シイ ブナ科 常緑高木 「椎」
別名=イタジイ、ナガジイ
原産地=本州中南部、四国、九州
南限は屋久島、済州島
シイはスダジイ、ツブラジイなどの総称で、シイと一般に呼ばれているものは、スダジイが多くその他にツブラジイ(コジイ)がある。
スダジイは生食できる果実が、椎の実と呼ばれ親しまれている事からシイノキの名もある。
海岸付近の山野に多く群生し、高さ20㍍、直径1㍍程になる。
樹皮は黒褐色で大木になると縦に深い割れ目が入る。
ツブラジイの樹皮は滑らかなので区別がつく。
よく分枝して花が満開になるとこんもりとして、丸みのある樹形になる。
公園樹、庭園樹、防火、防風樹として利用されている。
雌雄同株で、5月から6月頃の花期には強い香りを発散する。
果実は翌年の秋に成熟する。
材は建築材、器具材、船舶材、薪炭材、パルプ、シイタケの原木として利用される。
ツブラジイ
果実に丸みがあるのでこの名がある。
別名の「コジイ」は果実がスダジイと比べると小さい事に由来する。
ツブラジイもスダジイも生食でき、昔は両方を含め「シイノキ」と呼んだ。
日本の照葉樹を代表する種で、丘陵地や山地に自生する。
両種の雑種を「ニタリジイ」と言う。
生育環境
肥沃な土壌と温暖な気候を好むが、樹勢が強く土質や日照をそれほど選ばない。
大木を移植する場合は必ず根回しを行う。
肥料
肥料はほとんど必要ないが、堆肥、油かす、鶏ふん等を施せば生育は良好となる。
重大化する病害虫はないが、うどん粉病には水和硫黄剤、ベンレートを散布。
害虫にはスミチオン、カルホスを散布する。
殖やし方
10月頃に実生で殖やす。
乾かすと発芽が悪いので採り播きにする。
挿し木は6月頃に行う。
植え付け、移植時期は4月から6月頃
せん定は5月から6月頃と10月から11月
主な天然記念物、巨樹
堂形のシイノキ 国指定天然記念物
所在地=石川県金沢市広坂2-1
高見のシイの木 市指定天然記念物
推定樹齢約1000年
所在地=静岡県伊東市八幡野
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