ユリノキ モクレン科
別名=ハンテンボク、レンゲボク
英名=チューリップ·ツリー
落葉高木
北アメリカ東部に隔離分布することで知られ、中国と北アメリカにそれぞれ1種がある。
テネシー州、ケンタッキー州
インディアナ州のシンボルツリー
日本へは明治時代初期に渡来し、各地に植えられている。
本州以南での植栽が可能です。
✫名前の由来
学名は「チューリップのようなユリノ木」という意味。
葉の形が半纏に似ている事から「ハンテンボク」とも呼ばれる。
❆半纏(はんてん)
日本の伝統的な綿が入った防寒着のこと。
大きく育つと直立した幹から大枝を広げ、雄大な卵形状の樹冠を見せます。
ただ、強い風や積雪に対して枝が折れやすく、樹形を乱す事があります。
大木になるため庭木よりも、公園や街路樹などに利用される事が多い樹種です。
互生の葉は両面とも無毛。
葉柄は3〜10cmと長く、秋には黄葉する。
5月から6月頃、葉が展開してから新しく伸びた枝先に花が開きます。
花の形はチューリップに似ていて、黄緑色で付け根の部分にオレンジ色が混じります。
果実は翼果が上向きに多数集まった松かさ状の集合果。
10月頃に熟し、裂片状に剥がれます。
晩秋から初冬にかけて最も外側の翼果が、コップ状に残っている事が多い。
✫品種
葉に斑が入る「ミヤビ」や「オーレオ·ギアータム」などの品種がある。
公園や街路樹などの利用が一般的ですが、庭木として利用する時は自然樹形を基本に切り戻しを行って、高さ、枝幅とともに5㍍以内ぐらいを目安に育てます。
✫生育環境
日当たりが良く肥沃な土壌が最も適しています。
枝が折れやすいことから、雪が多い地域や風が強い場所には適しません。
✪病害虫
アメリカシロヒトリが葉を食害する事があります。
スミチオンなどの殺虫剤で、見つけ次第早めに駆除します。
✣殖やし方
実生、挿し木によりますが挿し木の活着率はあまりよくありません。