緑のお医者の徒然植物記

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緑のお医者の徒然植物記

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2021/05/13

シラカバ No,464

 シラカバ  カバノキ科  「白樺」

別名=シラカンバ  落葉高木

北海道、本州(福井、岐阜以北) 千島、サハリン
東シベリア、朝鮮半島、中国に分布する。

北半球の温帯や亜寒帯に約50種あり、日本には11種が自生する。

高原を代表する木で群生して白樺林をつくる。

標高1500㍍付近まで分布し、日当たりの良い場所を好む。

山火事跡や崩壊地などはいち早く侵入し、生長も極めて早い樹である。

高さは30㍍に達する落葉樹で、樹皮が雪のように白いのが特徴。

樹皮は薄く、紙のように剥がれる。

林道わきなど樹木が伐採され、太陽の光が充分に差し込むようになり、しかも土壌が露出しているような場所が更新の敵地です。


これを天然更新技術として、林業に応用したのが✫「掻き起こし」です。


✫掻(か)き起こしとは

ブルドーザによる掻き起こし作業
天然木の種子が地表に落下した場合に、容易に発芽や活着ができるようにするために、地表のササ等をブルドーザなどで取り除いて、畑のような状態にしてやる事を掻き起こしと言う。

苗木の生産経費や植え付けの人件費などが不要で、最小の経費で済ませる事ができる利点がある。


生育環境

木の性質が枝を上に向かって真っ直ぐに伸ばす高木性のため、広い庭に適している。

成木は幹が白く美しい、樹形も自然形がよく他の木とは混植は避けたい。

植え付けは秋に植えると枝枯れが多く見られるので、なるべく春に植える方がよいでしょう。

また、排水の悪い土は嫌うのでその場合は、火山灰土で客土する。

日光不足は木によくないので、日当たりを考えて植えます。

葉が多く茂らない木なので、単植でなく数本ずつまとめて植えるとよいでしょう。


管理、手入れ

落葉性高木の自然形を基本に考えて、あまり移植しないようにする。

夏の乾燥期には敷き藁などで保護します。

一般的な庭木のように日常の手入れを考える前にまず、植え方や植える場所をよく考えて、あとは自然のままに育てるようにします。

肥料

もともとが産地に自生する樹種ですので、特別に施肥を考える必要はありません。

しかし、シラカバが好む火山灰のような土は、排水が良過ぎるので、むしろ土の乾燥防止や通気性を重視します。

そのためには、根元には乾燥防止のためと栄養補給を考えて、完熟堆肥を冬に株元に埋め込みます。

シラカバの施肥は、堆肥や腐葉土などの有機質肥料を与えていくので、速効性の強い化成肥料は与えないようにするのが注意点です。


せん定

自然のままの姿が美しい樹なので、なるべく自然樹形にします。

幹の先端を切り詰めることは避け、混み合った枝を間引く程度に止めます。


切り口にはツギロウなどを塗り保護します。
せん定時期は11月下旬頃から12月です。


株元に出てくるヒコバエは、植物にとって不要な若い枝で、ヒコバエを放置しておくと主幹の栄養を奪い、生長や樹勢が悪くなるので出てきたら、その都度地際で切り取ります。


白樺の樹液効能

ホワイトバーチウォター

白樺の樹液は胃に優しく、解毒効果と利尿作用に優れ、血液をサラサラにする効果も期待されると言われている。

また、肌の細胞には欠かせないアミノ酸やミネラルに加え、保湿機能が高いキシリトールも豊富に含まれているため、美肌効果も期待されています。


「ネクスト·ココナッツウォーター」とも呼ばれ、海外のセレブやモデルの間で静かなブームになっていると言われています。

北欧や東欧、ロシアでは1000年も前から健康に良いとされ、白樺を「森の看護婦」や「母なる木」と呼び、白樺の樹液を健康のために飲んでいました。

フィンランドなどでも春先に白樺の樹液を飲む風習がある。

特別な木として扱われ、世界各地で民間療法に役立てられてきた。

日本ではアイヌ民族が「タンニワッカ」と呼び、神からの贈り物として利用してきた。

また、モンゴルの一部では、樹皮に呪文を書いて護符として身につける風習があったとされる。

