戦後の造園
1945年〜
戦後の復興期から石油危機(オイルショック)にかけては、国民総生産が飛躍的に伸び、これまでになく庶民の生活は豊かになりました。
反面、公害や自然破壊などの社会問題がクローズアップされるようになりました。
❉オイルショックは、1970年代に2度発生し、石油を産出する国のサウジアラビアやイランなどが、石油価格の大幅な引き上げや石油生産の削減、石油の輸出制限などを行う事によって生じた、世界的な経済的混乱の事です。
一方庭園は、以前の時代よりも更に小規模な、個人庭園が多く造られるようになりました。
特に都心部では、住宅の敷地が狭くなって広い庭園を造る事はほとんど不可能な状態でした。
こうした新しい造園的空間の特徴の一つに、樹木の植栽等を通じて自然の持っている潤いや安らぎの場を、増やそうとする目的が挙げられます。
自然が少なくなった都心部のビルの谷間や、造成された新興住宅地、集合住宅の造園、広場や公園、運動施設などが造園の新しい対象として注目されるようになりました。