緑のお医者の徒然植物記

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緑のお医者の徒然植物記

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2018/12/05

樹木の一年間の活動サイクル NO.73


樹木の一年の活動

樹木の手入れを正しく行うためには、樹木の一年間の活動を知っておく必要があります。

樹木の種類により、年間の活動には違いがありますが、基本的な活動パターンは大まかに言って以下のようなものです。

◉冬(12月~2月)

ほとんどの樹は休眠しています。

この時期に、寒肥を与えます。

その後、一年間の活動の基になります。

鶏糞、油粕、完熟堆肥、化成肥料、などその他

◉早春(2月~3月)

根が活動を再開し、地中の水分を吸い上げます。

この時期に樹木に耳を当てると、樹液の流れる音が聞こえます。

◉春(3月~4月)

新芽が活動を再開し、枝や葉が生長します。

この時期の栄養の基になる養分は前年に貯えたものです。

◉初夏(4月~6月)

枝の伸びが活発になり、最も葉の茂る時期です。(一次生長期)

この時期に寒肥の効果が出てきます。

◉夏(7~9月)

光合成を盛んに行い、翌年のために栄養を貯えます。

この時期に生長は一時休止します。

また、花芽が分化するのもこの時期です。

◉秋(9~11月)

再び、生長を開始します。

この時期には枝や幹を太くして、樹勢を充実するように生長します。(二次生長期)

また、花芽の形成が進み、葉芽と区別が出来るようになります。

◉冬(12月~2月)

一年の活動を終え、再び休眠に入ります。









2018/12/04

アイビー(別名ヘデラ) NO.72

アイビー

別名=ヘデラ

ウコギ科ツル性植物
寄せ植え、ハンキングバスケットの脇役、フェンスに這わせたりグランドカバーにするなど利用幅は広い。


                  「アイビーの苔玉」

半日陰でも十分育つ。

風通しが悪いとアブラムシが発生しやすいので、室内で管理することが多い場合は、定期的に霧吹きで葉水すると、ある程度予防できる。

定期的に日光浴をする。

伸びすぎが気になる場合は、好みの長さで切って整えるといいでしょう。
  
  







