ヨモギの効能 キク科
「よもぎ餅」でお馴染みのヨモギは別名「モチグサ」と呼ばれる薬草で、道端や空き地など日本列島の至る所にある、これ程珍しい薬草もありません。
春先に勢いよく伸び、その高さは1㍍近くになることもあります。
春の若葉は香りも良く、天ぷらにして食べても美味です。
約400年前の中国漢方薬のバイブである「本草綱目」にも記載されている程、薬効もずば抜けています。
❆本草綱目(ほんぞうこうもく)
中国の本草学史上において、分量が最も多く内容がもっとも充実した薬学著作である。
日本でも出版数年後に初版が輸入され、本草学の基本書として大きな影響を及ぼした。
作者は明朝の医師、李時珍(りじちん)(1518〜1593年)
日本でも「日本薬局方」に民間薬として記載され、公的にもその効能は認められている。
葉の裏の綿毛はお灸を据える時のモグサにし、干した葉は健胃整腸に効きます。
また、苦味があるので苦味健胃剤として使われます。
古来より薬湯として、腰痛、腹痛、痔などにも用いられてきました。
ヨモギほうじ茶は漢方のような芳香があり、漢方では「がいよう」と呼ばれ、身体を温める働きがある事から、冷え症に効果があるので昔から、婦人薬として使われてきました。
その他には止血効果があり、手を切ったりした時に、口の中でヨモギをクチャクチャと噛み砕き、傷口に付けて止血しました。
子どもの頃よく利用したものです。
漢方処方でも下血の止血に用いられます。
カルシウムも豊富に含まれ、カルシウム不足からくる自律神経失調症、不眠、イライラなどを沈静化させる効果も発揮します。
✿ヨモギ茶の効能
脂肪代謝を正常にして自然に痩せる。
韓国ではヨモギ茶は「痩せるお茶」として常用されています。
普通、ホルモンのバランスが崩れ、脂肪代謝が高まると太ります。
太ってくると漢方で言う血が滞る
瘀血(おけつ)と言う状態になります。
するとまた太ると言う悪循環に陥ります。
ヨモギ茶は瘀血をなくし、脂肪代謝を正常にするので自然に痩せることができると言います。
ヨモギ茶を与えたブタは脂肪が少ないと言う、データも説得力があります。
ヨモギは身体を温める働きがあるので、冷え症の人は日頃からお茶を飲めば身体も次第に温まってきます。
中国で1500年前から医草として、あらゆる婦人病に使われてきました。
生理不順、不正出血、貧血、流産防止などへの効能が知られていたのです。
✿ヨモギ風呂の効果
ヨモギをさらし袋に2〜3掴み入れて、風呂に入る1時間前から湯に入れておくと、湯がヨモギ色になります。
それからヨモギ風呂に入浴すると、身体がポカポカして1ヶ月も続けると、酷かった膝痛、腰痛が段々軽くなり、最後には痛みが消えてしまった。
肌もツルツルになり身体が温まる。
ヨモギは日干しよりも陰干しの方が精油を逃さない。
ヨモギのお湯は捨てずにまた、熱くして入浴すると一層効果的。
お湯自体はドロドロの緑色になりますが、入浴するとすぐに体中が温まる。
✿ヨモギ茶の作り方、使い方
最も葉の勢いのある5月〜6月の若葉を摘み取り、水洗いして水切りした後、細かく刻んでざるにいれ、風通しの良い場所で一週間程日干しする。
パリパリに乾いた物を乾燥剤などと一緒に、密閉容器で保管します。
一日分のヨモギ茶大さじ3~4杯を約600ccの水に入れ、1~2分沸騰させ、茶こしでこして飲みます。
そのままでは香りなども強く飲みづらいと思うので、その場合はハトムギを中に入れると飲みやすくなります。
いくつかの民間茶をブレンドして飲むのもよいでしょう。
ハチミツを入れるなど工夫して飲むのもオススメです。
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ヨモギ No,465