緑のお医者の徒然植物記

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緑のお医者の徒然植物記

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2018/10/23

植物の大気吸収のメカニズム No,9

植物の大気吸収のメカニズム


私たちが住む地上の大気は、人間の活動が生み出す様々な物質によって汚染されています。

植物が私たちに貴重な酸素を提供してくれていることは周知の通りですが、植物は同時に様々な汚染物質を吸収しています。

有害物質を吸収し、大気を浄化する能力の高い樹種を庭などに植えることで、私たちの住環境を少しでも改善していきたいものです。


                          (吉野桜)


桜は花が美しいだけではなく、大気浄化能力も優れています。



桜には大気浄化能力があると言う話を、嫁さんにしたら、じゃぁ~我が家は空気がきれいだね( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆って!オリヅルランもたくさんあるし😃

そうそう、オリヅルランは観葉植物の中では、空気浄化作用がNO1なんだよね。

オリヅルランについては別枠で投稿しています。


植物の大気吸収のメカニズム

植物は葉の裏にある無数の気孔から大気中の二酸化炭素を吸収し、光合成(炭酸同化作用)により、生命を維持するために必要な有機化合物を合成します。

その際、私たちが生きていくために欠かせない酸素が発生し、大気中に放出されるわけです。


そして、植物は二酸化炭素を吸収するときに、大気中の汚染物質も一緒に気孔から取り込んでいるのです。

一般に大気中の汚染物質には、一酸化炭素、亜硫酸ガス、二酸化窒素などの窒素酸化物、炭化水素などのガスや浮遊粉塵があります。

光合成に必要な二酸化炭素や大気汚染物質な吸収能力は、植物の種類によって異なります。


植物には吸収した汚染物質を解毒する自浄作用の能力があります。


取り込んだ汚染物質を解毒できないと、植物の体内に汚染物質が蓄積されていきます。

許容量を越えると障害を引き起こ
し、やがては枯死してしまいます。

この汚染物質に対する自浄作用能力も植物によって異なります。





◉一般に、汚染物質呼吸能力が高
く、葉の量が多い植物ほど、大気浄化能力は高いと言えます。

そのため、春から秋にかけては、光合成をより活発に行う落葉樹の方が、常緑樹よりも汚染物質の吸収能力は高いと言うことになります。


特に大気汚染の吸収能力(浄化能力)
が高い樹種は、エノキ、センン、
キリ、ケヤキ、ムクゲなどです。

次いで、サクラ、ユリノキ、カキ、クヌギなども高い吸収能力を持っています。

◉落葉樹は冬期に落葉してしまうため、一年間を通して見た場合は、常緑樹の方が落葉樹よりも葉量が多いといえます。

集中的に大気浄化の能力を発揮するのは落葉樹、通年で安定した効果を発揮するのは常緑樹と言うことがいえます。

常緑樹の中でも、マルバユーカリ、ヤマモモなどが比較的高い浄化能力を持っています。

★大気汚染に対する抵抗力が強い植物は、汚染物質をあまり吸収しないことが要因と考えられています。

一般に、落葉樹より常緑樹の方が大気汚染に対する抵抗力は強い傾向にあります。




◆オリヅルランについてのブログ
観葉植物オリヅルランについてNo,14
ソトフオリヅルランNo,42
オリヅルラン原産No,50









2018/10/22

マユミ(真弓)盆栽管理について No,8


マユミの盆栽管理


マユミは日本原産の落葉低木です。

初夏に淡緑色の小さな4弁花をたくさん咲かせます。

秋は美しい紅葉🍁が楽しめるほか、落葉する頃にピ

ンク色の果実が成熟して裂け、真っ赤な種子をのぞかせます。

幹肌も荒れて渋い味わいがあり、秋の風情を満喫で

きる雑木盆栽として親しまれている。

自生地は北海道から九州までの日本各地に分布して

