緑のお医者の徒然植物記

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緑のお医者の徒然植物記

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2021/09/03

世界共通言語の必要性 番外編 No,545-1

言語は、音声や文字によって人の意志、思想や感情などの情報を表現したり、伝達する。


または、受け入れや理解するための約束や規則、またその記号の体系とされる。


意思を通わせるために、人間が発声や動作、文字などを使って行う手段や方法ですが、脳科学的には大脳の中の「言語野」の活動によって引き起こされる行動で、この感覚を言語化するのは難しいので、自分自身で体験することが一番良いことです。


★言語野(げんごや)
大脳皮質の言語中枢のある領域(言語領)
言語野とは、運動性言語中枢で主に話すことを担う。

前頭葉に聴覚性言語中枢もしくは、感覚性言語中枢、主に言葉を理解することを担う中枢が側頭葉にある。



世界中には何ヵ国もの言語を話す方々がいますが、すべての言語を話すことは難しいことです。

世界共通の言語の必要性はあるが、その国々の教育環境や国の発展のあり方によって、世界共通とされるような言語教育がなされているかと言えば、そうではないはずです。


世界で最も使用されている言語は①英語で15億人、②中国語で11億人、③ヒンドゥー語で6億5000万人、④スペイン語で4億2000万人、⑤フランス語で3億7000万人とされている。

地球には約200ヶ国ほどがあるといわれ、国の数だけ言語があると思われますが、実はその言語数は7097言語あると言われています。


その内の約2000言語は1000人以下の者しか話せなかったりします。

現代、主要言語に移行することによって少数派の言葉が失われつつあります。


多くの学者は、3000を超える言語が次世代にはなくなってしまうと予測されていますが、これは古くから根付いた言語の歴史も、消えてしまうことを意味しているように思えます。


近代化が進んでいる現代社会では、主要言語とされる英語、中国語、スペイン語などに移行し、世界でよく利用されている言語比率を大幅に占めています。

更に、グローバル化が進む現代では、数多くの人々が当たり前のように海外旅行に行き、またネット上などでも各国の人々との交流が簡単化されています。

この流れを変えることは、もはや出来ないでしょう。

その内、母国語を話せない人々が現れる時代も来るかも知れません。

人口数の多い国々の母国語だけが、残って行くと言うことも起きうることだろう。

すでに言語の逆転が起きている国々もあり、母国語よりも主要言語が使われている。

世界で最も使用されている言語は英語です。

何ヵ国語も習得して話せる方々は基本、英語を話せることは普通と言うイメージですが、英語が話せれば世界中にいる約20%の人達と繋がれると言われています。


話せて無駄なものはありません。

やはり共通語はある程度必要であり、またその教育も重要と言えます。


置き去りにされた時代の教育での主要言語教育は、現代教育とは似ても似つかないものであった為、高学歴を望めない者は自力での習得しかなかったと言える。


しかし、母国語を話せない人々の未来が来るとすれば、それは哀しいことである。






2021/09/02

自分だけのパルダリウム自然風景 No,545

 パルダリウム

パルダリウムとは、土中や空気中の湿度を好む熱帯の雨林や湿地などに生息する植物を植え込み、自然の風景を模したもので、自然環境を水槽やガラス容器内などに作ったものを指します。





森林の林床などに生息する植物を使えば、強い光が届かない場所でも育てる事ができます。

室内でライトを当てるなど、日が差さない場所でも植物観賞を楽しめることから、パルダリウムの人気も上昇しています。


パルダリウムに向く植物として、ベゴニア、セントポーリア、シダ、ウツボカズラ、ヒューケラ、ヒドノフィツム、ブロメリアなどがあります。


シダや苔などの苔テラリウムでお馴染みの植物の他に、花が咲くものや樹木に見立てて小さな自然の風景を作ることができます。

ベゴニア、セントポーリア、シンニンギアなど花が咲くものがおすすめ。



        「シンニンギア」


自分だけの、個性溢れる自然の風景を楽しむ事が出来るでしょう。


◆Facebook 「苔玉盆栽の会」より


会員の皆さんの力作を一部転載です。















2021/09/01

毒キノコ発生の季節猛毒カエンタケ No,544

 カエンタケ猛毒キノコ(殺人キノコ)

