ボタン立枯病
病気になった株は生育が次第に悪くなり衰弱して行く。
症状が進むと黒く枯れて立枯れ状になります。
この病気は青枯病や萎凋病(いちょうびょう)の症状と似ていて、見分けにくい場合が多いので注意が必要です。
発生時期は5月から9月
病原体は発生する植物によって、カビの場合とバクテリアの場合があります。
病原体は根の傷口から侵入しますが、根を傷つける原因は虫による傷口か、作業中にスコップなどで傷つけることによるなどが考えられます。
葉、茎、花が侵され、葉でははじめ紫褐色を帯びた類円形の病斑を生じ、激しくなると病斑が互いに融合して大型不整形となり、病葉は褐変して枯死する。
茎でははじめ、暗緑色水浸状の不規則な病斑が現れるが、次第に暗褐色のくぼんだ病斑となり茎が腐敗する。
激しい時には、茎葉全体に腐敗病斑が広がって地際から立枯れ症状となる。
花はつぼみのうちに褐色になって枯死する事が多い。
病原菌は不完全菌類に属する糸状菌の一種で、ボタンのほかシャクヤクにも寄生して立枯病を起こす。
病原菌は被害患部組織内の菌糸や表面に形成された菌核の状態で、あるいは被害植物遺体とともに土壌中で越冬し、翌春菌核の発芽によって生じた分生子または遺体上に生じた分生子が飛散して、第一次伝播を行う。
防除法
葉、枝、花などの病気になったものは摘除し、落下したものも処分する。
発生期にはベノミル剤、チオファネートメチル剤、イプロジオン剤、ビンクロゾリン剤などを用いて、月に2回から3回程度降雨前後を重点に散布し防除する。
特に開花期は、咲き終わった花柄をできるだけ早めに摘除する事が重要です。
センリョウ立枯病
株全体に症状が出て、5月から6月に発病を始めます。
病気の進行が非常に早く、地際部の茎は灰褐色になって枯れ、葉は落ちてしまいます。
根では細い根が黒変して腐ってしまいます。
病気が重い程、根の腐敗も激しく株は抜けやすくなります。
病気になった株の新梢は生育が悪くなり2年から3年で枯れてしまいます。
土の中に住む病菌が根から侵入するこの病気は、発病してからでは薬剤による治療はできません。
病気になった株は抜き取って処分しましょう。
病気が発生した土壌は消毒し、土壌に薬剤が残らないように十分にガス抜きをします。
また、なるべく連作することは避けます。
✪立枯病が発生する主な植物
カーネーション、センリョウ、ケイトウ、シャクヤク、ナデシコ、エンドウ、ジャガイモ、ニンジン、アスパラガスなど
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