フィンランドのサウナ風呂では、葉のついた小枝を束ねて、身体を叩く習慣があり、血行を促進して健康になるとして、サウナには欠かせないアイテムになっています。

その他にも様々な効能がある。

イボが無くなったとか、老人性のシミが消えてしまったなどの報告があります。

そのような事から研究も行われ、化粧水、保湿クリームなどの化粧品も開発されている。

白樺は樹木全体が薬の木でもあったのです。

民間療法では、便秘、利尿、健胃、痛風、リウマチ、関節炎、腫れ物、湿疹、天疱搶(てんぽうそう)など、様々な効果があるとされています。








2021/05/12

カシ No,463

 カシ ブナ科 常緑高木  「樫」

カシはアラカシ、シラカシ、ウバメガシなどのカシ類の総称です。

原産地=本州(新潟、福島県以西)四国、九州

北半球の亜熱帯から温帯地域にかけて自生する常緑樹で、約200種があるが、日本にはアラカシ、シラカシ、イチイガシなどの10種余りが温暖地域に自生している。


アラカシ(粗樫)
葉がやや大きく鋸歯が粗いのでこの名がある。
樫とはカタギ(堅い木)のことです。

西日本では山麓に普通に見られるカシ類で、高さが15㍍以上になる。
アラカシは葉裏に毛が生えているのが特徴。

日本以外に済州島、中国、台湾、東南アジア、ヒマラヤに分布する。

主に山野に自生するがスダジイやツブラジイと混生することもある。

材は器具材、建築材、薪炭材、パルプ、シイタケの原木などに利用される。



四国の一部の地域では樫の実を砕いて煮て✫「樫豆腐」を作る。

✫カシ豆腐(かしきり豆腐)は樫の実(ドングリ)で作る豆腐の事で、朝鮮半島から伝わったとされ、韓国では「トトリムッ」と言って今でも食べられている。

日本では高知県安芸市、安芸川上流域のみに残る伝統食品の一種、貴重な文化財であり、昔から耕作地の少ない山間地の重要な食材だったとされる。

昔はかしきり作りは主に、留守を守る年寄りの仕事であったようです。

                                                   「カシ豆腐」

シラカシ(白樫)
材は淡紅色だがアラカシと比べると淡いのでこの名がある。

山野に生えるが低い山に多く、平野部ではこの木ばかりが純林を作ることもある。

西日本では川沿いに多く見られる。
高さは20㍍、直径80cm程になる。

関東地方などでは防風林として家の周りに植えられる。
葉の形は個体差が多いが、一般的に幅が狭いものが多く鋸歯はあまり目立たない。

日本以外には済州島、中国中南部に分布する。

材はカンナの台や金づちの柄、器具材、建築材、船舶材、シイタケの原木などに利用される。



生育環境

寒地での栽培は不向きである。

丈夫な樹木であり、栽培上難しいことはないが、大木の移植には根回しが必要です。


肥料

ほとんど必要ないが、やせ地では有機質肥料や化成肥料を施す。


病害虫

うどん粉病

主に葉身に発生し、次第に広がって葉面全体が白粉に覆われる。

冬に石灰硫黄合剤を散布して越冬病原菌を防除するほか、生育期には水和硫黄剤、キノキサリン系剤、ベノミル剤、チオファネートメチル剤、トリアジメホン剤、ミルディオマシン剤などを用い、新葉展開期から6月末までに月2回程度散布して予防、まん延防止を図る。


アブラムシ、マイマイガの幼虫が発生した時はダイセン、スミチオン、カルホス等を散布するとよい。


殖やし方

一般的には実生による。(10月頃)
実生は乾かすと発芽が悪いので採りまきにする。

植え付け、移植時期は3月中旬から5月中旬
せん定時期は4月から5月頃と10月から11月。


主な樫の木の巨樹、天然記念物


万畑(まんばた)の千年カシ 
別名=関家のカシ

所在地=茨城県常陸太田市赤土町



一ノ宮の白樫
所在地=滋賀県長浜市木之本町大音453




西の樫の木  村指定天然記念物

所在地=長野県下伊那郡大鹿村鹿塩西











2021/05/11

ウイルスに対する野生植物の重要性 No,462

 ウイルスに対する植物の効能

世界中で様々な影響が報告されている、新型コロナウイルス感染症ですが、こうした感染症拡大の原因として、土地利用の転換や森林破壊による、人と野生動物が接触する機会が増えています。