全国各地で毒キノコによる食中毒が発生する時期です。

カエンタケは、ボタンタケ科トリコデルマ属に属する子嚢菌の一種。

燃え上がる炎のような形をした姿で、非常に強い毒を持つ猛毒キノコである。


カエンタケは、赤やオレンジががった色が特徴。

棒状で、大きいものは手の指のような形になることもある。


       「猛毒のカエンタケ」

土の中から一部が出た状態で群生することが多い。

誤って食べてしまうと死に至るほどの大変危険なキノコで、内臓が破裂し、汚物を垂れ流して最悪そのような姿で死んでしまった実例がある。

食後30分ほどから、発熱や悪寒、嘔吐、下痢、腹痛、手足のしびれとともに全身麻痺の症状を起こす。


致死量はわずか「3㌘」と言われている。

初夏から秋にかけて、コナラなどの樹木の立ち枯れした木の根元や、倒木して埋もれた枯れ木などに発生が見られる。


通常の猛毒キノコは、触るだけでは何の症状も起こらないとされているが、カエンタケは強くつかむと出てくる汁に触れてしまうと、皮膚に強い炎症を引き起こしてしまう。

特に、素手で触ることは絶対やめましょう。

触ると皮膚が炎症を起こし、食ベると発熱や嘔吐(おうと)、手足の痺れるなどの症状が表れる。

消化器不全や脳神経障害を起こすことがあり、薬効があると勘違いしてお酒に浸したものを飲んで死亡した例もある。


カエンタケの毒は、かつて世界中で中毒を起こし、輸入作物など厳重な検査を行っていた。


無毒で形がよく似たキノコ(ベニナギナタタケ)もあるが、判別できない場合は絶対触らないことです。



    「無毒のベニナギナタタケ」


★ベニナギナタタケは、毒はなく食べることは出来ると言われていますが、美味しくないので一般的には食用のキノコとして分類されていないようである。


カエンタケは山野だけにあるものではありません。

生育環境、条件が良ければ身近な公園などでも発生します。

自己処理は危険が伴うので、見つけた場合は保健所に連絡しましょう。

また、地中に埋めたとしてもまた再生してしまいます。


キノコは、西日本を中心に発生量が増加傾向にあるとされ、東北地方でも発生が確認されている。


関東地方周辺でも発見例が多くなっている。

ブナやコナラなどの樹が、枯れ木となった付近に群生することが多く、ナラの樹などの枯れが毒キノコの発生に影響している可能性がある。


山中だけでなく身近な公園などの枯れ木付近でも注意が必要です。

少量程度でも食べてしまうと大人でも死んでしまう最も危険な部類の毒キノコであり、誤って触ってしまったら、なるべく早く石鹸で手を洗ってください。

似ている毒キノコの可能性があるもの、判断ができないものは食べないことです。








2021/08/31

ブログ開始から三年目 No543

 早いもので8月も最後の日となりました。

今日はブログを始めて三年目の日です。

2018年8月末から始めたブログも500回を超えました。

誰も読まないようなブログですが、これまでに多くの方々が訪れてくれたことでしょう。

まずはブログにて感謝を申し上げます🙇

植物の役割はますます重要になっていると思います。




今、世界的に地球環境問題が深刻化し、気候変動、温暖化が進み、地球の自然環境が破壊され続けています。

人類には自然環境を作り出す事が出来ません。

さまざまな生物によって、連鎖、循環し自然環境は保たれています。

人類が出来ることは、壊さないように力を貸すことです。

小さな微生物も大切な働きをしています。

人類が、一番自然を壊す原因を作り出していることを受け止めなければなりません。

人類は、自ら棲む家を壊しているようなものです。


また、大切な空気や水を汚染しています。

それを浄化してくれるのも自然の豊かさであり、植物たちなのです。

大切にしなければならないものです。














2021/08/23

永遠に在ると思うな月と太陽日射による酸素発生 No,542

 月の誕生

月は地球の4分の1ほどの大きさで、表面積は南北アメリカ大陸ほどとされる。

月の引力は地球の自転軸の傾きを23度に保ち、わずか1度でもずれると地球では大変動が発生すると言われている。

月は地球の気候調整装置のような役割を担い、一説によると地軸が僅かに傾いたために緑地帯だったサハラが、砂漠化したとも言われています。


地軸が大きく傾くと、雪に埋もれたエジプトや灼熱の砂漠化した南極など、今では想像も出来ない異常変動が起きるという。

月がどのような過程で作られたかについてはいくつかの説があるとされ、この中で最も有力とされているのは、46億年前地球が誕生して間もない頃に、火星サイズのテイア(Theia)と言う大きな惑星にぶつかった時に月が作られたと言う巨大衝突説です。

