イチョウは二億年前のジュラ紀、恐竜時代の太古から現存する歴史的樹種である。
秋の美しい黄葉で親しまれている落葉樹です。
イチョウ葉の薬効
日本では、イチョウの葉っぱに薬効があることを余り知られていない。
ほとんどの日本人が「まさか」と思うに違いない。
ドイツでイチョウの葉から抽出したフラボノイド、ギンコライドの薬効が証明され、薬品としての認可を受けました。
それ以来、イチョウ葉は薬剤の原料としてヨーロッパでは有名である。
原料のイチョウ葉が、日本からヨーロッパへ大量に輸出されていることを知る日本人は少ない。
ドイツ、フランス、スイスなどヨーロッパ各国で、日本産のイチョウ葉を原料として、血管性疾患治療薬が病院で処方され、また市販されている。
フランスでは、イチョウ製剤の名称を「タナカン」と言いますが、それは開発当時の1973年頃の元総理の田中角栄の名前に由来すると言う、嘘のようなほんとの話と言われています。
オーストリア、中国で医薬品、アメリカ、イギリス、カナダでは健康食品として人気です。
欧州で医薬品として認められているが、日本では薬事法でも医薬品の認定はなく、健康食品として利用され、誰一人イチョウの葉が貴重な薬剤原料とは気づこうとしないのです。
フランスで「タナカン」は、全医薬品の売り上げの第一位を占めるなど、いかに人気と効能があるかが伺い知れる。
欧米の有名な医薬品の百科事典「メルク·インデックス」にもイチョウ葉エキスは、脳及び末梢血管の血液循環障害に効能のある医薬品として記載されている。
♣メルク·インデックスとは
1889年に初版発行された百科事典で、化学物質、薬品、生物製剤に関する化学研究者必携の事典である。
イチョウの葉の主成分は、フラボノイド、ギンコライドと言う二つの成分で、フラボノイドは他の植物にも含まれ、主に防腐作用、発芽などを助ける働きもあります。
イチョウ葉には特殊なタイプのフラボノイドが多量に含まれているので、それだけ効能も素晴らしいと言える。
ギンコライドは、イチョウだけに含まれる成分で、イチョウの学名「ギンコ」から命名されたと言われています。
ギンコライドが持つ強力な抗酸化作用は、主に脳細胞に作用すると言われており、活性酸素によって生じ得る脳の障害を予防する事ができると言われています。
その他、血流を改善する効果もあるため、認知症の原因のひとつである脳梗塞を予防する事にも繋がります。
フランスの「チャールズニコール病院」では、中程度の痴ほう症が正常に回復、イチョウ葉エキスを投与した患者から好結果を得ている。
◉イチョウ茶
イチョウ茶は製剤ほどの効き方は望めないが、お茶として飲んでも穏やかな効能は得られる。
ヨーロッパでは古くから血圧安定、更には美容のための健康茶として愛飲されています。
イチョウの葉は、8月から9月の緑の濃い季節に採取し、天日干しで十分に乾燥させた後、細かく裁断して容器で保存します。
一日分は大さじ一杯のイチョウ葉をコップ一杯半程度の水を入れ、土瓶で5分から6分煮出します。
少し苦味を感じるかも知れません。
レモンを浮かべてレモンティー風にしたり、アイスティーにしてもハチミツを入れても美味しいでしょう。
動悸や高血圧などが気になる人は飲んでみてはいかがでしょう。
また、更年期障害にも効果を上げています。
◉イチョウ関連ブログ
太古から現存するイチョウの木 No521
イチョウ「銀杏、公孫樹」 No,178
銀杏(ギンナン)の実生で盆栽をつくりたい。
No,66
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