いますが、渓谷沿いなど水の条件のよい場所に生育しています。

ニシキギ科ニシキギ属に分類され、ヤマニシキギの別名があります。

幹、枝、葉ともニシキギとよく似ていますが、ニシ

キギは若枝の側面にコルク質の翼が発達するのに対し、マユミはありません。

「真弓」と表記しますが、その木材から弓を作ったためと言われています。

材質は軽く、粘り強い弾力性があり、建築材や器具

材、彫刻材などに使われています。

また、若葉は食用にもされていたようです。

雌雄異株で、自家受粉の確率は低いので、結実を楽しむには2株必要です。



設置場所

樹勢は強く、耐寒性もあります。一般的には日当た

りがよく風通しのよい、戸外の棚上などで管理するのが理想です。

ただし、時期にもよりますが水分を多く必要とする

ので、日当たりがよすぎたり、乾燥しやすい場所では生育がわるくなります。


開花中は、雄株、雌株を一箇所に集め、自然交配を促します。

冬期は、関東以西の地方であれば北風の当たらない

軒下などで十分ですが、小枝が充実している成木

は、1~2度霜に当ててから保護室に取り入れるようにしましょう。


水やり、肥料
芽だしから成長期の夏までは、たくさんの水分を必

要とします。その後は、あまり水を吸わなくなります。
水不足や水の与え過ぎは根腐れの原因となるので注意が必要です。


◉生長期には、表面が乾いたら鉢底から水が流れ出すまでたっぷり水を与えます。

★開花期は、花に水がかからないように注意しながら、1日1~2回与えます。

〇秋から冬の休眠期は、鉢の表面が乾いたらその都度、水やりをするようにします。

◉肥料は、開花してから実がしっかりととまるまでは不要です。
結実したら有機質の固形肥料(玉肥)を置き肥します。

施肥の期間は開花前の2~3月と、秋9~10月が目安です。

リン酸、カリ分の多い肥料を与えます。

剪定、整姿
花芽は、短く充実した前年枝につきます。

今年伸びた長い枝にはほとんどつきません。

実をよく成らせるためには、12月~3月上旬までに

花芽のついていない長い枝を付け根から切り取ります。

付け根から切ると樹形が悪くなる場合は、基部の3~5芽ほど残して切ります。

混み枝を整理して内部まで日が当たるようにし、風通しをよくします。

また、マユミやニシキギは不定芽がよく出て樹形が

乱れやすいので早めにかき取るようにします。





植え替え
植え替えは、春植えと秋植えがありますが、一般には春植えが理想です。

用土は現在植えられているものと同じものを用います。

一般的なのは赤玉土、砂、腐葉土などの混合土です。

植え替え前に、徒長枝や混み枝を切って整姿し、植え替え後の負担を軽くします。

同時に、鉢底の土を少し切り崩して根を切り詰め、元気な根に更新します。


根張りが乱れている場合も、この時に整姿しておきます。

植え付け後は、鉢底から抜け出る水がきれいな水になるまで、たっぷりと灌水します。

植え替えの目安は2年から3年に1回ですが、鉢が

大きすぎると実つきが悪くなるので、生長の度合いにあわせて行うことが大切です。






ジンチョウゲ (沈丁花 ) No,7

ジンチョウゲ  「沈丁花」

常緑広葉樹

早春に咲く花の代表種で、甘い香りを漂わせる。

暖地性で、日当たりと排水のよい腐植質の多い土質がよい。

強い風と西日をさえぎるようなところがよく、水はけの悪いところでは根腐れが起きやすい。

幼苗は別として、性質は丈夫ですが成木の移植は直根性のため難しい(ほとんど不可能とされている。

代表品種


シロジンチョウゲ、ウスイロジンチョウゲ、フイリジンチョウゲなど。

◉半日陰でも育つ樹種で、それほどの手入れは必要ありません。

自然に放置していても形が丸みをおびた樹形になります。

しかし、庭に植える木としては寿命が短く、せいぜい10年もたちますと自然に枯れてしまいます。


★剪定

放任していても、樹形はよく整いますのでとくに必要ありません。

大きくなりすぎた時は、花後に徒長枝や全体を刈り込み、強い剪定はさけます。




◉肥料(施肥)

