吉を呼び込む庭作りの条件
庭は、住宅の美観を向上させるために作るものではありません。
そこに毎日暮らす人が爽やかな気分になったり、心身の健康を増進させるような役割であるべきです。
そのためには、植える植物も何でもいいと言うことではありません。
お金が沢山あるからと高額の木を買って植えたり、また自然を大切にするためと言う意味で、手入れやせん定をしないで放置して生い茂ったままにして置くことは、自ら「凶」を呼んでいるようなものです。
「家相」の基本は、人間と自然の摂理にかなったものを考えることです。
庭作りもその基本的な考え方に従って行うことが重要です。
①庭の採光を考える
日光を採り入れ室内を明るくする
庭には沢山の種類の植物を植えることができますが、その時に注意したいのが採光です。
家相ではまず、吉を呼ぶための住居の建て方、あり方を考えますが、庭の樹木についても同様です。
高木性の木は、性質として樹が高くなるので、方位を考えないで植えてしまうと、次第に住居に陰を作ってしまうことになります。
特に東南から南にかけて日光を遮断することは、「凶」になるので注意が必要です。
②庭の通風を考える
空気の淀んだ所を作らない
四季折々の自然がある日本ですが、この季節の変化は住居や庭の通風に工夫が必要であることも示しています。
植物を植える位置は、他の木や住居との間隔を適度に保たないと空気が淀んでしまいます。
この空気の淀みは家相において「大凶」とされます。
生き物である人や植物は、常に呼吸をしているので、新鮮な空気の流れが必要です。
従って、植木の配置や混み合った枝のせん定などには、特別の注意が必要になってきます。
③庭全体のバランスを考える
植栽の法則を基に
建物の西洋化とともに庭も西洋風のものが多くなりましたが、映画に出てくるような一面芝だけといった美観だけを優先した庭作りでは、みすみす「吉」を逃がしてしまうことになります。
季節風が強く吹く庭には、風よけになるような比較的大きな木を植えると役立ちます。
反対に通風の悪い庭には、中、低木性の木の方が適しています。
住んでいる住居の自然条件を生かした木の植栽は、自然界を支配している道理に適うばかりでなく、家相学的にも植物の生育条件から考えても「吉」になります。
庭の「吉」を呼び込むためには、まず土質をよく調べて良い土質でない場合は、他から良質の土を持ち込んで、植物の生育に適した土壌環境を作ります。
住居や敷地全体で採光や通風に注意しながら、庭全体のバランスを考えて植木の種類を選んで行きます。
一般家庭の庭としては、明るく感じされる庭が「吉相」になります。
所狭しと植木を並べないように注意し、「吉」を呼び込むようにします。