緑のお医者の徒然植物記

Translate

緑のお医者の徒然植物記

検索結果

2018/10/31

楓、盆栽   No,15

カエデ


カエデ属は秋に紅葉する落葉中高木の総称。

種類が多く世界中に分布していますが、日本には25種類ほどが自生しているとされます。




◉鉢の中に置いた石に植え付ける「石つき」など、いろいろな樹形に仕立てることができます。

丈夫な性質で枝や幹の切り込みにもよく耐えるので、葉もの盆栽の中でも高い人気を得ています。

★カエデの中で盆栽として多く親しまれているのは、中国原産の唐カエデです。

また変種の宮様カエデ、別名台湾カエデも多用さらています。

◉設置場所

一年を通じて日当たりと風通しのよい場所に置きましょう。

冬の時期は、小枝が密生した成木は寒風の当たらない所に置いて保護します。

★水やり

水切れをさせないことが大切です。

表土が白く乾き始めたら十分に水を与えます。

春から秋にかけては多めに与え、晩秋から冬にかけては少し乾かし気味のほうが好ましいでしょう。

◆肥料

5月から10月頃(梅雨と真夏を除く)月一回ほど置き肥をしてやります。

◉剪定

幹や枝の剪定は、芽が色づく前の2月中旬~3月中旬が敵期です。

伸ばしたくない枝は、新しい芽が4枚くらい伸びたら芯芽を摘み取ります。

枝として活かしたい時は芽摘みをしないでそのまま伸ばし、伸びが止まったら1、2節を残して切り詰めます。

また、葉刈りで小枝を増やすこともできます。  

新芽が固まる6月頃、大きな葉をハサミで一枚ずつ葉柄から切り取ります。

残した葉が大きくなったら再び切り取るようにします。

カエデは芽吹きがよくので、芽摘みや葉刈りを行った後、枝元や枝分かれ部分に多くの芽をつけます。

不要なものは見つけしだい、指先かピンセットで下かき取っておきます。

カエデは成長期を通じて芽が伸びるので、芽摘みは樹形の維持に欠かせない作業となります。

4月下旬頃から芽吹きが終わるまで、随時芽摘みを行います。

芽摘みによって枝の間延びを防ぎ、枝分かれを柔らかくすることができます。

同じ木でも樹芯や枝先の芽は大きくなりがちで、下枝やふところ枝は小さくなります。

◉植え替え、植え付け

2月中旬~3月中旬が植え替えに敵しています。

他の雑木類より時期が早い点に注意しましょう。




★カエデの樹形は石つきが一般的なので、大きくなるにしたがって植え替えが必要になってきます。

特にカエデは根の生育が旺盛なので、鉢の中で根が詰まると水切れを引き起こしてしまいます。

また、根が横にはり板状になった盤根を作ることも多く、その場合は特に植え替えが重要になってきます。

1~3年に一回、芽が赤褐色に膨らんでくる頃に植え替えを行います。

盤根をめざすなら、毎年一回行いましょう。

葉刈りをするものは、葉刈り直後に植え替えしてもかまいません。

鉢中に根がいっぱいに詰まったものは、根の低部を先に切り取ってから、まわりの古い用土を三分の二ほど箸などを使って取り除きます。


その後、根も同じく三分の二くらいでハサミで切り落とします。

ハサミはよく切れるものを使いましょう。

根の切り口が鋭利なほど新しい根の発生が促進される。

特に盤根づくりの場合は直根や下に向かう根を切り詰め、横根の生育を促します。

◆石つき盆栽は石の重量が加わるので他の種類よりも植え替え作業は面倒です。

石にからんだ根を傷つけないよう、慎重に作業します。

植え替え後は、日当たりがよく風を避けられる屋外の棚などで管理します。

◉病害虫

発生しやすい病気はうどん粉病。

病気が発生したら早い時期に薬剤の散布を行い、白く粉を吹いたようになった葉は切り落として処分します。

病気の予防として、冬季に石灰硫黄合剤の20~30倍液を散布するのが有効です。

  









2018/10/30

観葉植物オリヅルランについて No,14

オリヅルラン ユリ科        


(ナカフオリヅルラン)

