緑のお医者の徒然植物記

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緑のお医者の徒然植物記

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2018/12/07

キウイ(マタタビ科)落葉広葉樹「ツル性」 NO.75

キウイ




◉もともとキウイは、中国原産の「オニマタタビ」と言う野生種ですが、ニュージーランドで改良され、実がニュージーランドの国鳥キウイに似ていることからキウイフルーツと呼ばれています。

ビタミンなどの栄養が豊富で、健康食として人気がありますが、雌雄異株(しゆういしゅ)なので雄株がないと実がなりません。

「適性」
日当たりのよい土層の深いところが適しています。
土質は特に選びません。

「収穫」
5月中旬から6月中旬に開花するので、人工受粉をしてやります。

雄株の花を取り雌花につけてやれば受粉できます。

受粉一ヶ月後に敵果します。

60㎝ほどの枝で5個、40㎝で3個くらいを残します。

収穫時期は10月中旬から11月上旬です。

「肥料」
収穫後、11月頃に寒肥として、鶏糞と油粕を混ぜチッソの少ない化成肥料を加えて与えます。

根元に埋め込みます。

3月には、追肥として化成肥料をまきます。

「剪定」
管理がしやすいように、棚仕立てにします。

剪定は、冬期と夏期に行います。

冬期は余計な枝を切り、ツルが互いに絡むのを防ぎます。


実がつかない
実がつかない原因としては、雄株が近くにないこと。

キウイには、雄株用の品種として、ヘイワード=最も大きな実がつきます。

晩生で11月中旬に熟します。アボット=実は小型ですが、甘味がありよく結実します。

家庭果樹に適しています。

香緑=早生で10月中旬に収穫できます。

果肉の緑色が濃いのが特徴です。


実が少ない
実が少ない原因としては、受粉が少ない場合や花芽が少ない場合が考えられます。

冬期の剪定はきちんと行い、開花枝を更新してあげましょう。


★参考ブログ
※キウイの新梢の誘引はどうすればいいの?No.139

✻キウイフルーツと美容
No,195







2018/12/06

ユリ(ユリ科、宿根草) NO.74



〇初夏の花でもありますが、日本の代表的な花でもあります。

北半球に広く分布し、世界中に約100種類があります。

★①テッポウユリ②ヤマユリ③スカシユリ④カノコユリ=4つのグループに分類されます。

ヤマユリやオニユリの球根は、ユリネと呼ばれ食用になります。

〈適性〉

日なたから半日陰くらいまでの場所が適しています。

土壌は排水がよく、腐植質の多い壌土で、土層が深い所が向いています。

〈定植〉

10月から12月に球根を植え付けます。

埋める深さは、球根の高さの2倍から3倍(15㎝くらい)です。

〈肥料〉

元肥は特に必要ありません。

追肥は、発芽直後に、緩効制化成肥料(粒状の化成肥料など)です。

〈堀り上げ〉

掘り上げは、毎年する必要はなく、3年おきくらいに行います。

花後1~2ヶ月たち、葉が黄変した頃に掘り上げをします。

時期は、だいたい10月から12月頃になります。

普通、数年経つと球根が2、3球に分かれるので、掘り上げした時に分球して増やすことができます。



病気、診断、治療

生育が悪いと病気など問題が発生する。

モザイク病、立ち枯れ病、白絹病

★害虫

コウモリガの幼虫が茎に穿孔(せんこう)し、株が倒れたり、枯死したりします。

樹木の害虫としても重要な害虫ですが、雑草やユリ、ダリアなどの草花に加害します。

被害部に虫糞がついているのが特徴です。

球根めでまで加害される事が多く、薬剤散布の効果も低いので捕殺以外に対処法がありません。

被害を受けた株は残念ですが処分します。

予防法として、付近の雑草を整理します。

◆生育が悪い理由として

球根の深さが浅すぎることが考えられます。

ユリの根には、球根の下から生える下根(したね)と、茎の地下の部分に生える上根(うえね)とがあります。

球根が浅すぎると、茎の地下部分が短くなり、上根が少なくなるので、生育が悪くなります。

植え付けの深さは、球根の2~3倍が適当ですが、球根の大きさにより、調整しましょう。

3年に一度の割合で植え替えてあげましょう。








2018/12/05

樹木の一年間の活動サイクル NO.73


樹木の一年の活動

樹木の手入れを正しく行うためには、樹木の一年間の活動を知っておく必要があります。

樹木の種類により、年間の活動には違いがありますが、基本的な活動パターンは大まかに言って以下のようなものです。

◉冬(12月~2月)