その様な状況下で新型コロナウイルス感染症の拡がりが、野生植物を脅かしているという報告があります。


コロナウイルスの治療を目的とした、植物の利用が増加していると言うのである。

これまでに野生植物は薬用の利用目的として世界中で広く利用されています。

現在、知られている世界の野生植物は約39万種とされ、そのうち6万種が医療目的として利用されていると推定されています。

約3000種は国際的にも取引され、その60〜90%が野生由来であるとの試算もあります。

この野生植物の採集に携わるのは、他の方法で収入手段を持っていない農村地域の人々で、主に子どもや高齢者と言った人たちで、その多くは女性です。

また、どの植物のどの部分をいつどれくらい採集するべきであるかのすべは、伝統的な知識に基づいたものです。

例えば、関節炎やリウマチの治療に使用されるゴマ科の「デビルズクロー」の、約90%を供給すナミビアでは、約3000〜5000人がこの収穫による収入に頼っているのです。


✿デビルズクロー

デビルズクローは南アフリカ及び東アフリカ原産で、砂漠に自生するゴマ科の多年草植物。

悪魔の鉤爪と言われる。

固いトゲのある実がなり、このトゲが野生動物たちを苦しめるが、特にライオンを餓死されてしまう事から「ライオン殺し」として知られている。

その事から「ライオンゴロシ」という名が付けられたと言われる。
学名はハルパゴフィツム




1958年にこの植物が、強い抗炎症の働きを持つことが証明されて以来、デビルズクローの薬用利用が広まった。


野生植物の利用を持続可能なものにするためには、野生の薬用植物を過剰に採集して良い訳がありません。


また、薬用植物を栽培することで、野生動物による農作物への被害が多発している地域では、重要な収入源となっています。


野生植物の持続可能な利用は、環境や貧困の問題を考える上でも大切な課題である。



野生植物の需要が中国、タイ、インド、ボリビア、マダガスカルなどで増加し、その中には政府が推奨している例もあるようです。


野生の植物を持続可能な形で利用するための仕組みがフェアワイルドです。

採集や取引、利用の際に守るべき基準とその基準を満たした原料製品の為の「認証制度」を提供している。

フェアワイルド·ファウンデーションは、2008年に設立された、「生態学的植物の保全」「社会的フェアトレードと労働条件」「経済的持続可能なビジネス」を融合した基礎となる考え方に基づいて運営されています。