オリヅルランは古くから親しまれている吊り鉢仕立ての斑入りの観葉植物で、夏には涼を呼ぶ鉢物として人気がある。
        

オリヅルランには、優れた機能がある。


ホルムアルデヒドと言う、超揮発性有機化合物の毒素を葉が吸着し、室内の空気を清浄する。

このホルムアルデヒドは、保存剤、防カビ剤、接着剤等の材料として多く使われてきた、古い家具から検出されたこともある。

発ガン性の最も高いランクに位置する劇物である。

シックハウス症候群。


         「ナカフオリヅルランの花、9月撮影」



◉オリヅルランは、NASAが行った研究で観葉植物の中では、空気清浄効果が高くかつ子どもにも安全な植物として、堂々の第一位にえらばれたエコプラントです。


また、猫草としても最適ですが、アレルギーの猫には注意、獣医に相談しましょう。

因みに、ネコが
マタタビ(木天蓼)をスリスリするのは蚊を除けるためでもある。


◉南アフリカ原産の広く熱帯に分布するユリ科の植物です。

親株から出たランナーに付く子株が、折り鶴に似ているところから名付けられたもので、名前はオリヅルランですがラン科の植物ではありません。


         (オリヅルラン原種の花)


★写真の物は、オリヅルランの原種で、ほとんど流通していない。

一般的に栽培されているのが斑入りの品種ですが、原種は斑入りではありません。

一般的に栽培、流通しているのが変種です。

斑入りの物から、斑のない緑色の子株が出ることがあります、これを先祖返りと呼んでいます。

この緑色の株からはほとんど斑入りの子株は出ません。

また、斑入りの株の種をまいてもほとんど緑色で、斑入りの子株は出ないようです。

つまり、原種は、株がない場合は種からしか出ないたと言うことです。

また、ランナーの色が緑色で原種と同じである、外側に斑入りのソトフオリヅルランが原種が出やすいように思えます。



         (ソトフオリヅルラン)

◉特徴と性質

多肉質の根が水分を蓄え乾燥に強いのが特徴です。

茎はなく、長さ20~40㎝の葉を10~20枚出し、その間からランナーを十数本も出し、たくさんの子株が吊り下がるように付く。

子株は根を出し、切り離して殖やせます。

親株も株分けで殖え、繁殖力は旺盛です。

★やや耐寒性があり5℃で越冬しますが、葉が傷みます。

室内で10℃以上あれば傷まず観賞できるでしょう。


◉日光を好む植物ですが、斑入りの種類は強光線で葉焼けしたり、黄ばんだりします。

遮光をするか、置場所を考えて室内ではエアコン、扇風機の風などに当たらない場所に置きましょう。

水分不足でも、日が強く当たり過ぎても葉の色が薄くなってきますので置場所を変えるか、水やりをするかの判断をしましょう。

◆植え替え後の置場所と手入れ
たっぷり水を与え、一週間程度半日陰に置き土の表面が乾くまでは、水やりを控えます。

葉に霧水をまいて葉の乾燥を防ぎ、活着を助けます。


          「オリヅルランの苔玉」


苔玉にする場合は根の成長が早い為、ケト土よりも水ゴケなどでくるんで育てる方がよいでしょう。

ケト土の場合、根の生長過程でひび割れてしまいます。

その後、崩れてしまう原因になってしまう。

どちらかと言えば、苔玉には不向きと言えるかも知れません。

◉植え替え

白い根は保水力があり、成長も旺盛で自分の根で株を押し上げたり、時には鉢を割ることもあります。

毎年4月~8月に植え替えます。
鉢は深い鉢がよいでしょう。

★赤玉土4:腐葉土3:川砂3のように、排水のよい土に暖効性化成肥料を適量混ぜて使います。

◉肥料

5~8月は月一回、暖効性化成肥料又は固形油粕を適量与えます。

参考ブログ
No.42ソトフオリジナルラン
No.50オリヅルラン(原種)