地球に衝突した時の衝撃によって大量の破片が軌道上に放り出され、最終的に破片が合体して月を作ったと言われている。

撒き散らされた破片が数億年かけて融合し、地球の夜空に輝く天体になったとされる。

ところが、アポロ計画により持ち帰られた月の石を調べたところ、地球と月の同位体比は非常によく似ていたのです。

この事から、月の組成が地球と不気味なほど似ていることがわかった。

その結果から、月のその他の性質は容易に説明できるものではない。

月は、衝突によって地球から飛び出した破片から形成されたとする説もある。

同じ環境で成長した惑星同士は衝突しやすいと言う。

月の石と地球のマントルの成分は完全には一致していない。

地球と月は最大で数千年間も物質を交換し続け、化学成分の差を解消していったのかも知れません。

月の秘密が明らかになるまでには、まだ長い時間がかかりそうである。


月は、毎年約4センチずつ地球から遠ざかっているとされ、今から数十億年後には月は地球の衛星ではなくなってしまうと言う。

月が地球から遠ざかるに連れて、地球の自転は遅くなり、1日の時間も長くなる。


現在の月と地球の距離は約38万4400キロで、約2万キロの時代では1日の長さが、約4時間ほどだったと言われています。

地球は月が完全に無くなってしまうと、超高速で自転し始め、1日の長さは約3分の1となり、時速数百キロの強風や砂嵐が吹き荒れ、人類の進化は閉ざされる事になる。

月が遠ざかる原因は潮の干満であるとされ、月の引力によって遠くなっていた地球の自転は速くなり自転軸の角度が変化し、四季や昼夜、気温などのバランスが崩れる。

月が無くなる事で、太陽の日射が無くなり、白夜や極夜が延々と続き、月明かりも無くなるので夜は真っ暗闇となる。




太陽が生まれた時

太陽がさんさんと輝き始めたのは、はるか遠い昔に太陽の中心部分で、水素がヘリウムに変わる核融合といこうことが起きたからです。

太陽も地球も他の惑星と一緒に生まれたと考えられています。

宇宙に広がっている小さなガスやチリが、重力の影響で一ヶ所に集まり始めたことが、その発端とされ、ゆっくり回転しながら大きな塊を作り始め、次第に中心部に向かって収縮するスピードを速め、その結果、中心部の密度も上昇していく。

その後、核融合反応を起こして輝き始めたという。

この時に生まれたのが原始太陽だと考えられている。

原始太陽の誕生から微惑星が出来るまでの時間は約1000万年。

地球を始めとする原始の惑星が何兆個も誕生し、現在の太陽系が形成されるまで約一億年もの歳月が必要であったと推測されている。

太陽の役割

地震や火山などを除けば、地球上の自然現象のほとんどは太陽エネルギーが引き起こしているとも言えるのです。

太陽は生物にとっては重要な働きをしています。

植物は太陽の光を浴びて、酸素を作り出し、二酸化炭素を吸収することは多く知られていることです。

また、空気中に酸素があるのも太陽の存在があるからです。

太陽は自力で光る星としては地球に一番近い星で、表面の温度は約6000度、銀河系の恒星(こうせい=自分のエネルギーで輝く星)の一つです。

地球は最初から今のような姿をしていたわけではなく、誕生した46億年前頃は燃える岩石の惑星でした。

もしも太陽が無くなったら地球は急激に冷え、マイナス200℃ほどの気温になると言われています。

一般的に0℃以下の低温になると、生物は生命活動を維持することが困難と言われており、マイナス200℃になると言うことは想像を絶する世界であることは間違いありません。

