緑のお医者の徒然植物記

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緑のお医者の徒然植物記

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2018/11/07

鉢花の管理(10月~11月)No,26

鉢花の管理

10〜11月の管理

この季節になると、日中は暖かくても夜中の冷え込みは、徐々に厳しくなってきます。

亜熱帯の花木や冬咲きのベゴニアは、最低気温が10℃になる頃までに室内に入れるようにします。

その他のものは、寒地を除き10月中は戸外に置いて構いませんが、11月に入ったら夜間は室内に入れた方が無難です。

ただし、株分けをしたスズラン、植え付けをしたチューリップ、ユリなどは、一度寒さに合わせないとよい花を咲かせないので、しばらく戸外で管理します。

11月になると暖房を使う家庭が増えてきます。

日中の最高温度と夜間の最低温度の差は10℃が理想です。

20℃以上の温度差になると、生育障害を起こす恐れがあるので、多くても15℃程度の温度差になるように調節します。


水やり

夏場と違い気温が下がり生長も鈍るので、鉢土の乾燥も遅くなります。

基本的には雨に当てないようにしましょう。

鉢土が乾いたら、鉢底から水が流れるまで十分に水やりします。

水やりは午前中に行います。

鉢植えは、鉢の大きさ、種類、日当たり、置き場所の気温などによって乾燥の具合が大きく異なります。

よく観察することが大切です。

特に、球根を植えた鉢は、表面に芽が出ていなくても土中で生育しているので、乾燥しないように注意する事が大切です。

また、戸外から室内に取り入れることで、環境が急変するため下葉が黄変する場合があります。

水切れが原因ではないので、焦って水を与えな過ぎないように注意しましょう。

肥料

根の活動も鈍る時期なので、基本的には必要ありません。

ただし、現在開花中のものやこれから花をつけるカランコエ、フリージア、ヒアシンス、ポインセチア、シクラメンなどは、2週間に一回ぐらいの割合で、液体肥料を与えます。

刈り込み

冬の間、室内で管理するため準備として、ブーゲンビリア、ハイビスカスなどの熱帯性の木本類は、枝を刈り込み株全体を小ぶりに整えます。

夏に伸びた、樹形を乱している枝を切り取ります









ツツジの葉が黄色く変色して元気がない。No,25

葉が黄色く変色

根の障害が原因
植え直し

鉄、マンガン、マグネシウムなどの微量要素が欠乏、症状が軽い場合は、微量要素剤を葉の表面に散布すれば樹勢は回復します。

しかし、根本的な根の障害を取り除かないと完治しません。

しばらく経つとまた症状が出てきます。

根の障害の原因で最も多いのは、水はけの不良です。


痛んだ株は一度堀り上げて、腐葉土などをすき込んだり、他の土を客土して水はけがよくなるように土壌改良してから高植えに植え直しする。

造成工事をした住宅地では、ツツジの好む土中酸度が低く、微量要素などの肥料分も極端に少ない場合が多いものです。

そのような場合は、完熟堆肥や腐葉土を大量にすき込むとともに、ピートモスなどを加えてアルカリ土壌から酸性土壌に改良する必要があります。

酸性が強すぎる場合は、苦土石灰を混ぜて酸度を落とします。

夏場の乾燥が激しい場合も、葉の黄化の原因となりますから、夏場は株元に藁などでマルチングを施して乾燥を防ぐことも大切です。









花後芽吹かない  No,24

花後芽吹かない


サツキ、ツバキ、サザンカ、アケビ、シャクナゲなど、花つきのあまりよくなかった株が、たくさん花をつけた場合は要注意です。

これは、樹勢が弱くなると、実をつけるために例年以上に花をつけるようになるのです。

放っておくとそのまま衰退して行くので、根をほぐしてやる必要があります。


鉢植えの場合は、株を鉢から抜き取り、根が詰まって固くなった根土を竹の棒などでほぐします。


場合によっては、根の一部を切り取ってから別の鉢に植え替えます。

*庭木の場合は、根が団子状に固く絡まりついているため、棒で突いた程度では、根詰まりをほぐすことはできません。

この場合は、株の周囲に穴を掘り、腐葉土をすき込みます。

根詰まりした周辺の土は、酸素不足になっていますから、養分の豊富な腐葉土に向かって根が伸びはじめ次第にほぐれてきます。








2018/11/06

シンパク〈真柏〉 No,23

シンパク





シンパクは特定の樹種を指すものではなく、コノテガシワイブキ類、ビャクシン類などの常緑針葉樹の総称です。


設置場所
一年を通して日当たり、風通しの良い所に設置します。

特に汚れた空気を嫌うので、通風に最も注意し、新鮮な空気を供給できる環境を保つようにしましょう。

耐寒性が強いので、養生中のものを除いて、基本的には戸外の棚に置きます。

ただし、夏場は強い西日が当たると葉やけを起こしたり、樹が夏ばてすることがあるので注意が必要です。

場所によっては、ヨシズや寒冷紗などで直射日光を防ぐようにしましょう。

水遣り・肥料
枝先が細かく、水を好むので鉢の表面が乾いたらそのつど、樹の頭から水をたっぷり与えます。