2018/10/29

盆栽ウメ〈梅〉 No,13

                                「斜幹」

◉特徴
盆栽で楽しむウメには、野生種を基本にした野梅(やばい)と、接ぎ木苗を基本にした品種ものがあります。

幹ぶりの面白さを早く出すには野梅、充実した花を楽しむには品種ものが適しています。

管理場所
風通しと日当たりのよい場所で管理します。

正月に室内で観賞した場合は、芽が動き出す前に、早めに元の管理場所に戻すことが大切です。

水やり
鉢の表土が乾いたら、その都度たっぷり与えるようにします。

春、秋は午前中にⅠ~2回、7~8月は夕方にも水やりします。

梅の花つきは、夏場の水加減で決まるともいわれています。

毎日鉢土の様子をよく見て、適度な水やりを心がけましょう。

また、花が咲いている時は、花に直接水がかからないよう注意し、幹元に近いところから水を与えるようにします。

★開花期以外は、樹芯からたっぷり水をかけてもかまいません。

◆整姿
花後に新芽が出たら、古枝は2~3の葉芽を残して切り、樹形を整えます。

新芽はそのまま十分に伸ばしてから、先端を切りつめます。

花芽は、この枝につきます。

また、株元には不定芽が出やすい性質があります。

★樹形が乱れる元になるので、不要なものはすぐに切り取っておきましょう。

枝が暴れやすいので、よりきめの細かい剪定が必要になります。

施肥
花後、新芽が出たら、梅雨に入るまでの間に、固形の有機肥料または配合肥料を月一回与えます。

また、樹勢をみながら必要に応じて9月~10月に追肥をします。

植え替え
原則として、若木の場合は毎年、成木の場合は2~3年に一回を目安に植え替えを実施します。

植え替えの時期は!早春の2月下旬~3月が最適ですが、まだ花が残っているものは、花が終わるのを待ってから行います。

植え替えの用土は、一般に、赤玉土と桐生砂を8:2~7:3割合で混ぜた混合土をもちいます。

◉病虫害
花木は、害虫がよく発生します。

特にウメの場合は、つばみや芽を食い荒らすウメクンガの発生に注意しましょう。

ウメクンガの予防には、スミチオン、マラソンなどの薬剤を所定の倍率に従って希釈したものを月にⅠ~2回散布します。









イチイ〈一位〉盆栽編 No,12

イチイ


                             「模様木」

◉イチイが自生するのは、関東地方以南で、飛騨産のものが特に有名。

昔の役職で位の高い貴族が持つ笏(しゃく、杖のようなもの)の材料にされたことから、一位の位にちなんで名づけられたと言うことです。

幹の一部が白骨化したものを「シャリ」または「サバ」といいますが、一般には表面のなめらかな場合は「シャリ」落雷などで幹が裂けた風情のものを「サバ」と呼び分けることが多いようです。