太陽が無くなるのは約50億年後と言われ、途方もなく遠い未来の話であるが、現人類の子孫が未来人としてその頃まで生存していることはまず無いでしょう。

現在の地球は地球規模の気候変動による環境破壊が進み、人類による温暖化が悪化し続けています。

この状況を、地球規模で防ぐことはとても厳しいと言わざるを得ない所まで、辿り着いているのだと思います。

地球の生命が終わるはるか未来より早く、人類が地球を破壊、滅亡されてしまうかもしれません。







2021/08/16

葉の働き(葉総合) No,541

葉の働きは全ての生物のエネルギー源

あらゆる生物のエネルギー源は「緑色植物」の葉にある葉緑体(クロロフィル)という緑色の粒によって作られたものです。

葉緑体(ようりょくたい)のこの働きを「光合成」といいます。

光合成のしくみ

植物の大事な働きの一つに糖を作ることがあります。


植物は動物と違ってエサを食べないので、そのため自分の体を作ったり、生命を維持するための栄養分を自分自身で作り出しているのです。

光合成のエネルギーを利用して、植物の葉の中にある「葉緑体」と言う粒によって行われます。

1、光合成を行う細胞内小器官の葉緑体は、根から送られてきた水を酸素と水素に分解します。

2、酸素は気孔から外に出します。

3、気孔から取り入れた二酸化炭素と水素を結びつけて、糖を作ります。

4、できた糖は、葉脈から導管を通って植物の茎や根に蓄えられます。


        「葉の働き」

光合成は春から秋にかけて盛んに行われ、冬は非常に少なくなります。

これには日照時間と気温が重要な役割を果たしています。


植物も呼吸しています。

光合成によって作られた糖と、気孔から吸った酸素を結びつけてエネルギーに変え、二酸化炭素を放出、これを植物の「呼吸」といい、これは光合成と全く逆の反応です。


葉の内部では気孔を通して、光合成による二酸化炭素の吸収と、呼吸による二酸化炭素の放出が同時に行われますが、呼吸は光と関係なく一日中行われます。


光のエネルギーを利用して糖を作るので光合成は夜間には行われません。

夜間には呼吸による糖の消費だけが行われています。

日の出とともに光合成は始まって、すぐに呼吸による二酸化炭素の放出より、二酸化炭素の呼吸の方が上回るようになります。

光合成による二酸化炭素の吸収が呼吸による放出よりも多い時は、作られた糖が枝や茎に蓄えられていくので植物は成長してゆきます。


反対に、二酸化炭素の放出が吸収よりも多い時は、糖を蓄えるよりもエネルギーとして使われている方が多いので、植物は衰弱して行きます。

気温が高過ぎると光合成の働きは落ちることがあります。

これは、高温になると呼吸量が増えることや、葉からの蒸散量が多くなって体内の水分が低下するため、気孔を閉じてしまうからです。

展開したばかりの新しい葉は、まだ葉緑体の発達が完全でないことと、成長するために呼吸が盛んに行われるので、光合成でできた酸素よりも消費する酸素の方が多くなります。


葉が成熟するに連れて光合成の機能も高くなりますが、葉が老齢化すると機能は低下してしまいます。

針葉樹の葉

松のように針のような葉を持つ針葉樹でも、葉緑体があり、光合成が行われ気孔もあります。

たった一本の葉脈の中には、水と養分を運ぶ管(仮導管)と光合成で作った養分を運び出す管(師管)が通っています。

厚い表皮に守られた針状の葉は、環境への適応能力が高く、そのため針葉樹は熱帯から極寒地方まで広く分布しています。


蒸散作用

蒸散は植物の表皮の外側、植物によっては裏側から行われますが、ほとんどは葉の気孔を通して行われます。

蒸散により水分が放出され、葉が水分不足になることで植物が、根から水を吸い上げる力となっている。

落葉樹は春から秋にかけて非常に高い光合成能力を持っていますが、蒸散も盛んに行われます。

冬になると根の活動が鈍って吸水量が少なくなります。

この時、葉が春や夏と同じように蒸散を続けていると体内の水分が不足して、樹が衰弱してしまいます。

落葉樹は、それを防ぐために落葉すると考えられています。


 葉の気孔について

気孔は高等植物の葉に分布し、植物体と大気とのガス交換を行う器官で、一般には葉の裏側に多く分布するが表側にも分布する。

イネ科のような植物では、表裏に大差なく分布する植物もあるが、裏側のみ気孔の分布する植物もある。

イネ科は古くは禾本科(かほんか)又はホモノ科や揺れる草とも呼ばれ、おおよそ700属と8000種が属する被子植物です。


         「気孔のしくみ」


気孔は孔辺細胞=こうへんさいぼう(植物の気孔の周囲にある表皮細胞)と呼ばれる半月状の2個の細胞が向き合った孔(突き抜けた穴)をつくり、それに隣接する副細胞の働きとともに孔隙(こうげき=すきま)の大きさを変化(開閉)させる事で大気とのガス交換を調節している。


