三春滝桜
エドヒガン系ベニシダレザクラ 別名=イトザクラ
枝垂れ桜は細い枝が垂れるものをいう。
花弁は変異が多く個体によって形や色、大きさなどがかなり異なる。
枝が垂れる原因について、これまでは枝の上側と下側の生長速度の違いによって起こると考えられてきたが、枝や葉の生長速度が垂れない種類より速いために自重によって枝が垂れ下がり、その後木質化が起こり、垂れが
固定されるということが研究によって解明されました。
三春滝桜は大正11年(1922年)に国の天然記念物に指定されました。
樹齢1000年以上の有名な桜として、岐阜県の根尾谷淡墨桜(ねおだにうすずみざくら)、山梨県の山高神代桜(やまたかじんだいざくら)と並び、日本三大桜のひとつとして選定されている。
滝地区にあることと、滝が流れ落ちるように咲く様子から滝桜の名が付けられたとされる。
毎年開花期には、全国から多くの花見客が訪れる。
三春町の里山の斜面にはたくさんの枝垂れ桜が植えられています。
三春町の名は梅、桜、桃が春一度に咲くことに由来すると言われています。
1960年頃、三春町に植木を育てて三代目という、柳沼吉四郎によって植えられた桜が多く存在する。
また、滝桜の種を全国に普及させたことで、日本各地で滝桜の子孫樹が植樹されるきっかけとなった。
1997年頃、地元の柳沼吉左ヱ門夫妻たちは、桜愛好家の期待に応えて滝桜の種をまき、育てた50本を超える苗を全国に送り出していた。
人によって踏み固められてた滝桜は、当時、樹勢が衰えていたことから町も、樹医の診断などをもとに滝桜の周りの遊歩道の整備を行ったり、堆肥などを根元に入れるなど、土壌改良を行った。
樹勢の回復を願う、滝桜を愛する人たちに大切に守られてきました。
✿三春滝桜
所在地=福島県田村郡三春町滝桜久保296
福聚寺(ふくじゅうじ)桜
天正七年(1579年)安土桃山時代、三春から嫁ぐ事になった大名田村清顕(きよあき)の娘である愛姫(めごひめ)は、わずか11歳で伊達政宗と結婚するため三春を離れました。
その後、愛姫が三春に訪れることはなく、1653年承応2年、86年の生涯を江戸で閉じた。
愛姫のお墓は宮城県松島陽徳院にあります。
三春町御免町の福聚寺には、愛姫の生誕を記念して植えられたのではないかと考えられる桜(福聚寺桜)がある。
✿福聚寺桜
所在地=福島県田村郡三春町御免町135
推定樹齢450年以上のベニシダレザクラは、「愛姫桜」とも呼べるものでこれはひとつの浪漫かも知れません。
三春滝桜の子孫樹が平成18年12月18日(2006年)、仙台市青葉区西公園に植樹されました。
この子孫樹は三春から伊達政宗に嫁いだ正室愛姫にあやかり、愛姫桜と命名されました。