目的別、用途別、土の基本ブレンド(3) NO.71

酸性を好む植物の土

ツツジやサツキ、アジサイ(青色)ブルーベリーなどPH5.0前後の酸性の土が適しています。

赤玉土に酸性の鹿沼土、酸度未調整のピートモスを混ぜて使用します。

赤玉土に小粒を使用したら、鹿沼土も小粒にして粒の大きさをそろえます。

鹿沼土はつぶれてみじんになりやすいので、年に1回は植え替えます。尚、硬質の鹿沼土もある。

◉根腐れした株の土

植物が根腐れを起こすと、土は湿っているのに茎や葉が萎れた状態になります。

土の中に余分な水が停滞している事で、根が酸欠になり水分を吸収できなくなるためです。

放置状態が続くとやがて枯れてしまいますのですぐに植え替えます。

植え替える土は、基本ブレンドに軽石を混ぜて通気性、排水性を高めます。

軽石の大きさは、赤玉土の粒の大きさに合わせ、鉢は一回り小さなものを使用し、元肥は必要ありません。









目的別、用途別、土の基本ブレンド(2) NO.70

◉ベランダ栽培の土

ベランダや屋上では、土が乾きやすいため、急激な乾燥を防止する必要があります。

そこで、水持ちを良くするために軽量で保水性の高いバーミキュライトを補います。

ただし、水持ちが良すぎると夏場に外壁などの照り返しで、鉢の中の温度が上がりすぎてしまう事があるので、注意しなければなりません。

◉室内栽培用の土

室内で観葉植物などを栽培する場合は、小バエやカビなどが発生しないように、基本用土の赤玉土に無菌で清潔なピートモスなどの用土を混ぜて使います。

ピートモスは酸度調整済みのものか、未調整のものには石灰を混ぜて使用します。

元肥も規定量混ぜて使用します。

室内では、土が乾きにくいためやや小さめの鉢を使用しましょう。

◉日陰用の土

日照時間が短い日陰では、鉢土が乾きにくいので、根の張りも悪くなります。

そこで、土の通気性を良くするため基本ブレンドに軽石や日向土の細粒を混ぜます。

6号以上の鉢では、鉢底石を厚めに入れ土の量を少なくします。

元肥は規定量の三分の二程度にします。




目的別、用途別、土の基本ブレンド(1)  NO.69

園芸で使用する石灰には、主に消石灰、苦土石灰の2つのタイプがある。

酸性の土をアルカリ性にする力が強いのは、①消石灰②苦土石灰の順で、消石灰を土に混ぜた場合は植物の植え付けは3~4週間後に行います。

◉鉢やプランターで植物を栽培する場合は、安全性が高く混ぜ込んですぐに植物を植え付けられる苦土石灰が適しています。

尚、「苦土」はマグネシウム「石灰」はカルシウムを意味します。

扱う時は、必ず手袋を着用し、目や口に入らないようにしましょう。

基本的な土のブレンド

赤玉土小粒6、腐葉土4、元肥、苦土石灰

寄せ植えの土

寄せ植えは、複数の株を密植することが多いので、鉢土が乾きやすくなります。

保水性を高めると水持ちが良すぎて、植物が密に植わっている分、蒸れて徒長しやすくなります。

そこで、水やりの回数は増えますが、軽石を混ぜてできるだけ乾きやすい土にします。


基本ブレンドで赤玉土小粒を使用した場合は、同じく軽石も小粒にして粒の大きさをそろえます。


肥料が効きすぎると、草姿が乱れやすくなるので、入れる元肥は規定量の三分の二程度にします。



2018/12/02

鉢花、鉢植えの管理(12月~1月) NO.68

鉢花、鉢植えの管理


12月から1月は、シクラメン、ポインセチア、プリムラ、シンビジューム(ジウム)冬咲きのベゴニアなどの冬咲きの温室鉢花が多数出回る季節です。

この季節に開花する鉢花を長持ちさせるためには、十分な明るさを確保する必要があります。

日光が十分当たる窓辺などに置いて管理するとよいでしょう。

ただし、直射日光による日焼けを防ぐためには、窓ガラスから離すようにします。(10㎝以上)

◉シクラメン、プリムラ、アザレアなどは、風のない日には戸外で日光浴させても構いませんが、気温が下がり始める3時頃までには、室内に取り込むようにしましょう。




夜間はカーテンを閉めて冷気に当てないようにしたり、部屋の中央や暖かい所に移動するなどし、管理するとよいでしょう。

◆チューリップなどの球根類を植えた鉢は、1月いっぱいは戸外の日当たりのよい場所に移動するなどして管理するとよいでしょう。

室内の温度管理は、種類によって異なりますので注意しましょう。

ベゴニア、ポインセチア、カトレア、セントポーリアなどは最低温度が10℃以下にならないようにします。

シクラメン、プリムラ、アザレア、シンビジュームなどは5℃以上を保つようにします。

暖房による熱風が直接当たるような場所に置かないようにしましょう。

水やり

冬は乾燥しやすい季節ですが、水のやり過ぎに注意しましょう。

水分が多すぎると、寒さに対する抵抗力を弱める事にもなります。

鉢の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。

1回の水やりの量を減らすのではなく、土をやや乾き気味に管理して水やりの回数を減らすなど調整します。

水やりはできるだけ暖かい午前中に行い、冷たい水を与えるのではなく、少し暖かいぬるま湯にしたものを与えてあげましょう。
(30℃以上は避ける)

肥料

肥料は冬の間は原則として必要ありませんが、シクラメンやプリムラなど、長期にわたって開花するもの、温室で育てている植物などは、液体肥料を10日に1回を目安に与えます。

温室で常に暖かい状態であれば通常の管理が必要になるかと思います。

各植物に向いた管理が必要です。

◉花が終わったもの、古くなった葉などはこまめに摘み取りましょう。

放置すると灰色カビ病などの原因になります。

特に、次々と開花するシクラメン、プリムラ類は注意します。