気孔の開閉は、大気と気孔腔内(呼吸室)におけるガスの拡散経路に当たって、大きな抵抗となるので「気孔抵抗」と呼ばれる。

気孔を通じて大気から二酸化炭素(CO2)が、光合成の原料として植物体に取り込まれるのに対し、多くの水蒸気が大気中に排出される。


★二酸化炭素は、炭素の酸化物の一つで化学式がCO2(シーオーツー)と表される無機化合物である。
温室効果ガスであり、地球温暖化対策の文脈では本来、炭素そのものを指す「カーボン」と略される場合もある。
気孔が葉の面積に占める割合は0.3〜3%と言われています。




葉の面積の1%に相当する気孔を通じて、大気に放出される水蒸気の量は、葉全体が濡れている場合の27%に当たることが試算されています。

また、葉が揺れているとこの値は更に大きくなる。

葉の大部分は水分であり、比熱は水と大差ないが葉が薄いため熱容量は小さく、太陽放射を吸収すると短時間に周辺大気より数℃葉の温度が上昇する。


葉温が上昇することにより、気孔腔内の飽和水蒸気圧は高まりこれにより、蒸散量は更に増大する。


★飽和水蒸気圧とは、空気中の水蒸気が最大限まで満たされた時の水蒸気が占める圧力のことで、温度が上がると大きくなる。

日射のない状態の夜間では気孔が閉じて蒸散量は激減する。

日の出後、葉は太陽放射をうけ光合成を開始すると、葉肉内の二酸化炭素濃度が低下するため、大気中から二酸化炭素を採り入れるために気孔開度を大きくする。

この時点で太陽放射を吸収し、葉温が上昇しているので、気孔腔内における水蒸気圧と大気の水蒸気圧との差が拡大し、蒸散速度は大きくなる。


気孔を通じて放出される水蒸気量に相当する水分は、根から葉脈を通じて供給されていますが、強い日射があり続けると葉肉内での水分の供給が不足気味になり、水分ストレスが生じると気孔は閉じてくるので、光合成の原料である二酸化炭素の供給も制限される。


この結果、太陽放射をが十分あるにも関わらず、午後になると植物の光合成速度は低下することがあり、これを「植物の昼寝現象」という。


一般の植物において、気孔開度は葉の水分の潜在する力と平行している場合が多いが、乾燥地帯の植物であるサボテン、パイナップル、ベンケイソウなどの肉厚葉を持つ多肉植物は、光合成に必要な二酸化炭素の供給を、太陽放射の強い昼間に気孔を通じて行っていたのでは、気孔からの水分損失が大きいため生存が不可能となる。

そこで、このような植物は蒸散速度が比較的低い夜間に気孔を開き、二酸化炭素を気孔腔内から葉肉に取り込むなどの、二酸化炭素の固定回路を備えている。

これを「CAM型光合成回路」という。

植物にとって気孔開閉による体内水分の調節は、その生存に関わる重大なことと言えるが、これは孔辺細胞の膨圧の変化によることが明らかにされている。

★CAM型光合成回路とは、砂漠などの多肉植物や同様に水分ストレスの大きな環境に生息する、着生植物に多く見られる光合成の一形態である。


        「ベンケイソウ」


多肉植物のベンケイソウは元々日本で自生していた植物であるが、しかし現在は「オオベンケイソウ」と呼ばれる中国産の品種を指すのが一般的です。


植物と動物の共存

植物の葉は水と二酸化炭素を原料にして、糖と酸素を作り出しています。

人や動物はこの酸素を呼吸して、二酸化炭素を吐き出して生きています。

そして、糖は全ての生命が活動するためのエネルギーとなります。

植物の葉は、地球上で動物が生きて活動して行くために最低限必要な条件を作り出すと言う、大変重要な働きをしています。

植物にとっても動物は、呼吸によって光合成に必要な二酸化炭素を放出してくれるのですから、互いに無くてはならないものなのです。

いま、地球規模で環境破壊や温暖化など自然環境の問題が深刻ですが、人間以外の生物の存在は必要不可欠であり、環境破壊をする事は人類滅亡の危機でもあると言えるだろう。

この事を更に認識し、人類は行動を改めなければならない所に来ているのではないでしょうか。