設置場所にもよりますが、冬場を除いて朝夕、一日二回の水遣りが目安です。

乾燥の激しい夏場は一日三回とします。

同時に葉水を与えるとより効果的です。
冬は一回が目安です。

水遣りのたびに葉に水を与え、葉についた汚れを洗い落とすようにします。

剪定・整姿
生長が早いので、若木のうちから早めに幹や枝の調整を行い、樹形作りを進める必要があります。

ナイフなどで切り込みを入れて枝・幹を曲げたり、針金などを使用して矯正(きょうせい)していきます。

樹皮を削り、シャリ幹を作っていくのも若木のうちから行います。

シンパクは彫刻等などで、幹を削り、人工的にシャリを作ることが多い樹種です。

模様木は自然な感じを出すことが重要なので、曲げが多すぎる「タコ作り」や「カエル股」「腰曲がり」などの不自然な形は嫌われるので特に注意します。




枝や幹の矯正は、基本的に晩秋から翌年の二月~三月までの間に行います。

大枝を矯正した針金は二~三年は外さずにおきます。

シンパクは芽吹きが旺盛で、細かく枝分かれするので、こまめに芽摘みをする必要があります。

春から秋の新芽が伸びる間は、三叉に伸びた新芽の中央を最初に引き抜くように摘み取ります。

二~三日してから両脇の芽も摘み取ります。

これを繰り返すことで、扇形の美しい樹形を保つことができます。

芽摘みを行わないと、芯の芽だけが強くなり、周りの芽が弱るため枯れこむ原因となります。

*模様は若木のうちに作る。

枝の剪定は三月から四月、十月から十一月頃が適期です。

*植え付け・植え替え
植え付け・植え替えの適期は二月中旬~三月と、十一月頃です。

寒い時の方がトヤと言われる枯葉が少なく植え替えにはよいのですが、植え替え後は室内で保護するようにします。

若木のうちは一年~二年の間に一回、成木になったら、三年~五年に一回の植え替えを目安とします。

水を好む樹種ですが、鉢の中に水が多く溜まることを嫌うので、植え土は砂分を多めにします。

赤玉土と砂を半分くらいに合わせた混合土を用いるのが一般的です。

*病害虫
ハダニ、カイガラムシ、サビ病などに注意します。

他のマツ類と同様、冬に石灰硫黄合剤を散布して予防します。

また、病害虫が発生した場合は、五月~翌年二月「春の芽だし前」まで、定期的に薬剤散布します。









いいいいいい

2018/11/05

シクラメンの花をもう一度咲かせたい No,22


〇水のやり過ぎに注意して、涼しい日陰で管理する。

シクラメンは、夏越しして再び咲かせることが可能です。
花の終わったシクラメンの管理は★春が過ぎた頃から徐々に水やりを減らして、完全に休眠させる方法。(葉もなくなり、球根も乾いた状態になる)

★涼しい日陰で鉢土が乾く度に、少しずつ水やりを続ける方法。(夏場に小さな新芽=葉が出る)
この二通りがあります。

◉9月中旬までは、水のやり過ぎに注意しながら、これまでと同じように涼しい日陰で管理する。
秋になって朝夕の気温が下がって、球根の頂部から新しい葉が続々と出てきたら、植え替えます。


     (植え替えたばかりのシクラメン) 

◆用土は、赤玉土8、腐葉土2の混合土を用います。古い鉢土は全て落として、球根の上部が二分の一ほど顔を出す程度の浅植えにします。

★植え付け時に、一度たっぷり灌水し、その後は鉢土の表面が乾いたらその都度、球根に水がかからないように注意しながら、鉢底から水が抜けるまで灌水します。透き通った水になる状態が理想です。鉢は5号鉢。

鉢皿にたまった水はすぐに捨てます。

◉半月に一回を目安に、水やりの代わりに、1000倍液程度の薄い液体肥料を与える。
葉が育ってきたら、よく日光に当てるようにし、霜が降りる時期になる前に、室内に取り込み、日光の当たる明るい窓際などに置きます。

〇そのまま同様の水やりと液肥の施肥を続けていれば、翌年の2月~3月頃に再び開花します。

★土のブレンド例
赤玉土小粒6、堆肥2、腐葉土2






クリスマスローズ No,21


クリスマスローズ

別名ヘレボラスニゲル:キンポウゲ科、耐寒性のある多年草




周年戸外で栽培します。

原産地は、ヨーロッパ、地中海沿岸、西アジア、中国など

◉高温多湿が苦手で夏場に根腐れを起こしやすいため、水はけのよい用土が適しています。

★関西地方以西の酷暑となると地域では、焼き赤玉土や硬質鹿沼土などの配合比率を高め通気性を保つとよいでしょう。


◉根の生育が旺盛なので、深鉢やスリット鉢を使います。

テラコッタ鉢やプラスチック鉢の場合は、底穴の大きさなものを選び、鉢底石を多めに入れて水はけをよくします。


土のブレンド例

★もみ殻くん炭1、硬質鹿沼土1、軽石2、赤玉土中粒1、腐葉土3、赤玉土小粒2

◆もみ殻くん炭1、軽石2、腐葉土3、赤玉土小粒4


肥料

元肥として、鉢土に緩効性化成肥料を1㍑につき3㌘ほど混合しておきます。3~4月の間に一回、緩効性化成肥料を施します。

★生育期である10月~5月にかけて、液体肥料を二週間に一回施します。



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