ヒートアイランド(都市部高温化)
神宮外苑問題
人々が快適な生活を送る上で、樹木の果たす役割は大きなものがあります。
大気中の二酸化炭素を酸素に変えて、空気をきれいにしてくれるだけではなく、美しい景観で人々の目を楽しませ、心を豊かにし、生活に潤いと活力を与えてくれる存在です。
人々は樹木の重要性を昔から深く理解して、これまで樹木の生育にとって理想的な環境作りを進めて来ました。
しかし近年、公共施設開発などのために、自然環境を維持してきた森林帯まで切り拓く計画がなされ、豊かな自然が失われようとしています。
1000本近い樹木の伐採計画がある明治神宮外苑地区の再開発について、東京都知事(現、小池百合子)をはじめ東京都は、「新たな植樹などで緑は増える」と繰り返し説明している。
この地区の樹齢100年級の巨木が切られ、代わりに植えるのは若木のため、木の本数は増えてもボリュームは減り、緑の質(機能性)は大きく変わってしまいます。
地球温暖化が叫ばれる中、記録的な猛暑が続くと気温上昇は避けられません。
専門家からの反発する声が上がるのは当然です。
中央大の石川幹子教授が調べた結果、伐採される可能性があるとされる樹木(上写真)
2022年4月13日
東京都新宿区霞ヶ丘町
大林太一撮影
大木を切り倒し、より多くの植樹をしたとしても、100年の大木と若木では樹木の冷却効果のレベルは全く違うものになり、緑の持つ効果は増えるどころか確実に損なわれることは間違いないことでしょう。
木陰は直射日光を防ぎ、夏場のアスファルトの路面温度は50度を超えることもあるが、木陰では20度程下がります。
さらに樹木は、表面が温められると葉から水蒸気を放出し、その際に周囲の熱を奪う特性があります。
このような樹木の性質がヒートアイランドの緩和に役立つのです。
木が大きい方がその効果も大きくなるのです。
★ヒートアイランドとは、都市部の気温がその周辺の郊外部に比べて高温を示す現象で、都市化が進むほどヒートアイランドも強くなり、高温の長時間化や高温域の拡大が起こる。
新しく植えた若木が、現状の木と同じ冷却効果を発揮するのは100年後とされる。
神宮外苑の再開発では高層ビルを建てる計画で、コンクリートは熱をため込み、ビルの空調設備の排気熱などで都市部を温めるため、ヒートアイランドの一因となる。
これは天然のクーラーを減らし、ストーブを作るようなものであり、樹木の自然機能破壊の何物でもない。
植物の葉は二酸化炭素を原料として、糖と酸素を作り出していることは多く知られていることだろう。
人や動物は酸素を吸収して二酸化炭素を吐き出して生きています。
また、糖は全ての生命が活動するためのエネルギーになります。
植物の葉は、地球上で動物が生きて活動していくために最低限必要な条件を作り出すと言う、大変重要な働きをしているのです。
植物と動物の共存は必要不可欠なことなのです。
やがて荒野となる事にも繋がって行くのです。
神宮外苑訴訟の第1回口頭弁論が6月29日、東京地裁で行われた。
原告らは小池百合子知事に対し、本当に適切な基準に従って認可したのかと問うている。
★明治神宮外苑の再開発では高さ3㍍以上の樹木1904本のうち、743本が伐採されるほか、256本が移植される計画です。
オンライン署名
https://chng.it/xh28gMHpQS
◉神宮外苑問題 ブログで発信
漫画家 ちばてつやさん
2023年10月16日しんぶん赤旗より抜粋
ちばてつやのブログ
『ぐずてつ日記』
♣サザンオールスターズ「Relay~杜の詩」
波紋が広がっている明治神宮外苑の再開発。
故·坂本龍一氏や村上春樹氏などの著名人が疑問を呈し、見直しを求める署名も多く集められている。
この動きに「サザンオールスターズ」も反応。
シングル「Relay~杜の詩」が話題を呼んでいる。
坂本龍一氏からインスパイアされたと明かした桑田佳祐さん。
未来を★憂う時代に 身近な場所で何が起こってるんだ?
★麗しいオアシスが
アスファルト·ジャングルに変わっちゃうの?
そんな内容の歌詞は痛烈と言えるだろう。
★憂う(うりょう)の意
思い悩んだり、心配すること、特に将来や行く末などのことが気掛かりである場合などに使われる言葉で、「愁う」とも書く。
★麗しい(うるわしい)の意
よく整って美しいこと