スノードロップ ヒガンバナ科
別名=ガランサス、ユキノハナ、マツユキソウ
スノードロップは英名で「雪のしずく」の意味です。
ヒガンバナ科ガランサス属の仲間の総称にも使われ、和名が付いているのはガランサス·ニワァーニス(ユキノハナ又はマツユキソウ)とガランサス·エルウエシー(オオユキノハナ)の二つです。
南ヨーロッパ、南西アジアが原産地とされ正月前にこの花を見つけると、翌年幸運に恵まれると言うスコットランドの言い伝えの存在や、英国の花暦で1月の花とされていること、ロシア民話に登場する事などから、ヨーロッパでは古くから身近な山野草として親しまれていたことが分かります。
草丈は低く7~20㎝、花径は2㎝程でひとつの茎に一つの白い花が咲きます。
開花期は12月~3月末
小球形の球根植物で耐寒性が強いが暑さは苦手なので、夏の高温には気をつける必要がある。
園芸品種は色々出回っていますが、いずれも内側の3枚の花びらに黄色や緑の斑点があるのが特徴です。
地味な姿なので、寄せ植えにするより単独の鉢に群生させると清楚な姿が際立ちます。
◉植え付け、管理
球根の植え付けは9月から10月に行う。
場所は水はけがよく、秋から春にかけては日当たりがよく、5月頃から半日陰になる所が理想的です。
落葉樹の下などが適しているでしょう。
球根が小さく、しかも1球にひとつの花しかつかないので、10球くらいまとめて1ヶ所に植えます。
発根温度は15~20℃で、植える前に球根を湿った土の上に置き、十分に水分を吸収させます。
土壌には、化成肥料を1㎡当たり一握り程施し、2~4㎝の深さに3~5㎝間隔で植え付けます。
霜柱が立つ所では深めにしておきます。
排水が悪く湿度の高い所は、夏に球根が腐りやすいので、植え付ける時には球根の下に2~3㎝の砂を入れ、くんたん、酸性白土を混ぜ、腐敗防止をすると効果があります。
★鉢植えの場合は、鉢の深さの中間深さ5㎝位の部分に球根を植え込みます。
5号鉢に5~7球の割合で、赤玉土の小粒に半量の腐葉土を加えた水はけのよい混合土に植え付けます。
半日陰に置き、発芽したら日当たりのよい場所で管理します。
水は11月~5月中旬までは1日1回たっぷり与え、夏は土が湿る程度に5~6日に一回与えるようにします。
植え込んだ年は、霜柱で球根が浮かないように鉢を土中に埋め、軽い霜除け程度をして寒さに十分遭わせます。
2月頃には葉が地面に現れ、間もなく葉の間からつぼみが見えるようになる。
暖かい日当たりに置くと10日位で
開花します。
鉢を涼しい所に置くと、花は長持ちしますが、暖かい室内に置くと長持ちしません。
★掘り上げは3年に1度で、葉が黄変した5月頃に行います。
(A)
葉をつけたまま球根を傷つけないように深く掘り、そのままで一週間ほど日陰に置いておきます。
この間に葉の養分はすべて球根に移動しやがて葉が枯れます。
その後は乾燥しないように少し湿らせたバーミキュライトに埋めて保管します。A,)
◉花後の管理、生育環境
花後は追肥を庭植え同様に施します。
花後には2~3回くらいリン酸、カリ分の多い化成肥料を与え、4月にカリ分が多めの化成肥料を与えます。
花後は花柄を摘んで、葉は枯れるままにしおきます。
花後は花柄を摘んで葉は見た目が悪くても切り落とさずにおいて光合成をさせます。
この時期に肥料を施すのは養分づくりを手助けするためです。
葉がなくなったら雨を避けた涼しい所に移動し、球根が乾燥しないように時々水を与えて貯蔵します。
植え付けから3年位はそのままで球根を充実させ、3年目以降には用土の更新を兼ねて、花後に古い土を落として新しい用土に植え直します。
夏の暑さは非常に苦手なので、午前中のやわらかい日差しのみ当て、午後の強い光や西日は避けるようにします。
また、表土の地温が上がらないようにワラや落ち葉を敷き詰めておきます。
◉病害虫
3月から5月にアブラムシの防除が必要乾燥に気を付けるとともに月に一回薬剤を散布しておきます。
◉殖やし方
掘り上げた球根の子球を外さずそのまま(A)のように保管しておき、植え付ける時に切り離して植えます。
手で軽く引っ張ってとれるもの以外は無理には外さないでおきます。
分球した球根がさらに殖え、花数が次第に多くなっていきます。
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