                      「双幹、舎利幹」


◉線状の針葉が互生し、整然と水平に配列しているのがイチイの大きな特徴。

同種のキャラボクは変種で葉の並びが不規則なので、容易に区別できます。

生長が極めて遅い樹種。

★大幹の樹木全体に見事なシャリが出ているのが最大のポイント。

自然樹形でこの様な幹ぶりになるには、想像を絶する歳月を要する。

盆栽としてもここまで仕立てるには、何代にもわたる培養が必要です。

単幹や双幹、模様木やシャリ幹など、様々な樹形で楽しむことができます。

雌雄異株で、雌株は秋に美しい赤い実なりを楽しむこともできます。
           
                        「キャラボク」

設置場所
半日陰でもよく育ちますが、基本的には年間を通して日当たりと風通しのよい場所に置くようにします。

真夏はよしずなどで遮光し、葉焼けを防ぐようにしましょう。

耐寒性は非常に強い樹種です。


水やり
多くの水分を好む樹種です。

鉢の表土が乾いたら、樹冠の上からたっぷりと水を与えます。

特に新緑の5月から10月までは、雨の多い梅雨時を除き1日に二回、真夏は1日3回を目安にします。

この時期の水不足は根が干からびる原因にもなるので注意が必要です。

気温が下がる夕方に霧吹きなどで葉水を与えると、芽吹きがよくなります。


肥料
5月から10月の生長期間中は、養分を絶やさないようにすることが大切です。

新芽が伸び出す前の3月下旬頃から10月いっぱいは、梅雨時と真夏を除き、毎月、油粕などの有機肥料を置き肥します。

養分が豊富だと、樹勢の強い枝は不定芽(胴芽)が出やすくなり、早く小枝を吹かせてイチイ独特の細かい葉が密生した樹形を整えることができます。


剪定
小枝を細かく密生させることごがポイントです。

新芽が伸び始めたら、順次芽摘みを行います。

5月の中旬頃から、古葉の先についた新芽が盛んに伸びます。

伸びてくる順番に指の腹で新芽を押さえるようにして先端部を引き抜くように摘み取ります。

芽元は樹勢に応じて二分の一から、三分の一ほど残すようにします。

特に勢いよく伸びている強い芽は、根元から摘み取り、二番芽を出させるようにします。

樹勢に応じて、摘み方を変え、全体の枝のバランスを調整していく。

通常の剪定は、樹形を乱す込み枝、徒長枝などの不要枝を切りますが、太枝を切る場合は、枝元を少し残して樹皮を削り、ジン(樹皮が剥がれて自然に枯れたようにした枝)に仕立てると風情が出ます。


植え替え
鉢中に根が回って鉢穴から根の先が出ていたり、水をやっても鉢土にあまり吸い込まれず、外にこぼらてしまうような状態になったら、植え替え時と判断します。

若木は3年に一回、成木は3年~5年に一回を目安に植え替えます。

時期は3月中旬から4月上旬の春植えが一般的ですが、10月上旬の秋植えもできます。

秋に根詰まりに近い状態になった場合は、春を待たずにこの時期に植え替えた方がよいでしょう。

◉用土は赤玉土8、桐生砂2の混合土が一般的です。

細根が少ないので、植え替え時は濡れた布巾などで根を覆い乾かさないようにし、手早く行います。


★病害虫
丈夫な樹種ですが、根が乾燥したり樹勢が弱まると、カイガラムシが発生することがある。

予防として、カイガラムシの活動が鈍る1月~2月、発生したときはその都度、薬剤を散布します。

石灰硫黄合剤の20~30倍液が効果的です。

初夏に発生した場合は、その都度かきとります。

大量発生の場合はスミチオン乳剤などを散布します。

薬剤は鉢にかかると変色することがあるので、新聞紙などで覆い、必要な部分だけにかかるようにします。

また、鉢を傾けると根に薬剤がかかるのを防ぐことができます。








2018/10/25

ヤマモミジ No,11

ヤマモミジ




モミジはカエデ属
の樹木の総称。

園芸では葉の切れ込みの深いものをモミジと呼びます。

秋に紅葉する物だけでなく、春に深紅の新葉を出し、夏に緑化し、秋に軽く紅葉して落葉する品種もある。

◉美しいヤマモミジは、雑木盆栽の中でも特に人気の高い樹種の一つです。

設置場所

春と秋は日当たりと風通しの良いところに置きます。

植え替えたばかりの鉢は、十分に根付いていないので、強い風に当てないように注意する。

4月になっても霜が降りることがあるので、寒い日はモミジをはじめ、新芽が出たばかりの雑木類は棚下や室内に取り込むようにしましょう。

葉が焼けるときれいな紅葉にならないので、梅雨明けから9月上旬までは半日陰に置きます。

水やり、肥料

表土が乾くたびに十分に行います。

4月は発根が盛んになり、乾きやすくなるので注意。

晴天の日は土の様子を見ながら、一日にⅠ~2回与えます。

夏は3回が目安です。

★肥料は中旬以降から5月にかけて玉肥を与えます。

5号鉢で3~4個が目安。

8月の下旬から10月までの間も、各月一回ずつ施肥を行います。

◉植え替え

芽がほころび始める直前の3月~4月が植え替えの摘期。

若木は毎年、成木は2年~3年に一回。

葉が開きはじめてからの植え替えは、木を傷めるので翌春まで待つか、新梢の伸びが止まる6月(梅雨期)に葉刈りをしてから植え替えます。

★用土は

赤玉土、桐生砂の7:3の混合用土を用いるのが一般的です。

◆芽つみ

4月になって気温が上昇し、芽が伸び出した時期に芽つみをしないで放置すると長く伸びて節と節の間が長くなり、樹形が乱れてしまいます。

地方によって異なりますが、4月上旬~中旬にかけて、芽が膨らみかけた頃に早めに芽つみを行いましょう。

芽は指先で摘んでも構いまさんが、込み合っている部分は小枝を傷めないようにピンセットやハサミを使った方が無難です。

◉古木になるほど害虫の被害を受けやすくなります。

月一回、スミチオンなどで消毒するとよいでしょう。

 