ほとんどの樹は休眠しています。

この時期に、寒肥を与えます。

その後、一年間の活動の基になります。

鶏糞、油粕、完熟堆肥、化成肥料、などその他

◉早春(2月~3月)

根が活動を再開し、地中の水分を吸い上げます。

この時期に樹木に耳を当てると、樹液の流れる音が聞こえます。

◉春(3月~4月)

新芽が活動を再開し、枝や葉が生長します。

この時期の栄養の基になる養分は前年に貯えたものです。

◉初夏(4月~6月)

枝の伸びが活発になり、最も葉の茂る時期です。(一次生長期)

この時期に寒肥の効果が出てきます。

◉夏(7~9月)

光合成を盛んに行い、翌年のために栄養を貯えます。

この時期に生長は一時休止します。

また、花芽が分化するのもこの時期です。

◉秋(9~11月)

再び、生長を開始します。

この時期には枝や幹を太くして、樹勢を充実するように生長します。(二次生長期)

また、花芽の形成が進み、葉芽と区別が出来るようになります。

◉冬(12月~2月)

一年の活動を終え、再び休眠に入ります。









2018/12/04

アイビー(別名ヘデラ) NO.72

アイビー

別名=ヘデラ

ウコギ科ツル性植物
寄せ植え、ハンキングバスケットの脇役、フェンスに這わせたりグランドカバーにするなど利用幅は広い。


                  「アイビーの苔玉」

半日陰でも十分育つ。

風通しが悪いとアブラムシが発生しやすいので、室内で管理することが多い場合は、定期的に霧吹きで葉水すると、ある程度予防できる。

定期的に日光浴をする。

伸びすぎが気になる場合は、好みの長さで切って整えるといいでしょう。
  
  







目的別、用途別、土の基本ブレンド(3) NO.71

酸性を好む植物の土

ツツジやサツキ、アジサイ(青色)ブルーベリーなどPH5.0前後の酸性の土が適しています。

赤玉土に酸性の鹿沼土、酸度未調整のピートモスを混ぜて使用します。

赤玉土に小粒を使用したら、鹿沼土も小粒にして粒の大きさをそろえます。

鹿沼土はつぶれてみじんになりやすいので、年に1回は植え替えます。尚、硬質の鹿沼土もある。

◉根腐れした株の土

植物が根腐れを起こすと、土は湿っているのに茎や葉が萎れた状態になります。

土の中に余分な水が停滞している事で、根が酸欠になり水分を吸収できなくなるためです。

放置状態が続くとやがて枯れてしまいますのですぐに植え替えます。

植え替える土は、基本ブレンドに軽石を混ぜて通気性、排水性を高めます。

軽石の大きさは、赤玉土の粒の大きさに合わせ、鉢は一回り小さなものを使用し、元肥は必要ありません。









目的別、用途別、土の基本ブレンド(2) NO.70

◉ベランダ栽培の土

ベランダや屋上では、土が乾きやすいため、急激な乾燥を防止する必要があります。

そこで、水持ちを良くするために軽量で保水性の高いバーミキュライトを補います。

ただし、水持ちが良すぎると夏場に外壁などの照り返しで、鉢の中の温度が上がりすぎてしまう事があるので、注意しなければなりません。

◉室内栽培用の土

室内で観葉植物などを栽培する場合は、小バエやカビなどが発生しないように、基本用土の赤玉土に無菌で清潔なピートモスなどの用土を混ぜて使います。

ピートモスは酸度調整済みのものか、未調整のものには石灰を混ぜて使用します。

元肥も規定量混ぜて使用します。

室内では、土が乾きにくいためやや小さめの鉢を使用しましょう。

◉日陰用の土

日照時間が短い日陰では、鉢土が乾きにくいので、根の張りも悪くなります。

そこで、土の通気性を良くするため基本ブレンドに軽石や日向土の細粒を混ぜます。

6号以上の鉢では、鉢底石を厚めに入れ土の量を少なくします。

元肥は規定量の三分の二程度にします。