マサキ ニシキギ科
(正木、柾)
原産地=日本、中国、朝鮮半島 別名=シタワレ
日本では北海道南部から、ほぼ全国に自生しています。
海岸線に多く自生することからわかるように、塩害に強いのが特徴です。
マサオキ(真青木)が語源で、それがつまったものと考えられている。
海岸付近に自生するものはツルオオバマサキという品種。
強光線、日陰にも耐え、大気汚染
乾燥、暑さ寒さにも強いことから、公園樹や庭木として幅広く利用されています。
強光線、日陰にも耐え、大気汚染
乾燥、暑さ寒さにも強いことから、公園樹や庭木として幅広く利用されています。
果実は秋から冬にかけて鮮やかに赤く熟します。
また、同じニシキギ属のマユミ等と同様、熟した果実が裂けるとオレンジ色のきれいな種子が顔を覗かせます。
雌雄異株なので、単植株では果実を楽しむことができません。
白や黄色の斑の入った多くの園芸品種があります。
①葉の周囲に黄色い斑の入ったキフクリンマサキ
②中央に黄色の斑が入ったキンマサキ
③淡黄色の斑のギンマサキ
また、同属に茎がツル性で地を這うように伸びるツルマサキがあります。
マサキとよく似た性質を持ち、丈夫なことから壁に這わせたり、グランドカバーなどによく使われています。
この種も白や黄色の斑が入った園芸品種が大きく流通している。
※その他種類として
オオツルマサキ、ナガバマサキ、ウチダシマサキボウシュウマサキなどの変種がある。
(ツルマサキ=蔓柾)
◉生育管理
水はけがよく、腐植質に富んだ肥沃な土地を好みます。日光を好みますが、耐陰性も強くかなりの日陰でも元気に生育します。
◆植え付け、植え替え
(適期は3月~5月)
新葉が伸びる季節や大株の場合は、地上部を切り詰めてから移植します。
生育の状態に応じて、同様の肥料を寒肥として与えてもよいでしょう。
◉肥料
生け垣の刈り込みなど、強せん定を行う場合は、油粕や骨粉などの有機肥料を1株につき、2握りほど与えるようにします。生育の状態に応じて、同様の肥料を寒肥として与えてもよいでしょう。
◆病気
※うどん粉病
マンネブ水和剤(400~600倍液)、カラセン、ベンレートなどを新葉の展開する春から夏の発生期にかけて、月に1~2回散布します。病変の葉は切り取って処分します。
◉害虫
※ユウマダラエダシャク(マサキの大敵害虫)
黒い体に淡黄色の縦線があるシャクトリムシで、体長2.5㎝くらいで昼間は葉の裏に隠れ、夜になると葉を食害します。4月~11月に発生し、特に6月~8月に被害が多く出ます。
発生期にスミチオン、ディプテレックス、カルホスなどを月に1~2回散布します。
1度発生した株は再び発生しやすい傾向にあるので、病葉、落葉は丁寧に集めて処分し、再発を防ぐようにしましょう。
◉せん定
生長が早いため裾が空かないように、幼木のうちは上向きの枝を強めに切り戻して、下枝の生育を促します。夏以降に強く切り戻すと、枝枯れを起こす場合があるので、このせん定は3月~4月までに行います。
萌芽力が強いので年2回の整姿が目安となりますが、結実を楽しみたい場合は、花後のせん定は避けます。
生け垣は刈り込みを行うと、下枝が枯れて裾が空いてしまいます。
年3回を目安に行います。
◉殖やし方
実生は熟した果実から採種し、そのまま採り蒔きにするか、湿った砂など冷暗所で貯蔵し、翌春3月~4月頃に蒔きます。✫挿し木
今年伸びた充実した枝を10~15㎝に切って挿し穂とし、赤玉土(小粒)などの一般的な挿し床に挿します。
(春挿し、梅雨挿し)