緑のお医者の徒然植物記

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2018/11/08

家庭果樹(10月~11月)No,28

家庭果樹の管理10~11月


収穫・貯蔵
秋は多くの果樹収穫のシーズンを迎えます。

10月から柿、温州みかんの早生種やりんご、栗、葡萄など。

*11月は、収穫の最盛期になり、良質の甘がき、キウイ、ブドウ、カリン、みかん類、フェィジョァなど。

フェイジョァの収穫は、熟して自然落下したものを食べると香り、味ともによいようです。

また、温州みかんは、収穫後しばらく置いて水分を少し減少させてから、食べた方が美味になります。

は、干し柿にはビニール袋などに入れて冷暗所で保存すると、長期間の保存ができます。

カリン・マルメロの収穫
近緑種のカリンとマルメロは、どちらも果実が黄色く色づき、芳香が漂い始めた頃が収穫時期です。

果肉が硬く生食には適していません。

特有の芳香を生かして果実酒、砂糖(ジャム)ゼリーなどに加工して用いる。


カリン・マロメロ酒の作れ方

1:表面が傷ついていない熟した果実をよく水洗いします。

2:水分を十分に切ってから2cm前後の厚みで輪切りにします。

3:容器に入れ、氷砂糖、焼酎を加えて密閉し、冷蔵庫などの冷暗所で熟成させます。

4:3ヶ月ほどで出来上がりますが、長く熟成させるほど風味が増します。

*また、カリンとマルメロの輪切りと一緒に、レモンの果肉だけを少量加えると、一味違った風味を楽しむことができるでしょう。

◉カリン酒(マルメロ酒)

*カリン1kg・砂糖200g・原酒1.8ℓ

6ヶ月で果実を取り出しますが、出した果実は砂糖で煮詰めて咳止め薬にします。


キウイの追熟

*樹上で成熟しにくい性質をもつキウイについては、収穫した後に追熟を施します。

小さな穴を開けたビニール袋に果実を入れ、これを20℃に保ち、2週間ほど置いておくのが最も手軽な方法です。


収穫してすぐに食べたい場合は
キウイ3~4個あたり、りんご1個をビニール袋に入れておくと、りんごから出るエチレンガスがキウイの追熟を促進します。
適期は11月



植え替え・植え付け

関東地方以西の暖地では落葉果樹の植え替え、植え付の適期です。

寒冷地では、冬の厳寒期を避けて春植えるようにします。

果樹は根がよく広がるので、植える穴はかなり大きめにとりましょう。

*完熟堆肥、腐葉土、油粕などを
元肥として土に混ぜ接木苗の接木部分が地表にでるように、かなり高植えにし盛り土をします。


温度管理
マンゴウやパパイヤなど、熱帯性の果樹は寒さに弱いため、夜の最低気温が15℃下回るようであれば、日の当たる室内に移動します。

温暖な気候を好む柑橘類などの幼木11月以降、冬に向けて防寒対策しておきましょう。

特に、冬に入り気温が急に下がると晩生の柑橘類では実が落ちたり
、幼木が枯れたりすることもあります。

*木全体を厚手の毛布などで覆ったり幹にビニールシートを巻くなどしてあげましょう。

*このシーズンに収穫期のザクロは、寒さに強く半日陰でも丈夫に育つので安心です。


剪定

多くの落葉果樹の剪定、整姿は、
収穫が終わった後の冬期に行います。

ブドウやりんごなど、品種によって収穫の終わる11月中旬頃から、剪定を行うことができます。

◉ブドウの剪定
家庭で楽しむには、長く伸びたツル1~1.5㍍ほど残して切ります。

短くなったツルから、翌年新梢が伸そこに開花結実します。

◉肥料
生育状況に応じて、秋の追肥を与えます。

基本的には、幹を中心に枝張り(枝先)がいちばん広がった部分の下までの円内に全面施肥します。

*化成肥料など50g~100gを目安に与えます。