阿弥陀杉
阿弥陀杉は推定樹齢1300年と言われているスギです。
かつては地上5㍍程から10数本の
幹に分かれていて、樹高は約40㍍
枝幅は約30㍍と雄大な樹形でした。
名前がついた由来は卵球形の樹形によるとされ、その様子が阿弥陀仏の光背に似ているとされる事からです。
平成11年の秋に発生した台風18号
によって、全体の約3分の2が倒れる大きな被害を受けました。
その後倒れた枝部分は、町図書館のあみだ杉の館にオブジェとして
飾られています。
杉は林業で植林され、細い円錐形の樹形をしていますが、この様な樹形は、林業として材として、真っ直ぐなものが求められることから植栽間隔を狭くした結果、生まれたものです。
自然の中にあるスギは、植林地に
あるような樹形は少なく、枝を横に広げて卵球形或いは、半球形の
樹形を形作っています。
スギは樹木の中では長寿の部類に
属しますが、推定でも千年を超える様な大木は稀少です。
長い年月の中で風雪や落雷などの
自然の厳しさに耐え、また材として有用なことから伐採される事も
多くあります。
この阿弥陀杉もかつては明治時代に売却され、伐採される予定があった経歴があり、当時それを知った村人が買い戻し、伐採を免れて
現在に至っています。
阿弥陀杉 (自然樹)
国指定天然記念物
所在地=熊本県小国(おぐに)町大字黒渕99