冬の元肥に、堆肥と化成肥料を混ぜて株まわりに埋め込みます。

成木の場合で、堆肥スコップ3杯ぐらい、化成肥料300㌘とします。

5月から6月に、化成肥料を根元にばらまく。成木の場合で、リン酸カリ分の多い化成肥料を300㌘

9月ごろに油粕に少量の化成肥料を混ぜ、株元にすきこむようにします。
成木の場合で、油粕500㌘、化成肥料300㌘


◉病害虫

ほとんどありませんが、たまにアブラムシが発生する。
根腐れ病が発生する。

★ジンチョウゲの根は直根性といって、地面に真っ直ぐ根をおろします。

このような根を持つ植物の移植は難しいのですが、ジンチョウゲに多い根腐れ病は、根に病原菌がつき根を腐食させるので、木はまず樹勢が衰え枯死してしまいます。

根腐れ病は、地下で起きますので、まずこの病気の発生を疑ってみるとよいでしょう。

★予防と対策

春から夏にかけてアブラムシが発生したら、マラソン乳剤1000倍液を月に2~3回散布してあげます。

多くの病気は、病原菌が原因で、また害虫は産卵を繰り返します。

病気に侵され落葉した葉や、害虫の越冬場所になりやすい落葉や枯れ枝などは、きれいに集め焼却する必要があります。

病害虫の再発防止の為にも落葉や枯れ枝などの焼却や、清掃を行いましょう。









2018/10/18

クチナシ(アカネ科) No,6

クチナシ 落葉広葉樹

本来は山地の林縁などに自生する。

自生地は関東以西になります。

もともとクチナシは熱帯性の樹種です。

しかし、露地植え(庭になどじかに地面へ植えること)なら東北南部、鉢で育てる場合は、冬季に室内で管理すれば北海道でも育てられます。


代表品種★八重クチナシ、大八重クチナシ、コクチクチナシ、フイリクチナシ。




熱帯アジアや南アフリカで自生していたものが18世紀にヨーロッパへ広がり、その後日本に広まったものと言われている。



独特の香りを漂わせることから、ヨーロッパでは恋人へ贈るはなとして絶大な人気があり、中国でも桃に次いで好まれている花です。

花は盛りを過ぎるとクリーム色に変化する。

熟しても口を開かない果実がクチナシの語源で、8月頃から熟す果実は、黄色の染料や吐血、利尿の生薬としても利用される。

甘い香がする「三大香木」のひとつである。

半日陰で肥沃な土壌を好みます。

浅根性なので水持ちのよい土壌の方がよく育ちます。


肥料を多く必要とする樹木ですから、毎年2月に堆肥を株元に埋め込みます。

また、その後新芽の伸びが悪いようであれば、有機肥料を2握りまいておくとよいでしょう。

肥料の与え過ぎには注意しましょう。


◉剪定
クチナシは横に枝を伸ばす性質があるので、自然樹形は楕円形に近い形になります。

この特性を生かし、玉仕立てにするとよいでしょう。

造形のものは刈り込んで形を整えていきますが、翌年の開化を楽しむためには、7月一杯に作業を終らせます。

生け垣の場合も刈り込む時期は同じです。




クチナシの殖やし方


開花時の6月から7月が敵期で、今年伸びた枝を頂部から12~15㎝の位置で切り、鹿沼土か赤玉土を敷いた鉢に挿します。

半日陰で風通しのよい場所に置き、春まで生育させて、3月に植え替えると2~3年で花が楽しめます。




◉挿し木したものを苔玉盆栽にしたものでこの状態まで約一年。

苔は最初、根元の部分だけ這わせて、徐々に自然に這わせたものです。

定期的に2000倍液肥を与えています。

夏場乾燥が激しい時は、バケツに水をはりその中に入れてブクブクとあわがなくなるまで数分間浸けておく。

苔は、乾きを見ながら、霧吹きして管理すれば良いでしょう。

受け皿に水を注いでもいいですが、根腐れに注意しなければいけません。

葉の色が、黄変したりする場合は、水やりが多い場合と日光不足が原因と考えられます。

水持ちが悪くても黄変する場合もあるので判断が難しいかも知れません。

置場所も十分理解して、育てることが大切でしょう。








2018/10/12

楓の苔玉 No,5

カエデの苔玉



いつの間にか、こんなところにシダが(..)……なぁ~んでか?知らない(^_^;)

自然に生えて育ってた!自然はいいなぁ~😃苔も自然に這えてこの状態までになった。

ここまで苔が這うのも、何ヵ月もかかる。これから先このシダ君は、どの様に育って行くんだろうなぁ~( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆


しばらく観察することにしよう。

年越し出来るか?ちょっと不安ではある。

自然に生えて来ただけに、自然に絶えてしまうかも知れない(..)







2018/10/02

ハクチョウゲ (白丁花) No,4

ハクチョウゲ

     アカネ科

別名=ハクチョウボク、コウチョウゲ、バンテイン
原産地=台湾、中国、インドシナ




花木として観賞されるよりは、生垣や花壇や道路の縁取りに利用される事が多い。

土質を特に選ばず、日当たりのよい所ほどよりよく育つ。

放っておくと枝葉が密生して形が乱れるので、初夏から秋にかけて、時々せん定を行う。




◉肥料
油粕、化成肥料などを与える。

ハクチョウゲと言う植物。

よく似た物は、アベリアと言う植物で街路樹としてよく植えられている。

種類も多く類似してる物も多いので、判別が少し難しい品種です。

挿し木から育てたハクチョウゲ。

小鉢に入れ小品盆栽として育てる。

来年には小さな花が咲くことでしょう。



                 「ハクチョウゲ苔玉」

◉殖やし方
挿し木で殖える。(5月~6月)
株分けもできる。

◆せん定時期は7月~10月

園芸品種に、花の色や形の異なるムラサキハクチョウゲ、フタエハクチョウゲ、ヤエハクチョウゲ
斑入り葉のフイリハクチョウゲがある。