野趣を重んじて、湿り気の多い所で自然仕立ての方が向いている。
日当たりが良くても半日陰でも十分育つ。
✫種類
葉の裏が粉を吹いたような白い色をしている、ウラジロフサザクラの品種が本州に産している。
花には花弁がなく赤い雄しべが目立つ。