カクタスペア
ウチワサボテンの果実
別名=プリックリーペア、トゥナ、仙人掌
サボテンは日本名、カクタスは英名
カクタスペアの歴史
ウチワサボテンの果実の歴史は、メキシコを中心とした中南米で少なくとも8000年以上前にさかのぼります。
古くから先住民族の貴重な栄養源として重宝され、現在に至るまで世界各地で愛されている砂漠のスーパーフルーツです。
緑の野菜が少ないメキシコでは古くからノパール(ノパル)やトゥナ(果実)は貴重な食料や薬用植物として扱われていました。
「A」花芽が付いている状態のサボテン、開花後に果実(カクタスペア)となる。
「A」
ノパール/ノパルはウチワサボテンの食用部分でトゥナはウチワサボテンの果実のカクタスペアの別名。
大航海時代に世界へ伝播
16世紀にスペイン人などのヨーロッパ人がアメリカ大陸へ到達した際、サボテンが洋ナシに似ていたことから「プリックリー·ペア」と名付けられました。
その後、スペインやポルトガルの船乗りたちによって、航海中の壊血症予防の役割を担いながら世界各地へと持ち込まれたとされています。
壊血(かいけつ)病·症とは、体内のビタミンCが著しく不足することで引き起こされる病気のこと。
体内でビタミンCを合成出来ない人間が、新鮮な野菜や果物を極端に食べない生活を続けることが原因で、ビタミンCは、細胞や血管をつなぐ「コラーゲン」を作るために必須の栄養素です。
ビタミンCが不足すると毛細血管が弱まり、全身からの出血につながります。
大航海時代以降、温暖で乾燥した気候を持つ地中海沿岸のイタリアやスペインなど、中東、アフリカ北部などへ伝わって各地の風土に根付いていったとされています。
特にイタリア南部のシチリア島などでは特産品として定着し、現在では世界18カ国以上で商業生産が行われています。
シチリア島のカクタスペアはイタリア語で「フィーキ·ディ·インディア」と呼ばれる初秋の風物詩で、市場やスーパーで気軽に購入できる定番のデザートとして親しまれています。
8月から11月頃にかけて熟し、赤、黄、緑など色によって風味が異なる。
スイカやキウイに似たジューシーな甘酸っぱさが特徴とされています。
カクタスペアの効能
豊富なビタミンや食物繊維を含み、抗酸化(ポリフェノール)作用やデトックス、腸内環境の改善(便秘解消)、生活習慣病の予防に優れた健康効果が期待できる果実です。
赤や黄色の果肉に含まれる「ベタレイン」と言う色素は、活性酸素を除去し、血管を若々しく保つため、動脈硬化の予防や美肌効果に役立ちます。
優れた利尿作用があり、体内の余分な水分や老廃物を排出する効果があります。
中性脂肪やLDL-コレステロールを下げる研究報告もされています。
血糖値の上昇を緩やかにする作用があると言われています。
「カクタスペア100gあたりの成分表」
カクタスペアの食べ方
カクタスペアはスイカや梨に似たみずみずしい食感が特徴とされます。
そのまま食べる他、ジュースやジャムにも適しています。
炭酸割りやカクテル、ヨーグルト、スムージーのベースなど
化粧品(サボテンシードオイル)にも利用されています。
カクタスペアの表面には肉眼では見えにくい無数の細かいトゲ(芒刺=ぼうしや刺座=しざ)があります。
刺座とは、サボテン科の植物だけが持つ特有の器官で、トゲの付け根にある綿毛やフェルト状のクッションのような部分のことで、全てのトゲはこの部分から生えてくる、英語で「アレオーレ」とも呼ばれます。
素手で触らないよう注意が必要です。
トゲを処理する場合は、包丁の背やピーラーをつかって表面のトゲを削り落とすか、皮ごと薄くはぎ取ります。
実を立て、上から下へ皮を削ぐように剥ぐと安全に果肉を取り出せます。
メキシコなどの原産地では、ガスコンロの直火でサッとあぶり、細かいトゲを焼き取る方法も行われています。
果実の中には小さな種がありますがそのまま飲み込むか噛んで食べます。
どうしても種が気になる場合はジュースにするとよい。
関連プログ
ウチワサボテン No.634
果実から殖やすウチワサボテンの生長記録 No.651





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