緑のお医者の徒然植物記

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緑のお医者の徒然植物記

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2024/11/16

触ってはいけない植物 No,740

 ジャイアント·ホグウィード

セリ科多年草 和名=バイカルハナウド

ジャイアント·ホグウィードは西アジアのコーカサス山脈が原産で、観賞用の植物として19世紀の終わり頃に、西ヨーロッパに広がり20世紀初頭にアメリカに持ち込まれました。


     「ジャイアント·ホグウィード」

樹液を触るとやけどを発症する謎の植物

樹液には「フラノクマリン」と言う有機化合物が含まれており、皮膚細胞に浸透してDNAにまで届きます。

フラノクマリンが日光にさらされると15分ほどで化学反応を起こし、DNAの鎖内(さじょう)に架橋が生成され、細胞が機能停止してしまいます。

鎖状とは、鎖のように繋がっている状態を指します。

樹液は茎や葉を折った時や、茎の剛毛を逆撫でることで人体に付着し、水ぶくれを伴うひどいやけどやアレルギーに似た症状を起こすこともあります。

深刻な状態になると長期間の日光過敏症や、目に触れた場合は失明することもある。

一見すると無害な植物に見えるため、素手で摘んでしまいやけどを負う子供も多いとされ、その危険性や強い繁殖力からニューヨーク州は、販売や輸入、購入、輸送、導入、繁殖されることを法律で禁止しています。

更にペットにも危険な植物である。


        「オオハナウド」

日本には生育していないがよく似た植物として「オオハナウド」が生育しています。

オオハナウドは犬猫の両方にとって有害な植物です。