マンリョウ(万両) No,10

マンリョウ ヤブコージ科 (万両)




マンリョウはヤブコウジ科ヤブコウジ属の常緑小低木


原産地は日本を含む東南アジア一帯の暖地帯。

日本では関東地方以西の本州、四国、九州、沖縄に幅広く分布している。

主に半日陰地に生息します。

晩秋から冬にかけて鮮やかな赤い実がなることから、センリョウ(千両)やカラタチバナ(百両)ヤブコウジ(十両)などと共に、正月を飾る縁起木として親しまれている。

◉万両な表記が定着したのは文政年間(19世紀前半)で、カラタチバナの中国名「百両金」に対応したと言われています。

それ以前は「万竜」「万量」と書いていました。

ちなみに千両と書くようになったのも同時期で、「千蓼」と書いていました。

★7月頃に小さな白色5弁花(写真)を傘状に下垂して咲かせますが、昼に咲いて夜に閉じる一日花で観賞の対象になるのは少ない。



◉葉の下に隠れるように結実する直径六ミリほどの果実は、11月頃に熟し、翌年の3月頃までの長期にわたり楽しむことができる。


千両などと組み合わせて縁起物として用いることが多く、古くはモッコクの根元にマンリョウ、センリョウを植栽し「千両、万両、持ち込む」と読ませて縁起を担いだそうな。

★四国地方ではアカネ科のアリドオシ(これも赤い実がなり、1両の別名がある)とセンリョウ、マンリョウを寄せ植えにして「千両、万両、有り通し」と称して縁起を担ぐ風習があります。

◎「万両」の表記が定着した江戸後期から品種改良かを盛んに行われるようになり、50種類以上の園芸品種が作出され、オオミマンリョウ、黄色を帯びるキミマンリョウのほか、黄の覆輪が入る斑入り種もある。


代表的な品種に、果実が白いシロミノマンリョウ、葉が丸く先端が反り返るオキナジシなどがあります。


生育管理

半日陰で水はけのよい腐植質に富んだ場所を好む。

土質は特に選びませんが、乾燥をきらいます。

暖地性の植物ですが、冬期に株元のマルチングやワラボッチなどで防寒対策を施せば、東北地方でも庭植えが可能です。

北海道では鉢植えで楽しみ、冬期は室内に取り込むようにしましょう。

〇植え付けは大きめに植え穴を掘り、完熟堆肥を十分にすき込んで植え付け、支柱で支えます。

根鉢の土をできるだけ崩さないようにし、乾燥に十分注意しましょう。

大株の移植は困難です。

また、連作障害を起こしやすい傾向があるので、一度他の植物を植えていた土への植え付けは避けた方が無難です。

★植え付けの摘期は暖かくなる4月~5月、及び9月。


◉肥料は、骨粉や草木灰、油粕などを混ぜた有機肥料を寒肥とし2月頃に株元に与えます。

実つきが悪い場所はリン酸、カリ分を多く含む肥料を少量混ぜます。

※3月に芽出し肥として有機質肥料を施す。

剪定
幹が直立し、あまり枝分かれしない。

大きくなると下枝が落ちて間延びするので、4月~5月にかけて高くなった茎を好みの位置で切り、新しい枝に更新します。

花芽は本年枝の頂部につき、翌年わずかに新梢を伸ばして開花結実します。

地際の短枝や樹形を乱す枝を切り、随時新しい枝に更新するようにします。




★殖やし方
実生は3月に、よく洗った川砂などにまき、3~4㎝ほど水ゴケなどをかぶせて管理します。

挿し木は3~6月に、充実した前年枝の先端部を3~4㎝に切ってさし穂とし、切断部に発根促進剤を塗り、水ゴケで包んでから湿った川砂にさします。

◉2年ほどで開花、結実。




★毎年頂芽が伸びるため、株が古くなるとともに幹下がガラ空きになる。

このような木には高低差をつけて数本寄せ植えするとよい。