キノコは木の子?
キノコの役目は?
キノコは子実体(しじつたい)と呼ばれ、胞子を作り飛散させる機能を持った菌類の器官なのです。
つまり、キノコ菌類であり正確には、糸状菌(カビ)の菌体の1器官の名称に過ぎません。
サクラなどの樹幹の根際に塊となって群生し、根や幹を枯らすことからベッコウタケ病と呼ばれる。
キノコが樹を腐らせる訳
キノコが生えてる樹は、多くの場合幹の内部が腐っています。
キノコが樹を腐らせる訳
キノコが生えてる樹は、多くの場合幹の内部が腐っています。
どうやってキノコは樹の材を腐らせているのでしょうか。
この謎を解く鍵は、木材を形成している成分にあります。
*木材にはセルロースが50%ヘミセルロースが20~30%リグニンが20~30%の割合で含まれています。
*木材にはセルロースが50%ヘミセルロースが20~30%リグニンが20~30%の割合で含まれています。
*セルロースはデンプンと同様にブドウ糖が鎖状につながってできています。
身近なものでは、紙の主成分がセルロースで、これは人間が食べても消化することができません。
つまり、セルロースの長鎖を切断してブドウ糖に分解できないからです。
ところが、キノコの菌は、特殊な機能や分解酵素を持っていて、他の生物がほとんど分解できないセルロース、リグニンなどを簡単に分解してしまいます。
菌はセルロースをセルロースを糖に分解し、栄養源として使っているのです。
菌はセルロースをセルロースを糖に分解し、栄養源として使っているのです。
このため、リグニンやセルロースを分解された材は、軟腐状になりぼろぼろになります。
菌にとっては樹木は、生育空間、温度、酸素、水分、栄養の供給源となります。
菌にとっては樹木は、生育空間、温度、酸素、水分、栄養の供給源となります。
菌は、セルロースなどの分解機能を獲得して、樹木に対して優位で安定した生態的機能を持つことになったのです。
「コフキタケ」
一年を通して、木の幹の地際から枝にかけて発生し木を腐らせる。
一見これは樹にとって厄介なことですが、生態系にとっては重要で、キノコは死んだ樹を含む植物の掃除屋です。
*もしこの掃除屋がいなかったら、地球上は死んだ植物の残骸で埋もれてしまうかも知れません。
*菌により植物が分解されてできた、無機物が地中に染み込みこれが、別の植物の栄養源になり、また植物が成長するという生態系が出来上がっているのです。
自然はとても上手く出来ているのです。
◉セルロース=繊維素
◉リグニン=高等植物の木化に関与する高分子のフェノール性化合物であり、木質素とも呼ばれる。