緑のお医者の徒然植物記

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2023/11/03

カラスザンショウ No,670

 カラスザンショウ (烏山椒)

ミカン科サンショウ属 落葉高木
別名=アコウザンショウ/イヌダラ/コメダラ/ヤマザンショウ

サンショウと違って✪アルカロイドを含むので、イヌザンショウとともにイヌザンショウ属に入れる場合がある。

✪アルカロイドとは、窒素を含む塩基性の植物成分の総称で、アルカロイドはアルカリに似た化合物と言う意味で、植物塩基ともいう。

一般に少量で動物に対して強い生理作用をもつ。
ニコチン、モルヒネ、コカイン、アコニチン、キニーネなど

カラスが種子を食べることからついた名前だという。





落葉樹としては塩分に強く、自生は太平洋岸の山地に多いが、ヒヨドリ、ムクドリ、ヤマドリ、メジロなどの野鳥が好んで種子をついばみ、カラスによって散布された種子はよく発芽し、裸地のはじめに生える先駆植物になっている。


枝には鋭いトゲがあり、大木に生長しても樹皮にはイボイボのトゲの痕跡が残る。

花期は7月から8月で花はとても小さく、直径5㍉ほどで果実は赤く、裂開すると黒い種子ができる。


他のミカン類同様、若葉はモンキアゲハやカラスアゲハなどアゲハチョウ類の幼虫に食害されるほか、蜂の蜜源植物にもなっている。








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