緑のお医者の徒然植物記

Translate

緑のお医者の徒然植物記

検索結果

2018/12/28

牛山の木かつて美なり (ことわざ) NO.103

牛山(ぎゅうざん)の木かつて美なり


昔は豊かな緑でうっそうとしていた山が、大国の領土となってからというもの、木という木は伐り尽くされ、せっかく出た若芽も放牧している牛に食われてはげ山になってしまった。


事情を知らない人はその有り様を見て、そこは昔から木のない不毛な山だったのだと勘違いしてしまうだろう、というのが大意。


転じて、今どんなに悪い人間もかつては必ずしもそうでなかったのだという意味に用いられます。

人の性はもともと善であり、悪に染まったのは政治や教育の荒廃にこそ原因があるということでしょう。







2018/12/27

歳寒の松柏(ことわざ) NO.102

歳寒の松柏 

(さいかんのしょうはく)


常緑樹である松や柏が冬になっても緑の色を変えることがないことから、逆境に流されず、自らの理想や信条を貫くことのできる優れた人物を指しています。

また、困難に遭ってはじめて節操のある人か否か、その真価が問われるという意味合いとあります。


平時は君子も常人も外見上は大差ないものの、有事という試金石によってその違いが白日の下にさらされるということでしょう。

同様のことわざに
「松柏の操」「厳冬の松柏」がある。








2018/12/26

シマサルナシ(島猿梨)  NO.101

シマサルナシ マタタビ科サルナシ属


果実はキウイフルーツの原種に近く、長さ四センチほどで無毛。

熟すと甘くて美味しい。

キウイフルーツ同様、樹上では熟さない。

自然落下すると地上で自然熟成する。

子どもの頃、よく拾って食べたものです。




◉海岸付近の林に生える植物として、紹介されていることがあるが、山間の小河沿いにも群生している。

ツル植物で東アジアを中心に20種ほどある。

地方によって、呼び名も違う、子どもの頃「コッポ」と呼んでいた。


(子どもの頃のおやつ)


★類似種でサルナシがある。
別名コクワ、シラクチヅル
果実はほぼ球形で緑色。

何度か霜が降りると表面がしわしわになり、甘く柔らかくなる。


(サルナシ 猿梨)

◉山地に生えるツル植物で、木や岩などに植えられる絡んでジャングル状の藪を作る。

ツルはかなり太くなり、丈夫なために縄代わりに使われた。 
                              果実は熟す頃に黄色く色づく。

花は初夏に下向きに咲く。     

シマサルナシ同様、キウイフルーツに似ている。果期10月~11月






2018/12/24

メリークリスマス花*花 (1) NO.99

「シクラメン」


                    「マーガレット」


                     「ブルームーン」


              「ヘンリーフォンダー」


                       「ゼラニウム」





2018/12/23

コブシ 「拳」「辛夷」 NO.98

コブシ「落葉樹」


モクレン科モクレン属 別名ヒキザクラ、ヤマモクレン、ヤマアララギ
学名「マグノリア·コブス」

◉日本原産で日本全国と韓国の済州島に自生している。

日本全国で、庭木や公園樹、街路樹として広く栽培されています。

早春の3月から4月頃、葉が出る前に7~8㎝くらいの白い花が咲く。

モクレン属の中では、最も耐寒性があり北国の春を告げる木として親しまれています。

地球上に一億年以上生息しているとされ、花の付き方がらせん状になっているなど、起源の古い植物の持つ特徴が見られます。




モクレン属は最古の花とも言われる。

9月から10月頃に実る果実は、握りこぶしを連想させるような凹凸があり、これがコブシの名の由来とされます。

農村では特に田打ち桜、種まき桜の名もあり農耕暦代わりに用いられる他、花の咲き方などでその年の作物の豊凶を予測したりもしました。

◆春早いうちに花を咲かせるので、つぼみはわずかな温度変化にも敏感です。

太陽の光を多く受ける部分が先に膨らむため、つぼみの先端が反り返ってを向きます。

こうした植物は「方向指標植物」と呼ばれ、登山のガイドブックには「早春の山道で迷ったら、コブシのつぼみを見るように」とアドバイスが載っている物さえあります。
 

                           「コブシの花」


★花は和辛夷(わしんい)の呼び名で、生薬としても用いられます。

開花前のつぼみを採取し、風通しのよいところで陰干しします。

鼻カタル、蓄膿症、頭痛に効果があるとされています。

生育管理
植え付けは3月~4月  10月~11月、日当たりと風通しのよい場所が適します。

有機質に富んだ水もちのよい土を好みますが、強い粘土質の土は根が張りにくいので避けるようにします。

肥料
1月から2月に堆肥、腐葉土、油かす、骨粉などの有機質肥料を少量施して土を柔らかくします。


剪定
剪定はしない方が花突きはよくなります。

剪定する場合は、花後が最も適しています。

分かれ目や付け根から切ります。

枝の途中て切るとその先からは弱い枝しか出ず、枯れ込んでしまうこともあるので必ず、枝の分かれ目で切るようにします。

殖やし方
移植は嫌いますが実生で殖やせます。

実から赤い果肉を取り去り2月から4月頃に種をまいて育てます。

モクレンの仲間ではコブシは珍しく挿し木ができます。

その場合は、春先のほか、7月頃にも繁殖が行えます。
 
    (実生苗8月21日撮影)