メリンジョの木 グネツム科
インドネシア原産
古来よりインドネシアでは、メリンジョの実や葉を酸味のあるスープ(サユールアッサム)に加えたり、実の中の種を取り出して炒ってから潰してチップ状にし、揚げてお菓子やおつまみ(ウンピン)にしたりする。
農家の庭には、メリンジョの木が必ず1本は植えられているほど身近な植物です。
ジャワ島はメリンジョの主な生産地で、中でもジョグジャカルダ特別州は、他の地域と比べて収穫量もウンピンの消費量も多い。
メリンジョは雌雄異株の裸子植物ですが、一般的に裸子植物が仮導管、被子植物が導管を持っているのに対し、メリンジョは導管を持っている。
メリンジョは裸子植物と被子植物をつなぐ、中間的存在と考えられています。
インドネシア、カリマンタン島(旧ボルネオ島)の深い森に住むダヤック人は、メリンジョを「生命の樹」と呼び、この樹木の物語を代々語り継いできた。
「生命の樹」と呼ばれるメリンジョの語り継がれる物語
遠い昔、森の中で人間はたくさんの動物たちと仲良く暮らしていました。
ある日、人間が動物の肉を食べてしまったことから、動物たちは人間と一緒に暮らすことを止めてしまいました。
やがて、果実だけではなく動物の肉も食べるようになった人間に困ってしまった動物たちは、森の中のすべての果実を取り去ってしまいました。
その結果、人間は食料を失うことになり、争いを始めました。
その頃、南の国から一人の王さまが小さなお姫さまを連れ、ガルーダ(霊鳥)を従え、島に渡って来ました。
姫はガルーダに乗り、楽しく暮らしていたが、蛇に噛まれて亡くなってしまいます。
姫の死を悲しんだ王さまは、ガルーダに言いつけ蛇を襲って食べさせました。
すると蛇の体内から3つの玉が出てきました。
その玉を供養のためにお墓に供えると、玉から芽が出て見る間に大木となり、たくさんの実が成ったのです。
王さまはこの木をあちこちに植えるように命じました。
そして人々はその木の実や葉を食べて、命をつなぐことができたのでした。
玉から芽が出て大木となった木が「メリンジョの木」なのです。
インドネシアは数千の島からなる赤道直下の国で、殆どの熱帯植物を見ることができます。
バリ島にはボゴール植物園の支所エカ·カリヤ(Eka Karya)植物園があります。
★ボゴール植物園はインドネシアのボゴール市内にある植物園で、面積80ha以上の広さがあり、15000種以上の様々な熱帯の花や植物を見ることができる。
ボゴール宮殿(大統領宮殿)と隣接し、最大栽植種を誇る東洋最大規模の植物園
エカ·カリヤ植物園は、標高1500mの高地に位置し、赤道直下のバリ島にあっても涼しい環境となっています。
園内は157.5haと広大で、敷地内に1600種類以上の熱帯雨林の珍しい植物や、巨木を見ることができます。
一日で歩いて回るには厳しい広さと言えます。
温室には多種多様のサボテンが植えられ、アスレチックやピクニックも楽しむ事ができる。
敷地の奥まで歩いて行くと、巨大なガジュマルの木があり、パワースポットとして知られている。
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