緑のお医者の徒然植物記

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2021/09/23

ゼラニウムによくつく害虫 No,550

 ヨトウガ(ヨトウムシ)

鱗翅目=(りんしもく)ヤガ科

多数の草花類と野菜類に加害します。

昼間は土中に隠れていて、夜になると地上に出て葉を食害します。

夜になると被害を起こす事から“夜盗虫”と呼ばれます。

蛾(ガ)の仲間の食害性害虫で初夏と秋に年2回発生します。


       ヨトウムシ(ヨトウガ)


若齢幼虫のうちは昼間も葉の裏にいて、土の中に隠れるのは成長してからです。

卵は葉裏に産卵し、孵化した幼虫は集団で葉の表面を残しながら食害するため、被害を受けた葉はかすり状になります。


幼虫は成長するに従って分散し、体色が褐色になり、大きいと体長4㎝にもなって食べる量も多くなるので、放っておくと植物の葉が丸裸になり、葉芯だけが残ることもある。

幼虫は主として夜行性で被害が進んでも、葉の裏や土の中に隠れているので、発見できない事が多く厄介な害虫です。

また、土の中でサナギになって越冬する。


予防対策

かすり状になった葉の裏に群生する幼虫を見つけたら葉ごと取り除く。

被害に気付くのは幼虫が大きくなってからのことが多いので、株元の土の中や葉の裏を注意深く探して見つけ次第捕殺します。

また、雑草地で育ち被害をもたらす場合があるので、近くに雑草地がある時は手入れをして雑草を除去することが予防に繋がります。

✪ヨトウムシの天敵
カエルやヤモリ、小鳥、クモなど食虫性の生き物全般。

薬剤による防除

若齢幼虫には薬剤がよく効くので、発生初期にオルトラン粒剤を株元にまくか、オルトラン水和剤を植物全体に散布します。

オルトラン粒剤を土に混ぜて駆除する事も良いとされるが、余り効果が見られない。

毛虫を含め蛾の仲間の幼虫は、成長して大きくなると薬剤が効きにくくなります。

✪木、竹酢液の散布利用で駆除する。

ヨトウガが発生しやすい主な草花類

アイリス、アスター、オダマキ、カスミソウ
カーネーション、ガーベラ、キク
キンギョソウ、キンセンカ、グラジオラス
クレマチス、ケイトウ、コスモス
スイートアリッサム、スイートピー
ストック、ダリア、デージー、ハボタン
バラ、パンジー、プリムラ
マリーゴールドなど


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