緑のお医者の徒然植物記

Translate

緑のお医者の徒然植物記

検索結果

2020/06/01

苗木の繁殖方法  No.227

有性繁殖

①実生苗(種まきから育てたもの)
実生(みしょう)苗は生長に時間がかかり、花木や果樹は楽しむまでに年数を要しますが、樹齢が長くまた大きく生長します。

根張りのしっかりしたものを選びます。

★実生
最も簡単で自然な繁殖方法で、他の繁殖方法に比べて寿命が長く、生長力も強く、病害虫に対する抵抗力にも優れている。

一度たくさんの苗を作りたい時にも適している。

ただし花木や果樹を実生で繁殖すると、発芽した芽は親株よりも樹勢が劣ると言われている。

◉種子の選び方

種は比重が大きい(重い)もの、種皮のきれいな充実したものを選んで蒔きます。

※比重の小さい種は発芽率がよくありません。

また、市販されているもを購入する場合は、表記されている注意事項を確認しましょう。

★発芽条件

種が発芽するためには、水分、温度、酸素の3つの条件を過不足なく満たす必要があります。

◆水分

種子は、水分を吸収することで(水分12%を超える)発芽し、生育を始めます。

発芽するための活動を始めた後で、乾燥すると種子は死んでしまいます。

◉温度

発芽に必要な温度は樹種によって異なりますが、一般に15℃~20℃くらい(3~5月の気温)と言われています。

★酸素

発芽には酸素も重要な要素になります。

団粒構造のしっかりした用土を使用していれば、土中に十分な酸素が含まれていますので、実際にはまず問題ありません。