原産地と消費地を結ばフェアワイルドの仕組






✿精油とウイルスの関係

香水の原料であるハーブや精油には「抗ウイルス作用」の成分が含まれている事が多い。

精油とは、植物の花や茎など様々な部分に含まれている天然成分100%のオイルです。

精油=エッセンシャルオイルのこと。


新型コロナウイルスのような深刻な感染症の可能性がある場合、精油が持つ効果を最大限に活用する必要がある。

それは、精油は一般的にも幅広い人気がありますが、香りを楽しんだり、リフレッシュしたりできるという点に加え、健康面でのメリットもたくさんあるからです。

精油の香りを嗅ぐだけで、生理的に身体に良い影響をもたらします。

例えば、心拍数や血圧、目の機能を改善する効果があります。

多くの研究で精油の香りは、精神生理学的に良い効果があると示されています。


つまり、ストレスや情緒不安定な状態を素早く解消できる、と言うことが証明されているのです。

✿抗菌剤、抗ウイルス剤としての精油の働き

免疫機能は、健康な身体の維持と有害な病原菌からの保護の両方に働く、とても複雑な機能ですが、心身の状態によってはその機能が十分に働かないことがあります。

そこで、精油のような自然療法が身体の免疫応答を改善し、体のバランスをよくするのです。

精油には数多くの種類があり、全てが同じように働くわけではありません。


新型コロナウイルスのような深刻な感染症の場合は、精油を少しずつ利用することが重要です。

精油がウイルスを弱体化されるメカニズムについてはまだ明確に示されていませんが、間接的に免疫機能を高める事に繋がる事は否定できません。

効果的な精油の1例として、ペパーミント、ユーカリ、松葉、ジュニパーベリーがあります。

これは、呼吸器系に効き、呼吸経路を開いて呼吸機能を改善します。

抗ウイルス剤、抗菌剤、去痰薬としても有効です。

更に、密閉空間での周囲の空気を浄化する効果もあることから、他の病気からの回復を促進します。

また、精油を使用する理由は精油に含まれる✣「芳香分子」が病原菌に機能しやすく、病原菌の働きを抑制しやすいためである。

精油には、体内に侵入する細菌やウイルスを弱める芳香分子が多く含まれています。

また、病原菌は一度に一つの芳香分子のみにしか対抗できないという特徴があります。

精油が新型コロナウイルスの治療法として、確立しているわけではありません。

しかし、ウイルスの感染経路や増殖に繋がる可能性のある、病原菌を抑制できる精油はあります。

植物は様々な侵入者から防護するために、精油を生み出すのである。


✣芳香分子

芳香分子は原子と呼ばれる小さな粒からできています。

原子が共有結合により集まっものが分子です。

精油を構成する原子は主に炭素(C)水素(H)酸素(O)の3つから出来ています。

原子は他の原子と結合して、様々な芳香分子を作り出しています。

香りの成分の正体はこの分子なのである。

分子と分子の間には自然に引き合う分子間力があり、その力により分子が集まった状態のものが液体や固体です。






2021/05/10

地球の生命を誰が危険に晒してきたか No,461

 人類の誕生が生態系の破壊をもたらした。

地球は46億年前に誕生し、長い年月をかけて現在の様な生態系ができてきた。

現生人類は200万年くらい前に生まれたと考えられています。

人類が狩猟や採集生活をしているうちは、生態系に大きな変化はありませんでした。

しかし、人類が農耕や牧畜を始めると、生態系は大きく変化し始めました。

農耕のために森林を伐採したり、放牧のために土地が不毛地帯になったりしました。

また一定の作物を生産することで、生物の種類が単純化し、生態系が不安定なものとなって行っていった。

地球の大気と言う「生命維持装置」は4億年の間、その役目を果たしてきました。

人間と人間社会が誕生してからも、資本主義という時代になるまでは、その機能を破壊するような事態が起きた事は全くありまさん。

しかし、地球大気の状態に地上の生命を脅かす危険が現れ、それが人々が理解できるようなったのは、20世紀になってからです。

最初の危険的問題は、オゾン層に穴が空き始めたことです。

オゾン層は宇宙より降り注ぐ紫外線から生命を守る防壁です。

1970年代に南極の上空に大きな穴が発見されました。

原因調査の結果、1930年代に発明され冷蔵庫の冷却材や発泡スチロールなど、多方面に使われてきたフロンガスによるものでした。

やがてフロンガスの私用が禁止されることになりましたが、フロンガスを製造していたアメリカの大企業デュポンがフロンガスの規制に猛烈に反対したのは、特徴的な出来事であった。

