緑のお医者の徒然植物記

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2022/10/01

スダチ、カボス No,619

 スダチ、カボス ミカン科

酢橘 東洋のレモンとも呼ばれる。

スダチの歴史は古く、万葉の昔から徳島の地に自生していたとの説もある。


          「スダチ」


スダチは「ユズ」の偶発実生と言われていて、今から300年ほど前の書物(大和本草1706年)には「リマン」という名前でスダチの記録が残されているようです。

本格的に栽培されるようになったのは昭和30年以降とされる。

スダチは徳島県原産の果物で、カボスやユコウと同じ香酸柑橘類

名前の由来は食酢として使っていたことにちなんで「酢の橘」から酢橘と名付けていたが、現代の一般的な呼称はスダチである。

近縁果に「ユコウ」「ユズ」があります。

1974年(昭和49年)にはスダチの花が徳島県の県花に指定されました。


スダチの露地ものは8月下旬から10月頃が収穫時期で、貯蔵されたものが3月頃まで出回ります。

ハウスものは3月中旬から8月中旬頃に収穫されます。


カボスは大分県の特産品として有名です。

江戸時代に臼杵市で栽培が開始したのが最初とされ、臼杵、竹田、豊後大野市などが主な産地です。

カボスは全生産量の95%以上が大分県産です。


          「カボス」


スダチは2年目、カボスは3年目から開花結実しますが、3年目までのものは摘果してしまい、4年から5年目の果実から収穫します。

栽培地

耐寒性があり、マイナス5℃以下にならない場所では庭植えできません。

水持ちの良い土層の深い場所が敵地で、やや日当たりの少ない方が芳香の良い果実が得られます。

鉢植えは赤玉土6、腐葉土3、川砂1の混合土に植え、西日の当たらない場所へ置きます。

寒風に弱いので冬は室内に入れて管理します。


肥料

3月に300gぐらいの配合肥料を根回りに溝を掘って埋め込みます。

鉢植えは、毎年4月に玉肥を3〜4個置き肥します。

収穫するようになったらいずれも9月に同量ぐらい追肥します。


せん定

発芽前の3月上旬に行います。

内部によく日が当たるように間引きせん定し、側枝は長くなったら更新し、若枝を保つようにします。


果実管理

7月上旬に目標数を残し、不良果実や小果実を摘果します。

スダチの効能

スダチはビタミンC、リモネン、クエン酸、食物繊維、果糖などが多く含まれており、ビタミンCは免疫力強化や風邪予防、美肌などの効果があります。


また、クエン酸には体内の疲労物質の除去や浄血作用などを行い、体の疲労感を取り除く効果があるとされています。


芳香成分のリモネンには精神を安定されたり、食欲を増進させたりする効果があるとされる。