この事から、人類、地球の運命に関わる重大な問題でも利益第一主義が、資本主義の行動原理である事を証明したのです。



続いての問題は地球温暖化の進行です。

オゾン層の破壊以上に深刻で重大な危機が地球温暖化です。

温暖化になるという事は、地球大気という「生命維持装置」が壊れ始めたという事です。

二酸化炭素の濃度が大きく上昇し、それに連れて気温が上がり始めたのです。

二酸化炭素の濃度は、大気の温度を安定的に抑える上で大事な意味を持っています。

台風など気障災害の大型化、熱波と乾燥化、農作物や生態系など多くの影響が起こる。

地球全体でこの影響が出始め、このまま推移し続けたら気温の上昇は避けられない。

広大な地域が21世紀末には、海面の上昇によって水没し、家を失う人々の人口も想像できない程になるでしょう。


この変動は、自然現象ではなく明らかに人間の起こしたものです。

資本主義、利益第一主義に固執した経済活動が引き起こしたものである。


大気汚染による環境破壊

18世紀に産業革命が始まると、膨大な化石燃料をエネルギー源として、工場を発展させ工業製品を大量生産する事で、生活を豊かにし人口を増加させてきました。

化石燃料の燃焼は環境を破壊し、有害な汚染物質や廃棄物を生み出しました。

石油、石炭、天然ガスを大量に使用することにより、大気中に二酸化炭素、一酸化炭素、二酸化イオウ、チッソ酸化物、粉塵などが放出され続けています。

大気汚染が進んだ結果、気管支炎、喘息等の呼吸器系の病気が増加を続けている。






2021/05/09

シイ ブナ科 No,460

 シイ ブナ科  常緑高木  「椎」

別名=イタジイ、ナガジイ
原産地=本州中南部、四国、九州
南限は屋久島、済州島

シイはスダジイ、ツブラジイなどの総称で、シイと一般に呼ばれているものは、スダジイが多くその他にツブラジイ(コジイ)がある。

スダジイは生食できる果実が、椎の実と呼ばれ親しまれている事からシイノキの名もある。

海岸付近の山野に多く群生し、高さ20㍍、直径1㍍程になる。

樹皮は黒褐色で大木になると縦に深い割れ目が入る。

ツブラジイの樹皮は滑らかなので区別がつく。

よく分枝して花が満開になるとこんもりとして、丸みのある樹形になる。

公園樹、庭園樹、防火、防風樹として利用されている。

雌雄同株で、5月から6月頃の花期には強い香りを発散する。

果実は翌年の秋に成熟する。

材は建築材、器具材、船舶材、薪炭材、パルプ、シイタケの原木として利用される。


                                      「スダジイ」


ツブラジイ
果実に丸みがあるのでこの名がある。

別名の「コジイ」は果実がスダジイと比べると小さい事に由来する。

ツブラジイもスダジイも生食でき、昔は両方を含め「シイノキ」と呼んだ。

日本の照葉樹を代表する種で、丘陵地や山地に自生する。

両種の雑種を「ニタリジイ」と言う。


                                      「ツブラジイ」

生育環境

肥沃な土壌と温暖な気候を好むが、樹勢が強く土質や日照をそれほど選ばない。

大木を移植する場合は必ず根回しを行う。


肥料

肥料はほとんど必要ないが、堆肥、油かす、鶏ふん等を施せば生育は良好となる。

重大化する病害虫はないが、うどん粉病には水和硫黄剤、ベンレートを散布。

害虫にはスミチオン、カルホスを散布する。

殖やし方

10月頃に実生で殖やす。
乾かすと発芽が悪いので採り播きにする。

挿し木は6月頃に行う。

植え付け、移植時期は4月から6月頃
せん定は5月から6月頃と10月から11月


主な天然記念物、巨樹

堂形のシイノキ  国指定天然記念物

所在地=石川県金沢市広坂2-1





高見のシイの木  市指定天然記念物
推定樹齢約1000年

所在地=静岡県伊東市八幡野









2021/05/08

ゴマキ No,459

 ゴマキ スイカズラ科  落葉小高木

別名=ゴマギ  「胡麻木」

原産地=日本(本州、四国、九州)

ガマヅミ科、レンプクソウ科とする説もあるようだ。

お寺で行われる護摩に使う木は、ヌルデなどであり胡麻木とは関係ない。

葉を揉むと胡麻のような香りがすることから、ゴマキと名付けられた。

本州から四国、九州の比較的温暖な地に自生する。

2〜5㍍程の落葉樹で、5月頃地味な白色の小さな花を小球状に多数咲かせる。

葉はゴワゴワしていて、縁には鋸歯のような波状がある。

葉が細長いゴマキは太平洋側に生え、関東地方以西に分布するが、変種のヒロハゴマキは日本海側に生える。


                                     「ゴマキ」

9月から10月頃には赤い実がなり、熟すと黒色になる。


生育環境

庭木としても利用される事は稀ですが、栽培は容易である。


肥料

肥料はほとんど必要としないが、化成肥料を寒肥として与えるとよい。


この1属の木には葉を食べる虫が比較的付きやすいので、カルホス乳剤やスミチオンなどを時々散布し対応する。


種類

葉の広いヒロハゴマキ
その他、マルバゴマキ、ナガバノゴマキ、コバノゴマキなどがある。


殖やし方

山掘りか実生は3月に行う。
挿し木3月、10月から11月に行う。